SFAのプレスリリース
この活動の一環として、10月7日(土)、本プロジェクトの趣旨に賛同する協力企業(国分グループ本社(株)、国分西日本(株)、国分ロジスティクス(株)、中野運送(株))が先生役となり、周辺エリアの子どもの居場所 活動団体に通う子どもたち19名に向け、卸売業やエシカル消費を学ぶ「こどもフードエシカルマスター講座」を開催しました。
国分グループが参加する4回目のイベントとなる今年は、初の試みとして、約11,000種の商品が揃う国分グループ関西総合センター(大阪府茨木市丑寅1₋1₋88)に子どもたちを招待し、卸売業における物流現場や作業風景を実際に見学・体験してもらいました。
当日は、「メーカー」「卸売業」「小売り」の食品流通の基礎知識や食品ロス問題・エシカル消費を学ぶ座学をはじめ、庫内でのピッキング・仕分け作業の見学や-25℃の冷凍庫体験、卸売業体験ゲームを通じて、子どもたちに“食”や私たちの食卓を支える“職業”の大切さを学んでもらいました。子どもたちはとても笑顔で楽しんでくれたと同時に、「卸売業という仕事が食品ロス削減につながっていることを初めて知った。」「フォークリフトに乗って働く人がかっこよかった。」「食品ロス削減のために食べ残しを減らしたり、お買い物の仕方を工夫したい。」と、今日学んだことやエシカル消費に向けたアクションについて意見をくれました。
また、参加団体の代表・青木さんも「体験後の子どもたちの表情が全く違うことに驚きました。普段はあまり話さない子も感想を話してくれたことが印象的です。子どもたちの成長や将来につながるとても良い経験になりました。」とコメントしています。
今後も、こどもスマイリングプロジェクトでは、 「職業体験型食育プログラム」の提供を通じ、食品企業の様々な取り組みへの理解と地域への貢献を通じた持続可能な社会を目指す仕組みの構築を目指し、支援の輪を広げる活動を推進していきます。
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【当日のイベント様子】
● 常温庫内・仕分け作業の見学
中野運送(株)平尾さん案内のもと、飲料やカップ麺などの食品 約4,000種がずらりと並んでいる在庫風景やピッキング・仕分け作業を見学し、メーカーから集めた商品を卸売業で仕分けし、各小売り店へ発送する流れを紹介しました。フォークリフトが走り回る様子に子どもたちからは「かっこいい!」「あんなに高いところにどうやって商品を置くのだろう」というコメントが飛び交いました。
● 卸売業の仕事やエシカル消費を学ぼう(座学)
国分グループ本社(株)渡邉さんより、食品流通の基礎や卸売業の役割をはじめ、食品ロス問題や賞味期限・消費期限・販売期限の違いを説明し、エシカル消費につながるお買い物の仕方を教えてくれました。
また、卸売業の現場での食品ロス対策や、“物流センターに商品を集めてお店ごとに必要な商品を必要な分だけ届ける”卸売業という仕事自体が食品ロス削減の役割を担っていることも説明しました。
● 極寒!?-25℃の冷凍庫を体験
冷凍庫内の「別世界の温度」をみんなで初体験しました。あまりの寒さのため、大人も子どもたちも歓声を上げ大盛りあがりでした。
子どもたちには、このとても寒い現場で仕事をしている人がいるおかげで、普段アイスなどが食べられるという説明も行いました。
※冷凍庫体験は安全面・防寒面での対策を行った上で実施。
● 卸売業の仕事を体験 「卸売業体験ゲーム」
「おしごとリスト(作業指示書)」をもとに、チームに別れた子どもたちが、 商品別のラックから指示された商品を取り出し、今度は集めた商品を台車で運び、最後に指定のボックスにいれるという実際の卸売業の仕事をゲーム仕立てで体験しました。慣れない作業ながらも一生懸命取り組み、無事ゲームは成功!「もっとやりたい!」「卸売業ってつまりこういうことなんだね。」との感想が聞こえ、大好評でした。
また、集めた商品はそのまま子どもたちにサプライズでプレゼントしました。
(今回、8種類のお菓子や袋麺を子どもたちにプレゼントしました。
また、商品は本イベントの趣旨に賛同いただいたメーカー各社様より提供いただきました。)
● 感想共有
最後は、お仕事のご褒美としてアイスを食べてもらいながら、感想大会を行いました。イベント当初は少し緊張していた子どもたちでしたが、一人ひとりしっかりと話を聞かせてくれました。
「卸売業体験ゲームがとっても楽しかった!」「食品ロス削減のために給食を残さない」との感想や、「食品以外の商品はなぜないの?」などするどい質問も飛び出し、卸売業の仕事やエシカル消費についてしっかりと学んでくれている様子が見受けられました。
最後に、関西総合センター センター長の福島さんからプロジェクト受講修了の証となる「こどもフードエシカルマスター認定証」が子どもたち全員に授与され、イベントは終了しました。
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こどもスマイリング・プロジェクト
未来のサスティナブルな消費者を育てる食育を通じて、食品産業と子どもの居場所活動団体との関係を構築し、 子ども支援につなげるプロジェクトです。「職業体験型食育プログラム」では、子どもたちにプログラムを提供することで、子どもたちの心と体の成長に必要な『食』や食に関わる『職』の経験機会を提供し、食品企業の様々な取り組みへの理解と地域への貢献を通じた持続可能な社会を目指す仕組みの構築を目指しています。
その他、食品寄贈の実証や食品寄贈のガイドライン策定・提言・講演など実施しています。
HP:https://www.k-smile-ring.jp/
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一般社団法人サスティナブルフードチェーン協議会(略称:SFA)
食品ロス削減など1社では取り組むことが難しい、フードサプライチェーンにおけるサスティナビリティの課題について、緩やかなネットワークでつながった有識者と食品産業企業・団体が解決策を検証していくコンソーシアムです。SFAでは、以下の取り組みを推進しています。
①『こどもスマイリング・プロジェクト』(日本財団助成事業)
未来のサスティナブルな消費者を育てる食育を通じて、食品産業と子ども食堂をはじめとする子ども支援・福祉団体を運営されている方々と関係を構築し子ども支援につなげるプロジェクト。
HP: https://www.k-smile-ring.jp/
②『プラスチックの2Rに関する勉強会』
プラスチック資源循環法施行に向けて、食品産業における廃プラスチックの発生を減らす、なくすための具体的な取り組みを検討する勉強会の開催。
③ 『Honeybees’ Community』
食品ロス削減などの課題解決に取り組む学生団体等の取り組みを紹介し、行動する人を増やすためのオンラインプラットフォーム。
④未来を担う子どもたちへの食品寄贈事業(専修大学委託事業)
東京都が都内の大学研究者から事業提案を募集し、都の施策に反映させる事業提案制度に、弊会理事・専修大学商学部渡辺達朗教授が立案した「子どもへの食品寄贈事業」が採択され、SFAもプロジェクトに参画し、2023年度から3年間実施。