〈2025年へ向けて、未来の国際交流を考える〉「ホストタウンフェスティバル 国際交流パビリオン」開催報告

八芳園のプレスリリース

総合プロデュース企業 株式会社八芳園(取締役社長:井上義則、東京都港区、以下「八芳園」)は、東京2020大会を契機に全国各地の自治体が取り組むホストタウン事業において、”食”を通じた文化や地域の魅力・情報発信をサポートした知見を生かし、東京2020大会以降も続く、各自治体のホストタウン活動・国際交流活動を支援しています。
この度、2023年7月26日(水)、八芳園も主幹企業を務める「一般社団法人ホストタウンアピール実行委員会」が主催する、2025年へと続く未来の国際交流を考える「ホストタウンフェスティバル 国際交流パビリオン」開催。リアル会場を八芳園とし、オンライン配信・中継を交えたハイブリッド形式での合計364名が参加し、盛況のうちに終了いたしました。

  • 開催実績

【開催日時】

 2023年7月26日(水) 

 -[1部]13時30分~17時25分 … セッション・展示パビリオン

 -[2部]17時40分~19時30分 … WORLD GOURMET FESTIVAL

【主催等】

 主催: 一般社団法人ホストタウンアピール実行委員会

 後援:観光庁・公益社団法人日本国際博覧会協会・外務省経済局政策課・経済産業省

 協力:万博首長連合

【会 場】

 八芳園 1F「ジュール」「ニュイ」(東京都港区白金台1-1-1)

【参加者】

 参加者 計364名

 -オンサイト:309名/ オフライン:55名

【参加・出展数】

 パビリオン出展自治体:24自治体

 パビリオン出展団体:10社/団体

 参加大使館:45ヶ国66名/大使14名

  • 展示パビリオン

「自治体パビリオン」では、来場いただく各国大使館や賛助会員企業、TEAM EXPO参加団体へ向け、地域の取り組み、交流や特産・工芸等、それぞれの自治体の魅力をアピール。「賛助会員・TEAM EXPOパビリオン」では、各自治体や大使館に向け、ホストタウンアピール実行委員会賛助会員企業やTEAM EXPO参加団体の、活動や取り組み、情報発信の場としてにぎわいを創出しました。

【パビリオン出展していただいた自治体の皆様】※順不同

・山梨県富士吉田市 ・和歌山県有田市 ・大阪府松原市 ・徳島県 ・栃木県那須塩原市 ・福島県鏡石町

・静岡県牧之原市 ・山形県長井市 ・大阪府東大阪市 ・千葉県 ・福島県南会津町 ・北海道士幌町

・沖縄県 ・栃木県 ・鹿児島県鹿児島市 ・北海道 ・岡山県 ・徳島県徳島市 ・岩手県矢巾町 ・香川県

・新潟県 ・北海道釧路市 ・岡山県備前市 ・宮崎県宮崎市

【パビリオン出展していただいた賛助会員企業、TEAM EXPOの皆様】※順不同

・コカ・コーラボトラーズジャパン株式会社 ・一般社団法人在日アフリカ人ネットワークADNJ

・株式会社日本国際放送 ・株式会社ゼンリン ・株式会社ドワンゴ ・株式会社乃村工藝社 

・株式会社ニチレク ・日本郵便株式会社 ・一般社団法人デジタル田園都市国家構想応援団

・剱伎衆かむゐ・剱伎道(キッズ)

  • 【第1部】 トークセッション

■オープニングセッション ― 開会挨拶 

・勝野美江氏(農林水産省大臣官房審議官、元内閣官房東京オリンピック・パラリンピック推進本部事務局企画・推進統括官)

・濱崎真一氏(一般社団法人ホストタウンアピール実行委員会/東武トップツアーズ株式会社 取締役執行役員)

・井上義則(一般社団法人ホストタウンアピール実行委員会/株式会社八芳園 取締役社長)

濱崎氏のファシリテーターのもと、オープニングセッションがスタート。

勝野氏は、東京2020大会当時、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けながらも、各自治体がそれぞれオンラインを通じて各国との交流を続けた様子を振り返りました。「東京2020大会を東京だけのものにしない、スポーツだけのものにしない、2020年(2021年)だけのものにしない」というホストタウン事業における3つのポイントを改めてお話され、東京2020大会のレガシーとして今後もホストタウン事業による交流を繋げていくこと、そして2025年の大阪・関西万博にてさらに開花させていただきたいと語りました。

井上からは、ホストタウン事業において八芳園が担った”食”を中心とした交流事業・フード開発について紹介。各自治体の食材と相手国の食文化を生かした、60カ国250品目にものぼるメニューの開発や、ともに開発に臨んだ高校生たちとの取り組みを2025年の大阪・関西万博へ繋げていきたいという想いを語りました。

最後には、登壇した3名より今回のイベントを通したさらなる国際交流の発展と2025年へ向けた期待や意気込みを語り、このあと続く各自治体や学校、ホストタウン相手国によるトークセッションへと繋げました。

  • トークセッション ― 各地の自治体・学校とホストタウン相手国との国際交流

5つのトークセッションを通じて、ホストタウン活動に取り組む自治体や学生、相手国の皆様より、取り組みの紹介や交流の様子の紹介や、ホストタウン活動で生まれた国際交流を2025年をターゲットイヤーとしてどのようにつなげていくか等、映像やオンライン中継、リアル会場での実食などを交えながら、多彩なスタイルでご紹介いただきました。

■徳島県徳島市 ― 祭りと音楽での国際交流

・内藤佐和子氏(徳島県徳島市市長)

最初のセッションでは、“祭りと音楽の国際交流”をテーマに、阿波踊りの本場・徳島県徳島市より内藤佐和子市長がご登壇。

「”阿波踊り”はダイバーシティの象徴だ」と語り、老若男女問わず、年齢や国籍を問わず、様々な方が一同に参加することができる”阿波踊り”の魅力について、熱量に溢れるプレゼンテーションで会場を大いに引き込みました。

内藤市長は、「大阪・関西万博の開催を通じて阿波踊りに来ていただきたい、阿波踊りを通じて大阪・関西万博をPRしていきたい」と話し、最後は本場・徳島市の伝統と熱気溢れる”阿波踊り”の映像でトークセッションを締めくくりました。

■那須塩原市∞那須拓陽高等学校∞オーストリア共和国

・フロレンティーネ・ロンニガー氏(那須塩原市国際交流員)

・栃木県立那須拓陽高等学校 食物文化科の皆様

那須塩原市からは、会場に登壇いただいたフロレンティーネ・ロンニガー氏と、ホストタウン活動に積極的に取り組む那須拓陽高等学校の皆様と中継で繋がり、那須塩原市とオーストリア共和国との15年にわたる”食”や”音楽”を通じた文化交流についてご紹介いただきました。生徒の皆様から開発に取り組んだメニューについて紹介いただくと、会場にてご参加の皆様に実際のメニューが提供されるサプライズ。”食”を通じてつながる温かな国際交流を実際にご体感いただくセッションとなりました。

■北海道士幌高等学校∞キルギス農業技術カレッジ

・キルギス農業技術カレッジの皆様

・北海道士幌高等学校 教師の皆様

続くセッションは、キルギスにいる士幌高校の教師のおふたりと、キルギス農業カレッジの皆様と会場が繋がるオンライン中継でのセッション。国際協力機構(JICA)の「草の根技術協力事業」の一環として、士幌高校の教師の方々がキルギスに訪問し、士幌高校の実践的な農業教育をともに学び合うプロジェクトについて紹介いただきました。キルギス農業技術カレッジの皆様は、士幌高校との連携による学びを活かし、将来的にキルギスの経済発展につなげたいという想いを語り、プレゼンテーションを締めくくりました。会場にて参加されていた大使館の方より、キルギス語での質問が飛び交い、オンラインを活かしたグローバルイベントならではの盛り上がりを見せました。

■四国大学∞カンボジア王国

・四国大学の皆様

オンラインで会場と繋がる徳島県四国大学の学生より、「国境を超えた絆の物語」と題し、徳島商業高校とカンボジア日本友好学園から始まったホストタウンストーリーについて紹介いただきました。2011年よりはじまった交流活動が繋がり、2017年には徳島県がカンボジアのホストタウンとして登録。カンボジアの特産品を用いた商品の開発や販売、ポスターや動画を用いてのPR、水泳選手団の強化キャンプ支援など多様な活動を行っていた様子を紹介されました。コロナ禍においても、カンボジアで日本人に対するガイドを行っている旅行会社「KAMPU JHC CO.,LTD」の皆様とプログラミング制作のレクチャーを通して交流を続けるなど、オンラインを通じて途絶えることなく広がり続けた双方の絆についてお話されました。

今後は双方の踊りの文化や”食”を掛け合わせながら、さらなる絆を深めていきたいとの目標を語られました。

■大阪府東大阪市∞山形県長井市∞アフリカ各国

・野田義和氏(東大阪市長)

・ウスビ・サコ氏(公益社団法人2025年日本国際博覧会協会副会長)

・デイビッド・ポンデウ氏(アフリカ・ディアスポラ・ネットワークジャパン代表理事)

・竹田利弘氏(山形県長井市政策推進監)

・バラカ・H・ルヴァンダ氏(駐日タンザニア大使)

・青野剛暁氏(東大阪市国際戦略アンバサダー/FC大阪マーケティングダイレクター)

・峯開美氏(ブランドアンバサダーオブ東大阪/大阪アフリカビジネスフォーラム運営事務局長)

このセッションでは青野氏と峯氏が進行を務め、アフリカとの国際交流について紹介いただきました。

まずは長井市の竹田氏より、ホストタウン相手国であるタンザニア連合共和国と取り組む、東京2020大会後も続くマラソンや野球などのスポーツ交流の様子が動画を交えて紹介。その後、東大阪市の野田市長は”デジタルの時代においても、人と人との熱い想いが繋がりを作っていく”と語り、今後の東大阪市とアフリカとのさらなるとの交流への想いを語りました。

ADNJ代表理事デイビッド氏からは、アフリカ54カ国と日本がつながるプラットフォーム「ADNJ」の活動や業績について紹介。個人や企業を繋いだり、留学生のサポート、”食”を通じての交流やイベント開催など、幅広い取り組みについてプレゼンテーションを行いました。

続いてサコ氏からは、昨年に引き続き今年9月に開催される『大阪アフリカビジネスフォーラム』について紹介。”アフリカを知るところからコネクトがはじまる”と話し、会場にて参加している各大使館にも出展を呼びかけるユーモラスなプレゼンテーションに会場が引き込まれました。

青野氏がサッカーを通じたアフリカとの交流について触れると、野田市長より、タンザニアの人気ポップアート「ティンガティンガ絵画」と東大阪市のモノづくり文化を通じた交流の展望についてのトークが続きました。

最後に、タンザニア大使 バラカ大使より、東京2020大会における長井市とのホストタウン活動への感謝の想いが語られ、続く2025年の大阪・関西万博がアフリカとの交流へと繋がることを望む期待を述べられました。セッションのラストには、青野氏とサコ氏の「アフリカと繋がりたい人たちはステージに集まって!」との呼びかけにより、参加者の皆様とステージでの集合写真を撮影が行われました。

■万博国際交流キックオフ

・若宮健嗣氏(前国際博覧会担当大臣)

・澤井宏文氏(万博首長連合会長/松原市長)

・髙科淳氏(公益社団法人2025年日本国際博覧会協会 副事務総長)

・井上学氏(内閣官房国際博覧会推進本部事務局次長)

・中島さち子氏(大阪・関西万博テーマ事業プロデューサー)

第1部の最後は「万博国際交流キックオフ」と題し、登壇者の皆様と大阪・関西万博をハブとした日本の可能性や展開について、幅広く語り合うトークセッションが行われました。

若宮先生より、豊富な政策のご経験から万博を成功させるための秘訣について語られ、澤井会長からは各自治体がもつ地方ならではの強みやそのネットワークを生かした繋がりについてお話がありました。髙科福事務総長からは、各国で進めている海外パビリオンの準備の進捗や、『アフリカ子どもサミット』の取り組みについて話され、井上次長からは、約2800万人が動くと言われる大阪・関西万博という大きなイベントを、大阪だけのものではなく、日本博覧会として成功させたいとの熱いメッセージが送られました。

そして、大阪・関西万博テーマ事業プロデューサーを務める中島氏からは、”命輝く未来社会のデザイン”というテーマに向けて、8人のプロデューサーで多角的に進んでいるプロジェクトの醍醐味や、万博開催後にも繋がる、様々な人が楽しめるインクルーシブな取り組みを目指したいという願いが語られました。

最後に各登壇者から、大阪・関西万博成功に向けてのアイデアや提案が披露されると、大阪・関西万博の公式キャラクター『ミャクミャク』がステージに登場。株式会社東武トップツアーズ 濱崎氏と八芳園 井上も登壇し、ミャクミャクを囲んでの記念撮影で華やかに第1部の幕が閉じました。

  • 第2部 ― WORLD GOURMET FESTIVAL

第2部は、食や音楽、伝統芸能を通じた人々の交流、文化の創造を目指す『WORLD GOURMET FESTIVAL』を開催。各自治体やホストタウン相手国の食材・食文化を掛け合わせたお食事とともに、ジャンルを超えて交流を生み出す多彩なアーティストたちによる”音楽”の国際交流をお楽しみいただきました。

■各自治体とホストタウン相手国の食材や食文化を融合した、特別フードメニュー

会場では、各自治体やホストタウン相手国の食材や食文化を掛け合わせ、それぞれの地域の食材や郷土料理などの食文化をフュージョンさせた、ここでしか味わうことが出来ない約20種類のメニューをご提供。和・洋・中のジャンルを超えた八芳園のすべての調理人の技が集結して生み出されたフードメニューをお届けいたしました。

フードブースからは中継が繋がり、タンザニアのコーヒーを使用して山形県産のお米”つや姫”を炊き上げ、コーヒーカップで提供されやリゾットの紹介や、千葉県の食材を使用してオランダの湖をイメージして作られたメニューの紹介など、食と文化、伝統、職人の技が融合して生まれた新たな食の可能性をリポートでお届けしました。

 【料理開発】 17自治体/1高校/16地域 ※順不同

相模原市∞カナダ / 兵庫県∞ネパール / 兵庫県∞ニュージーランド / 徳島県∞ジョージア / 富士吉田市∞フランス / 有田市∞アメリカ / 牧之原市∞中国 / 士幌町∞キルギス / 南会津町∞アルメニア / 仙台市∞韓国 / 矢巾町∞オーストリア / 長井市∞タンザニア・東大阪市∞ドイツ / 松原市∞台北・千葉県∞オランダ・釧路市∞ベトナム / 鏡石町∞オランダ / 那須塩原市∞オーストリア・那須拓陽高等学校

■”音楽”の国際交流

オープニングを飾るのは、世界的サルサバンド「オルケスタ・デ・ラ・ルス」にも所属するラテンパーカッショニスト・伊波淑氏が、この日のために結成したスペシャルバンド。世界のステージで活躍するプロフェッショナルな仲間とともに、伊波氏が講師を務める埼玉県立越ヶ谷高等学校吹奏楽部の学生さんが加わり、日本が誇る和太鼓と、世界の楽器を織り交ぜながら誰もが知る名曲『小さな世界』を演奏。会場は国境を超えた一体感に包まれました。

その後、全国知事会の会長を務める、鳥取県知事 平井伸治会長がご登壇され、鳥取県のホストタウン相手国であるジャマイカとの取り組みを紹介。「ホストタウンGOTO 2025!」 という高らかなかけ声とともに、乾杯のご挨拶をいただきました。

ネットワーキングパーティが始まると、会場と繋がる八芳園の日本庭園にて、芝居と武術を融合したサムライアーティスト「かむゐ」が登場。メンバーには次世代を担うお子様も登場し、世界を魅了する日本唯一の”サムライアーティスト集団”がお届けする、息をのむような圧巻のパフォーマンスを披露しました。

フィナーレを飾るのは、中島氏率いる『クラゲバンド』の国際色豊かな演奏。中島氏の呼びかけにより、会場にいる皆様も交えた盆踊りがはじまると、会場は一体感に包まれました。

会場を代表し、栃木県那須塩原市 渡辺美知太郎市長より、大阪・関西万博へ向けたご挨拶をいただき、実行委員会 濱崎氏と井上から本日の1日を振り返りながら、2025年をターゲットにさらなる新たな国際交流が生まれることを願う挨拶とともに、本イベントの幕が閉じられました。

  •  サステナブルな取り組み ― 廃棄物を0を目指すイベント装飾/インクルーシブデザイン

会場装飾やディスプレイなど、八芳園がプロデュースを手掛けた本イベントは、パビリオン展示装飾や会場サインに”紙管素材”を活用したディスプレイ・再利用が可能な布を使った装飾を積極的に取り入れ、イベント全体を通して廃棄物の軽減に貢献。さらに、八芳園での結婚式や宴席で役目を終えた装花と、“ロスフラワー®”という考えとネーミングを生み出した株式会社RINの花を使用。イベント全体を通して廃棄物0を目指し、全体の廃棄量を最小限にとどめるサステナブルな装飾を手掛けました。

さらにトークセッション会場には、着席・スタンディング・手動、電動車いす利用者も、年齢・性別・用途に関わらず誰もが自由に、使いたい用途に合わせ非対面で利用できることを前提デザインされたインクルーシブデザイン家具を配置しました。

  • 総合プロデュース企業 八芳園について

創業80年、東京・白金台にて、400年以上の歴史を重ねる広大な日本庭園を有する八芳園は、これまで歴史ある東京の結婚式場として広く知られてきました。現在では、宴会・レストランの企画・運営、MICE事業の推進、社会貢献や地域活性化を目的とした協働・連携による商品企画やイベントプロデュースなどに取り組み、既存事業の枠組みにとらわれない「総合プロデュース企業」として展開しています。

創業80年をひとつの節目とし、八芳園は「交流文化創造」をリードする企業として、観光産業へと貢献してまいります。
「日本のお客様には、心のふるさとを。海外のお客様には、日本の文化を。」を企業理念に掲げ、歴史や文化を守りながら日本の魅力を世界へと発信し続けてきた八芳園は、これまで培ってきた”ワンストッププロデュース力”と八芳園が抱える経営資源(リソース)を活かし、東京・白金台の地にとどまらない、交流文化を創造する企業として取り組んでまいります。

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