TechMagic株式会社のプレスリリース
<実施概要>
期間:2023年9月4日~9月8日
場所:キユーピー株式会社仙川キユーポート5階社員食堂
内容:キユーピーの社員様に1日上限100食で2種類のサラダを提供
目的:「サラダ盛り付けロボット」を実際の環境下で稼働させ、両社にて工程確認や課題を浮き彫りにさせること。将来的にはTechMagicが、サラダ専門店などへのサラダロボットの導入や、トッピングの計量技術を工場での原料の秤量(ひょうりょう)作業に活用できないかの検討材料にする。
TechMagicとキユーピーは、資本業務提携により、食品製造における業務自動化技術の開発に取り組み、食品工場全体における生産性の向上と人手不足への対応を両社で推進しています。
食品製造業全体として、慢性的な人手不足が課題となっています。富士電機(株)の調査※¹によると、人手不足により業務に影響があると回答した食品製造業従事者は全体の62.2%※²にも及び、主な影響としては、職場環境の整備の遅れや技術やノウハウを十分に伝承できないこと等が挙げられました。
その一方、人による作業と比較した際に既存のソリューションでは技術的に十分な再現が難しいこと、また大掛かりな装置の導入費用が高額であることから食品工場は未だ多くの工程で人の手を必要としています。
この課題に対し、TechMagicはハードウェアとソフトウェアを高度に融合した技術、キユーピーは製造技術に対する幅広い知見を用いて食の最先端生産技術の構築を目指し、未来の食品工場を共創して参ります。
<「サラダ盛り付けロボット:S-Robo」について>
トッピングの計量・供給の自動化を実現したロボットです。レタスチップやチキン、豆、コーン、ナッツ、チーズといった何種類もの不定形なトッピングをサラダ調理ロボットが自動で計量し、ロボットアームがサラダボウルを運び、その具材を受け取り、ベルトコンベア上を流れるサラダボウルをスタッフが受け取るまでの一連の動作を自動化したロボットです。形状や粘度が異なる食材の計量は本来難しいとされていますが、食材の特性(粘度やサイズなど)に合わせて計量動作と計量用部品の形状を繰り返し検証し、実験を行ってきました。
※¹:食品製造業における人手不足の実態調査概要 -富士電機株式会社
(https://www.fujielectric.co.jp/products/foodfactory/research/research01/)
※²:「深刻な影響がある」9.6%、「影響がある」52.6%
<キユーピー株式会社 取締役 常務執行役員 渡邊龍太様 コメント>
食品産業においても、顕在化しつつある労働力不足の中で、持続的に安全・安心な商品をお客様にお届けしながら同時に社会的課題に対応していくことが重要になっています。そのために、日々の作業をよりシンプルにして、働く人がよりいきいきと創造的に仕事ができる生産性の高い「未来型食品工場」の実現をめざします。TechMagic社が持つ高度な技術に大きな可能性を感じ、その力をお借りしながら、未来型食品工場を共創して参ります。 特に、人工知能の機械学習などの技術とハードウェアを融合することでロボットを知能化の技術を有しているので、 これまで我々が解決できなかった食産業の課題を解決できるのではないかと大いに期待しております。
<TechMagic株式会社 代表取締役 白木裕士 コメント>
キユーピー社は、「おいしさ・やさしさ・ユニークさをもって世界の食と健康に貢献する」ことを目指し、「お客様一人ひとりの食のパートナー」になることを掲げていますが、この目指すべき姿と弊社のビジョンとミッションと方向性が合致しているのが提携の基礎にあると思います。キユーピー社の生産技術における知見、経験、粘り強く着実に技術・事業を目利きしながら進めていく組織文化がロボット開発をするスタートアップとして頼もしく、協業領域を深めていきたいと考えています。
■TechMagic株式会社 会社概要
社名: TechMagic株式会社
本社: 東京都江東区青海2‐5‐10 テレコムセンタービル西棟19階
設立: 2018年2月
代表者: 代表取締役社長 白木 裕士
URL: https://techmagic.co.jp/
TechMagicは、「テクノロジーによる持続可能な食インフラ社会を実現する」ことをビジョンとして、2018年2月に設立。食を取り巻く多くの企業が直面する人手不足を解消し、生産性の高い社会を実現するために、ハードウェアとソフトウェア両方の技術を高度に融合した各種プロダクトの企画、設計、販売、保守を行っています。
■TechMagic株式会社 事業内容
1. 調理ロボット事業
主に大手飲食チェーン店の厨房内における一連の調理工程を、ハードウェアとソフトウェア両方の技術を高度に融合して自動化します。料理の味やおもてなし品質はそのままに、調理工程に付随する人件費を抑制し店舗生産性を高めます。業務軽減でなく、スタッフ一人単位の省人化を既存店舗でも導入可能なコンパクト且つ高効率なプロダクトで実現。顧客の用途に応じ、幅広い調理方法・提供プロセスに対応します。
2. 業務ロボット事業
セントラルキッチンや食品工場等で発生する、洗浄後の食器仕分け・不定形物を含む食品の定量盛り付け・食品加工・運搬等の単純作業をロボットにより自動化します。これにより、業務軽減と労務費用の削減だけでなく、施設業務全体のスループットを最大化し生産性向上に貢献します。