日本農芸化学会2023年度大会「農芸化学技術賞」「農芸化学女性企業研究者賞」のW受賞

森永乳業株式会社のプレスリリース

森永乳業は、「認知機能改善作用を有するビフィズス菌MCC1274の開発と事業化」において公益社団法人日本農芸化学会主催の2023年度大会にて「農芸化学技術賞」を受賞しました。また、「ヒトに棲息するビフィズス菌を中心とした腸内細菌」に関する研究成果が評価され、当社の堀米綾子が、「農芸化学女性企業研究者賞」を受賞しました。授賞式は3月17日に広島にて行われました。
当社での「農芸化学技術賞」の受賞は2013年に続いて2回目、「農芸化学女性企業研究者賞」の受賞は2019年の田中美順に続いて2人目となります。

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https://prtimes.jp/a/?f=d21580-20230330-a9f90c0c58b84186a28413b21a29c0f0.pdf

1.学会概要
日本農芸化学会は、農芸化学分野の基礎及び応用研究の進歩を図り、それを通じて科学、技術、文化の発展に寄与することにより人類の福祉の向上に資することを目的として、1924年に設立された学術団体です。およそ1万人の会員数を有し(2023年2月時点)、食糧、生命、環境などの分野において活動を行っている最大級の学会です。

2.農芸化学技術賞
1)賞の概要
農芸化学技術賞は、農芸化学分野において実用的価値があり、注目すべき技術的業績をあげた正会員あるいは賛助会員に授与される賞です。

2)受賞内容
▼受賞研究題目
認知機能改善作用を有する「ビフィズス菌MCC1274」の開発と事業化

▼受賞内容
当社はこれまで、ビフィズス菌をはじめとするプロバイオティクスの機能性探索ならびに技術開発に注力してきております。一方で近年、腸内細菌叢を含む腸と脳が相互に影響を及ぼし合う「脳腸相関」が注目されています。そこで当社は、脳機能の中でも特に健康寿命に大きな影響を及ぼす「加齢に伴う認知機能の低下」に着目し、「ビフィズス菌MCC1274(Bifidobacterium breve MCC1274)」が記憶力・空間認識力の改善作用を有することを見出しました。また、ビフィズス菌MCC1274を十分量配合するための発酵乳製造技術の開発に取り組み、機能性表示食品として上市しました。未だ有効な治療法が確立されていない認知機能低下に対する1つの技術革新が評価いただけたと考えております。

 
3.農芸化学女性企業研究者賞
1)賞の概要
企業において優れた研究あるいは商品開発における顕著な成果に貢献した女性正会員に授与される賞です。

2)受賞者
堀米 綾子        (基礎研究所 副主任研究員)

3)受賞内容
▼受賞研究題目
ヒトに棲息するビフィズス菌を中心とした腸内細菌に関する研究

▼受賞内容
近年の多くの研究から、腸内細菌叢がヒトの健康と密接に関連することが明らかになっています。これまでに森永乳業では、乳児腸内に多くにすむビフィズス菌(乳児型ビフィズス菌)が母乳との親和性が高く、乳児の免疫機能の発達に関与するインドール-3-乳酸と呼ばれる物質の産生能が高いことや、乳児型ビフィズス菌である「ビフィズス菌M-16V(Bifidobacterium breve M-16V)」が持続的に乳児の腸内細菌叢改善に寄与することを明らかにしました。さらには、母乳に含まれるヒトミルクオリゴ糖の成分が、高齢者の腸内細菌叢改善に寄与する可能性も報告しております。

今回、このような乳児から高齢者までさまざまな世代の健康に繋がる研究推進に貢献したことを評価いただけたと考えております。

 

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