株式会社トリドールホールディングスのプレスリリース
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SAFとは
SAF(Sustainable Aviation Fuel)は、廃食用油などを原料とする航空燃料として、従来の航空燃料と比較しCO2排出量を大幅に削減することが可能なエネルギーです。航空機は自動車などと違い、電気や水素などの燃料では代替しにくいことからSAFの利用によるCO2排出削減が世界で求められています。
日本では、国土交通省が2030年時点で国内航空会社による燃料使用量の10%をSAFに置き換える目標を掲げており、さらに2050年には、カーボンニュートラルにすることを目指しています。その実現に向けて、政府の「持続可能な航空燃料(SAF)の導入促進に向けた官民協議会」では、エネルギーセキュリティの確保やライフサイクルでのCO2削減効果の向上の観点から、国産原料の活⽤が重要である一方、国内で排出される廃⾷用油は全体の約 3割(約10万トン強)が海外に輸出されていると指摘されており、国内での活用拡大が期待されています。
トリドールHDは丸亀製麺をはじめとする約20もの外食ブランドを有し、国内外で約1,900店舗、国内では1,000を超える店舗を展開しています。これら国内店舗で出される廃食用油の量は年間およそ600トンに達します。
今回の基本合意に基づき、トリドールHDは国内の飲食店舗から出る廃食用油について、その一部をレボインターナショナルに引き渡します。レボインターナショナルは、SAFFAIRE SKY ENERGYが計画するSAF製造装置向けに店舗における廃食用油を収集します。SAFFAIRE SKY ENERGYは、2024 年度下期~2025 年度初頭の生産開始を目指し、大阪府堺市で建設中の国産初 SAF 大規模生産プラントにおいてレボインターナショナルから引き取った廃食用油を原料としてSAFの製造を行います。日揮HDは、廃食用油を原料とするSAF製造事業に関するサプライチェーンの全体構築を主導します。
トリドールHDは「食の感動で、この星を満たせ。」をスローガンに掲げ、お客様・従業員そしてすべてのステークホルダーに寄り添い、コミュニケーションと協働を図ることで、これからも新しい価値と感動を創造し続け、持続可能な社会を実現することを目指しています。その中で、「資源の循環」をマテリアリティの一つに特定し、食品リサイクル率に関しては30%をKPIと定め、食品リサイクルの取り組みを推進しています。例えば、天ぷらの揚げカスに含まれる油を搾る機械「天カス絞り機」を丸亀製麺などの一部店舗で導入し、余った天カスから1日平均約5リットルの油を絞って再利用しています。廃食用油については、これまでも9割リサイクルしてきましたが、国内資源循環による脱炭素社会の実現を目指す本取り組みは、外食のみならず、エンジニアリングやエネルギーなど業界の垣根を超えて「共助」することにより、これまでには無いシナジーを創出し、これからの外食産業の「可能性」を示すものと考えています。
トリドールHDは今後も「食の感動体験」をどこまでも追求し、世界中で唯一無二の日本発グローバルフードカンパニーを目指して、予測不能な進化を遂げるため、持続可能な社会実現に向けたサステナブルな事業を積極的に推進していきます。トリドールHDと日揮HD、レボインターナショナル、SAFFAIRE SKY ENERGYの4社は、今回の基本合意を通じて廃食用油を原料とする国産SAFのサプライチェーンの構築を加速してまいります。
■国産初のSAF大規模生産事業の概要
日揮HD、レボインターナショナルは、コスモ石油株式会社と共同で国内での廃食用油の収集からSAFの製造・輸送・供給に至るまでのサプライチェーン構築に向けて事業化検討を進め、2022年に新会社SAFFAIRE SKY ENERGYを設立し、国内で発生する廃食用油のみを原料とした年間約3万キロリットルのSAFの供給を目指しています。なお、本事業は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)より採択※を受けた助成事業です。
※NEDOホームページ:https://www.nedo.go.jp/koubo/FF3_100312.html
■トリドールホールディングスについて
「食の感動で、この星を満たせ。」をスローガンに掲げ、さまざまな業態の飲食チェーンを展開し、味覚だけでなく五感が揺さぶられる、本能が歓ぶほどの感動を探求し続けています。
今後も「食の感動体験」をどこまでも追求し、世界中で唯一無二の日本発グローバルフードカンパニーを目指して、予測不能な進化を遂げるため、国内のみならず海外での展開を積極的に推進してまいります。