アサヒグループの「責任ある飲酒」の取り組み

アサヒグループホールディングス株式会社のプレスリリース

 毎年11月10日から16日は厚生労働省が定める「アルコール関連問題啓発週間」です。アサヒグループは酒類を扱う企業としての責任と自覚を持ってアルコール関連問題に取り組んでいます。2022年から本年にかけて実施したアサヒグループの主な取り組みを紹介します。

■産学連携し、大学生向けのワークショッププログラムを開発

 これまでアサヒビールでは大学生を対象に適正飲酒セミナーを実施してきました。本年は14校、延べ926名に受講いただいています。また各大学と連携し、適正飲酒や「スマートドリンキング(通称:スマドリ)」に関するプログラムの展開にも注力してきました。そこで得られた学生からの声やニーズを反映し、本年新たに2日間のワークショッププログラムを開発しました。プログラムでは、お酒や飲酒に関する基礎知識のほか、適正飲酒やスマドリに関する内容、実際にグループワークを行うワークショップが組み込まれています。本年は10月までに5校、延べ105人に参加いただきました。各大学のニーズに合わせて講義やワークショップの内容を変更することで、飲酒に関する正しい知識を意欲的に学んでもらう環境を整え、適正飲酒を推進していきます。

■適正飲酒に関連するイベントを開催

 アサヒビールでは一般のお客さまに向けて、適正飲酒に関するイベントも開催しています。本年9月、お酒を日常的に飲む方を対象に体験会「Responsible Drinking Party」を実施しました。この体験会は参加者に飲酒量のコントロール方法を具体的に知っていただくために開催したものです。コース料理の食事にお酒やノンアルコール飲料を参加者自らペアリングしていただくことで、摂取する純アルコール量を意識してコントロールしていただきました。参加者からは「厚生労働省が提示する“生活習慣病リスクを高める飲酒量”について知らなかった」、「ノンアルコール飲料と組み合わせることよって、純アルコール量が少なくても満足できる」という声が寄せられました。

 このほかにも、アサヒビールでは11月15日にオンライン上で適正飲酒セミナーを開催します。飲用する酒類商品の本数や缶体などに印字されたアルコール度数ではなく、純アルコール量を意識することの大切さや摂取量のコントロール方法などを分かりやすく伝える予定です。

■「スマートドリンキング」の取り組みを強化

 アサヒビールは2020年12月以降、お酒を飲む人・飲まない人、飲める人・飲めない人、飲みたい時・飲めない時、あえて飲まない時など、さまざまな人々の状況や場面における“飲み方”の選択肢を拡大し、多様性を受容できる社会を実現するために商品やサービスの開発、環境づくりを推進する「スマートドリンキング」を提唱してきました。本年3月からは吉本興業とコラボレーションした『We are飲みトモ!スマドリでええねん!PROJECT!』を開始し、飲める人と飲めない人が共に楽しめる社会を表現した動画を展開するほか、スーパーマーケットなどの店頭や飲食店で、アルコール度数別の商品陳列やメニューの展開、販促の提案を強化しています。目標として年間10万人の“飲みトモ”数を掲げていましたが、9月末に達成しました。

 商品ラインアップにおいても、ノンアルコール飲料を中心に魅力的な商品開発に取り組んでいます。10月24日、脱アルコール製法で製造したアルコール分0.00%のビールテイスト飲料『アサヒ ゼロ』を近畿エリアで先行発売しました。11月14日からは「カルピス」に由来する長年の乳酸菌研究により選び抜かれた「L-92乳酸菌」を配合した機能性表示食品のノンアルコールカクテルテイス飲料『アサヒスタイルバランスプラス期間限定ヨーグルトサワーテイスト』を期間限定で発売します。

■アルコール分0%を中心に提供するバーがオープン

 アサヒビールと電通デジタルが設立したスマドリ社は、渋谷の商業ビル5階に「THE 5th by SUMADORI-BAR」を本年9月からオープンしました。このバーはノンアルコールに精通したバーテンダーが素材や香りにこだわったアルコール分0%のドリンクを中心に提供するバーです。オープン以降、20歳以上のZ世代から「いつものカフェとは違う、大人の雰囲気が好き」「初めてBARの大人の世界と繋がった体験ができた」などの好評の声をいただいています。2022年から同ビルの1、2階で運営しているスマドリバー渋谷とともに、さまざまな人々の状況やニーズに合わせて飲み方の選択肢を拡大し、より幅広いお客さまへ飲酒文化の楽しさを提案していきます。

■日々の飲酒量を可視化する「飲酒量レコーディング」、登録者数20万人突破

 アサヒビールは2022年10月から適正飲酒を推進するサービス「飲酒量レコーディング」を開始しました。これは日々の飲酒量を記録して可視化し、その情報に合わせてお酒の飲み方や商品を提案するものです。サービス開始当初、目標登録者数を開始1年で10万人と設定していましたが、本年10月に20万人を突破しました。ユーザーからは「アルコール量を簡単に可視化できる」「自分なりのコントロール方法を見つけられた」などと好評です。

■渋谷で適正飲酒に関連したイベントを実施

 スマドリ社は、一般社団法人渋谷未来デザインが主催する「SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA 2023」(11月6日~11月12日)のプログラムの一環として、味の素社と協業し、期間限定イベント『ミライバカフェシブヤ』を11月9日から11月12日まで、渋谷ヒカリエイベントスペースで開催します。スマドリバー渋谷で「スマートドリンキング」の推進役を担うスマドリアンバサダーと関東学院大学の学生が、イベントの企画や運営に携わることで、20歳以上のZ世代の視点で適正飲酒などの健康について考える「語り場」を創出します。

不適切な飲酒の撲滅に向け、筑波大学と共同研究

 2022年にアサヒビールは筑波大学と共同研究に関する契約を締結しました。この取り組みは、酒類を扱う企業として不適切な飲酒の撲滅に努めるアサヒビールと、アルコール関連問題対策に取り組むことで社会貢献を目指す筑波大学が、不適切な飲酒の課題解決に向けて共同研究を行うものです。アルコール関連問題対策の第一人者である筑波大学の吉本尚准教授(所属:医学医療系地域総合診療医学)の研究グループと互いの知見や強みを生かして、これまで多量飲酒など不適切な飲酒の社会課題に対する科学的根拠に基づいた研究を進めてきました。

本年9月、筑波大学は“飲酒量が多い人にノンアルコール飲料を提供することで飲酒量が減少する”ことを実証した論文を発表しました。今後、アサヒビールはノンアルコール飲料を活用した飲酒量コントロールについて情報発信に努めることで、不適切飲酒撲滅の取り組みを加速させていきます。

 

 アサヒグループは豊かな社会の実現に向けて「アサヒグループ サステナビリティ基本方針」に則って、「環境」「コミュニティ」「責任ある飲酒」「健康」「人権」の5つの重要課題を選出し、取り組みを進めています。アルコール関連問題に取り組む「責任ある飲酒」については、「酒類を取り扱う企業グループとしての飲酒に関する基本方針」のもと、重点テーマである「不適切な飲酒の撲滅」と「新たな飲用機会の創出によるアルコール関連問題の解決」に努めることで、アルコール関連問題の解決に取り組んでいきます。

【参考】

飲酒量レコーディング https://www.asahibeer.co.jp/ab-drinkingrecord/

SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA 2023 https://social-innovation-week-shibuya.jp/

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