東日本電信電話株式会社のプレスリリース
※1. 電圧冷蔵保存とは、0度以下の冷凍温度帯において、食物等に高電圧の電気エネルギーを加え続けることで、冷凍させずに保存する方法。冷凍温度帯での保存と高電圧の印加によって発生する微量オゾンの働きにより、食物の腐敗や劣化を引き起こす菌の活動を抑制し、長期保存が可能となる。
1.取り組みの背景・目的
保存料、香料、着色料などの添加物を用いずに製麺する生パスタは、色合いをはじめとした見た目の変化が乾麺に比べ速く、出来立てを出荷する必要から週3日ほどの製麺作業を実施しています。
電圧冷蔵技術により、鮮度や美味しさを保った状態で生パスタの保存期間を延ばすことができれば、出荷や消費の状況に合わせた臨機応変な製麺が可能となり、食品ロスの削減が望めます。合わせて、長期間お客さまにご賞味いただける品質の維持と長距離輸送が叶うことで、生パスタの販路拡大が期待できます。
2.実証期間
2023年7月13日~2023年8月9日
3.実証内容
本実証では、氷感庫※2を用いて生パスタの長期低温保存に伴う変化と保存可能期間を定性、定量の両面で評価
し、現状、賞味期限が2週間の生パスタを出来立て出荷しているところ、製麺後、6日間の電圧冷蔵保存を経ても品質が保持されていることを確認します。
※2.氷感庫とは、電圧冷蔵技術を備えた専用の保管庫。
4.各社の役割
吉田製麺 |
•本検証産品提供 •一般生菌数検査の実施 •実験の経過観察 など |
NTT東日本 |
•実験環境提供 •生産品を預かり検品 •実験経過のデータ収集 •実験結果レポート作成 •ビジネスモデルの検討 |
5.今後の展開について
本実験での検証を通して、吉田製麺は、生パスタの販路拡大による「パスタの街たかさき」の盛り上げと、より多くのお客さまに生パスタの美味しさを知っていただくことによる売り上げ増をめざします。また、NTT東日本は、品質保持期間が延びることによる食品ロスの削減や、これまでに検証を重ねてきた農産物のみならず加工品においても電圧冷蔵保存が有効であることの実証を通じた、本技術およびICTの幅広い活用による産業課題の解決と新たなビジネス機会の創出を図ってまいります。
報道発表資料に記載している情報は、発表日時点のものです。 現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。 |