【長野県塩尻市の公務員が創業「株式会社たのめ企画」】地域資源のナイアガラぶどうを使ったビール「ナイアガラホップ」が、ジャパン・グレートビア・アワーズ 2024で金賞を獲得

〜地域資源の持続的活用に向けて「日本一ナイアガラを感じられるビール」を目指すローカルゼブラ企業が、3期目の新酒を販売開始〜

株式会社たのめ企画のプレスリリース

地域資源の持続的な活用を目的に長野県塩尻市の職員が創業した株式会社たのめ企画(所在地:長野県塩尻市、代表取締役:林和彦、以下:たのめ企画)が販売する、明治時代より地域で栽培される塩尻産ナイアガラぶどうを使い南信州ビール株式会社(所在地:長野県宮田村、代表取締役:本坊和人、以下:南信州ビール)へ委託をして醸造する「ナイアガラホップ」が、クラフトビア・アソシエーション主催の審査会「ジャパン・グレートビア・アワーズ 2024」にて金賞を受賞したことをお知らせします。

●「ジャパン・グレートビア・アワーズ2024」入賞一覧(クラフトビアアソシエーションHPより)
https://beertaster.org/medal/jgba2024_award.pdf

 「塩尻という地域で生まれ育った土着の地域資源を、未来にも存続させていきたい」という想いから、地方公務員2人で共同創業した会社も3期目を迎えます。より多くの人に塩尻という地域や、地域が持つ資源であるナイアガラぶどうのことを知ってもらいたい。そんな想いで「日本一ナイアガラを感じられるビール」を目指して作られた3年目となるナイアガラホップ。地域を超え、多くの人に届くように、お取り扱いいただく店舗や飲食店、購入いただける方ともっと繋がっていきたいです。

 地方公務員が手掛ける、全国的にも珍しいビールに関心を持たれた方は、ぜひHPをご覧いただき、メールにてご連絡ください!

■本記事の問合せ先

 株式会社たのめ企画 代表取締役 林和彦

 Mail:tanome.kikaku@gmail.com

 HP:https://tanome-beer.com/

 ※平日8:30~17:15は公務員として別業務に従事しているため、お問合せや取材の対応はそれ以外の時間、もしくは有給を取得しての対応となりますことをご了承ください。

  • 株式会社たのめ企画について

 株式会社たのめ企画は、地域資源の持続的な活用を目的に、長野県塩尻市の職員が2022年に創業した会社です。代表の林和彦は塩尻市より複業の許可を得て、業務外で事業運営を行っております。

 創業のきっかけでもある現在の主力商品は、塩尻地域にて明治時代から育てられている地域資源であるナイアガラぶどうを使った「ナイアガラホップ」です。創業前から収穫、搾汁、醸造のサプライチェーンを整え、2022年に約1800本を生産。2023年には約3000本を完売し、2024年は年2回に分けて約8000本を生産予定です(1回目の醸造は2月10日に完了し、現在販売を開始しています)。

 私たちの事業は代表の林が、「ナイアガラぶどうの販売価格が下がっているので、どうにかできないか」という話をぶどう農家から受けたことからスタートしました。その後、南信州ビールの常務取締役である竹平氏と出会い、数多くのフルーツビールを手掛ける南信州ビールとの間で「ナイアガラでビールを作る」というプロジェクトに向けて、ワクワクを持って意気投合したことから、展開していきます。

 私たちは「ナイアガラホップ」を通して、2つのことを実現します。一つは、ビールにすることにより付加価値をのせ、ナイアガラ農家の経営に資するということ。もう一つは、ナイアガラの美味しさを多くの人に伝えることで、ナイアガラのプレゼンスを上げていくことです。

 だからこそ、私たちは塩尻で収穫したナイアガラを100%使い、ナイアガラという品種が持つ果実感やフレッシュさといった魅力を最大限引き出せるような「日本一ナイアガラを感じられるビール」を目指し、企画販売しています。

 2024年には、同じく塩尻地域で栽培されてきたぶどう「コンコード」を使った、コンコードホップもテスト醸造・販売を行う予定です。また今後としても、地域内にブルワリーを設立しより多くの地域資源を使ったビール醸造事業や、地域資源活用に資する事業に対して収益から投資を行う事業の構想を進めております。

 私たちは、単に収益のみを追求するのではなく、事業成長を通じて地域や社会がよりよくなるような、ローカル・ゼブラ企業を目指します。

  • ナイアガラについて

 ナイアガラが栽培される塩尻・桔梗ヶ原エリアは、乗鞍岳由来の火山灰が堆積し、作物が育ちにくく田畑に向かない土地でした。しかし明治の頃「この土壌こそブドウ栽培には向いているのではないか」と強く信じ、土を耕し、水を引き、開墾してきた人たちがいます。そうして、現在のブドウとワインの産地「桔梗ヶ原」が生まれました。その中でもアメリカ品種であるナイアガラは、標高730mの寒冷な塩尻の土地にマッチするものでした。

 今となっては地元の人にとって、ナイアガラはとても身近な存在。秋になると、塩尻駅付近はどこからともなく芳醇なナイアガラの香りが漂い、また其処彼処の直売所でナイアガラが売って口にできるような、日常の中で自然と愛される品種となっています。

 このように、ナイアガラは塩尻で育まれた、もっと言えば塩尻だからこそ育まれた品種なのです。

 しかし、現在そのナイアガラの生産農家や作付面積は年々減少している状況です。ナイアガラの生産量は塩尻市で栽培される加工用ブドウ総量の6分の1を占めますが、6年前に比べると250トンも減少。その理由は「ナイアガラ」という品種の特性にあります。シャインマスカット、ナガノパープルなどの生食用高級ブドウ品種は市場の需要が高くあります。ナイアガラもその美味しさでは引けを取りませんが、皮が薄く、痛みやすいため長距離移動に適していません。またワイン品種としても、長期保存のできる「メルロー」「シャルドネ」「カベルネ・ソーヴィニヨン」などのヨーロッパ品種が一般的に重宝されます。

 市場の競争原理からすれば、ナイアガラは今後消えていく品種かもしれません。でも、この土地だからこそ、この土地でしかできない「土壌や気象の特性」、 ブドウを育てようと土地を切り拓いてきた先人たちの「情熱」、 地元の人から愛されあって当然のものとなった「土着性」​​を備えた地域資源が失われるのを、指を咥えてみているのはあまりに寂しい。

 そのような想いで、この地域に根付く地域資源が未来に紡がれるよう、私たちは事業を進めていきます。

  • ジャパン・グレートビア・アワーズについて

 クラフトビア・アソシエーションが主催するクラフトビールのコンペティション。クラフトビールの品質向上に資するため、日本国内で醸造されるビールに特化した審査会。「全体バランス」のみならず、そのビールの優秀なポイントも審査対象となり、多角的に判断で審査が行われます。審査に当たっては、クラフトビア・アソシエーション認定の審査員による、数値による絶対評価で採点するという方式を採用。

 クラフトビア・アソシエーションの詳細 https://www.beertaster.org/​​

  • 関係者によるコメント

■株式会社たのめ企画代表取締役林和彦よりコメント

 「塩尻のナイアガラでビールできたらいいよね?」という雑談から始まったプロジェクトで誕生したナイアガラホップが、このような賞をいただき大変感動しています。 塩尻市内のブドウ農家様、搾汁をしてくださった矢沢加工所株式会社様、醸造していただいた南信州ビール株式会社様に深く感謝申し上げます。 持続可能な取り組みとなるよう今後も努力してまいります。

 市内でナイアガラホップが飲める飲食店も増えており、塩尻駅前の観光センター売店や市内の道の駅木曽ならかわくらしの工芸館でもお買い求めいただくことが可能です。ぜひ塩尻市にお越しいただいた際は、ワインと一緒にこちらも手に取っていただけると嬉しいです。

■南信州ビール株式会社常務取締役竹平考輝様よりコメント

 ナイアガラホップ金賞受賞に際し、先ずは主催者や審査員の皆さまに感謝申し上げます。

 ナイアガラホップは、厳選したモルトとホップ、塩尻産の香り豊かなナイアガラを主原料に醸したフルーツビールです。華やかなナイアガラの香りとホップのアロマ、モルトの風味と果実由来の爽やかな酸味の絶妙なバランスが特徴の逸品に仕上がっています。ナイアガラホップは、ぶどう農家や果汁加工メーカーさま、商品コンセプトやラベルデザインなど手掛けて頂いた「たのめ企画」の皆さま、小売店、料飲店の皆さまをはじめ、関係方々の想いと協力があって出来た商品です。そして、皆さまと一緒にこの事業に携われた事を誇りに思っております。

 今回の受賞を励みに、地域文化の発展の一助と、更に素晴らしい商品を提供できる様、努力して参ります。

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