八継_HAKKEIのプレスリリース
日本酒が最盛期を迎えていた時代に、あえてお酒を寝かせ、未来に夢を託した造り手たち。
『八継』の仕込みが行われたのは、1973年(昭和48年)。日本酒の国内出荷量が177万㎘に達し、ちょうど最盛期を迎えた年でした。その翌年から、日本酒の出荷は減少傾向へと転じ、2020年にはおよそ1/4となる41万㎘まで減少しています。
日本酒が最も多くの人々に飲まれ、全国的につくればつくるほどお酒が売れていた時代。古酒(熟成酒)の価値を見出し、あえて日本酒を寝かせることを選択した造り手がいました。
低温管理された貯蔵庫のなかで静かに熟成は進み、定期的に味わいと状態を確かめ、時間をかけて変化を見守っていく。通常、3年以上で古酒といわれる日本酒の業界において、この貯蔵庫に眠る日本酒は1995年の阪神淡路大震災も乗り越え、次の代の造り手へ、また次の代へと、受け継がれていきました。
50年を迎えた今しか、感じられない味わい。
10年目の味わいと、50年目の味わいを並べて飲み比べることはできませんが、熟成が30年を迎える頃まで、その色味は琥珀色に濃く色づき、それを超えると反対に、成分の沈殿などによって液体の色はクリアに変化し、透明度を増していきました。実際に「時間」を重ねてみなければ分からないこうした変化を、醸造責任者は驚きや期待とともに見守り続けてきました。
そして今、『八継』は美しく澄みわたり、味わいもこの数年のうちにさらに磨かれ、日本酒本来の味を超越した状態になっています。
貯蔵庫のなかで眠りつづける限り、熟成はさらに進むため、50年熟成の味は、2023年の今しか感じることのできない味です。これからも熟成を受け継いでいくために、すべてを一度に蔵出しするのではなく、期間限定・数量限定にて販売していきます。
長期熟成を経て生まれる、「時間」という価値。
『八継』が長い刻のなかで静かに熟成を重ねていた頃、時代の移り変わりとともに、世の中の価値観も変化し、大量生産・大量消費ではなく、良いものをきちんと見極めて評価しようとする人が増えています。
日本酒の業界において、古酒はまだまだマイナーな存在で、ワインの“ヴィンテージ”やウィスキーの“エイジング”のような文化はこれまで根づいてきませんでした。
『八継』は、長期熟成の美味しさとともに、「時間」という新しい価値を日本酒にもたらす試みでもあります。これまで何人もの造り手によって受け継がれ、これからも大切な資産として次の代へとつないでいくべきもの。私たち自身が、その稀少性と価値を理解し、届くべき人にきちんとその価値を届けていくことができたらと願っています。
いちばんはじめに長期熟成に挑もうと決意した人、その味わいの変化を見守り受け継いできた人、50年熟成として企画した人、熟成酒を瓶に詰める人、そして、その瓶を手に取り、50年という時間のゆたかさを味わう人。さまざまな人の想いがつながり、今ここに注がれる一杯。大切な時間をともに過ごしたい人と楽しみたいお酒です。
■商品スペック
商品名:『八継 刻50 純米』
熟成年数:50年
製造者:沢の鶴(兵庫)
内容量:720ml
価格:250,000 円 (税抜)
商品名:『八継 刻50 本醸造』
熟成年数:50年
製造者:沢の鶴(兵庫)
内容量:720ml
価格:250,000 円 (税抜)
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