SNS経由のネット予約が1年間で283%に拡大
株式会社エビソルのプレスリリース
飲食店予約レポートは、「ebica」および「グルメサイトコントローラー」のデータを基に、2019年1月から2023年12月までの期間における飲食業界の集客や予約に関する消費者の動向をまとめたレポートです。
【飲食店予約サマリー】
1. 2023年は年間を通して総予約数がコロナ禍以前を上回る。予約手段ではネット予約が前年比
150%以上、電話予約も140%以上に増加
2. ネット予約の経路別伸び率では、グルメサイト、オウンドメディア共に伸長。SNS、Google経由
の予約は前年比200%以上に拡大
3. 2023年における時間帯ごとの予約件数では、初めて全ての時間帯で2019年の数字を超える結果に
4. 1組あたりの人数では、2019年には依然満たないものの、前年比では全時間帯で平均人数が拡大傾向に
【レポート詳細】
1. 2023年は年間を通して総予約数がコロナ禍以前を上回る。予約手段ではネット予約が前年比
150%以上、電話予約も140%以上に増加
2024年1月に発表した「飲食店予約レポート2024・予約データ速報」(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000086.000011690.html )では、2023年初めて、年間を通して全ての週で飲食店の予約数がコロナ禍以前(2019年)を上回る結果となりました。
また、予約手段別の伸び率を見ると、ネット予約が158.9%と電話予約を超える伸び率で増加しました。電話予約も140.8%と、2023年は飲食店への予約数全体が大きく回復し、飲食店にとっては営業中の予約電話の対応にリソースを取られるなど、急速な需要増加に対する体制構築や経営効率化が一つのテーマとなりました。
2. ネット予約の経路別伸び率では、グルメサイト、オウンドメディア共に伸長。SNS、Google経由
の予約は前年比200%以上に拡大
飲食店のネット予約数の伸び率を経路別に見ると、グルメサイトが161.2%、店舗公式サイトなどオウンドメディアを含む従量課金がかからないメディアを経由した「ダイレクト予約(Direct Reservation)」が156.1%と、いずれも大幅に伸長していることが分かります。
また、オウンドメディアの種類別に伸び率を見ると、自社ホームページや会員アプリ、LINE公式アカウントが148.6%に伸長。さらに、InstagramなどのSNSが283.4%、「Google で予約」などのGoogleサービスが205.0%にのぼるなど、全体の伸長に加えて飲食店予約におけるInstagramやGoogleなどの利用率が増加傾向にあることがうかがえます。
要因として、一点目に、「Googleで予約」においては国内だけでなくインバウンドからの予約も急増しているなど、飲食店にとってより広い層の顧客を取り込むのに有効な手段の一つになっていることが考えられます。二点目に、Googleをはじめとする検索プラットフォームや、Instagram、LINEといったSNSによる飲食店検索・予約サービスの強化を受けた消費者の検索導線変化があると考えられます。
そのなかでも、昨年のレポートでもその傾向が見られた「ダイレクト予約」の割合を高める動きが、各飲食店においても一つの注力事項となっている印象です。その一方で、新規集客を含む重要な導線としてグルメサイトを並行して活用していくことも引き続き求められます。
3. 2023年における時間帯ごとの予約件数では、初めて全ての時間帯で2019年の数字を超える結果に
予約件数の時間帯別の内訳では、ランチ/カフェタイム(11時〜16時)、アーリータイム(16時〜18時)に加え、昨年時点ではまだコロナ禍の数字に及んでいなかった飲食店のピークタイムである18時〜21時でも、初めて2019年の数字を超えました。2022年12月時点では、ディナーの時間帯の予約件数減少により客単価の低下および全体の売上への影響まで懸念されていましたが、2024年は客数だけでなく単価の向上にもつながっていくことが期待されます。
4. 1組あたりの人数では、2019年には依然満たないものの、前年比では全時間帯で平均人数が拡大傾向に
全国の飲食店における、時間帯別の予約1組あたりの人数を忘年会シーズンの12月で比較すると、コロナ禍以前となる2019年12月の平均5.1名に比べ、2022年12月は平均4.1名と、16時〜18時(アーリータイム)、18時〜21時(ピークタイム)、21時以降、全時間帯の全てで1組あたりの人数が平均約1人分減少していました。2023年12月は、1組あたりの平均人数が4.5名となり、増加傾向にあることがわかります。2019年時の数字にはまだ及ばないものの、市場全体がより多くの組数を入れるために回転重視の集客を重視する傾向にシフトしていた昨年から、2024年は1組あたりの人数自体も一層拡大していくことが期待されます。
【総括】
この度は、大手居酒屋チェーンからホテルレストランまで、国内15,000店舗の飲食店が導入するクラウド型予約管理システム「ebica」のデータを通して、最新の飲食店予約に関する動向が見えてきました。
コロナ禍となって以降、3年間ベンチマークとして外食産業に関わる事業者全体が目指し続けてきた2019年の数字を、2023年ついに予約件数ベースでは全ての週で上回る結果となりました。また、時間帯ごとの予約件数も初めて全時間帯で2019年を超える結果となり、1組あたりの人数では2019年にまだ及ばないものの、2022年比では全時間帯で平均人数が拡大傾向にあるなど、2023年は外食を楽しみづらかった数年間の反動が大きく、2024年に向けても大きな回復と成長がうかがえます。
飲食店の予約手段では、グルメサイトに対して、店舗公式サイトなど従量課金がかからないメディアを経由した「ダイレクト予約」の比率が昨年に続き増加しました。経路別の伸び率では、グルメサイト、オウンドメディア(ダイレクト予約)共に140%以上伸長し、その中でもInstagramなどのSNSや、「Googleで予約」などのGoogleサービス経由の予約は200%以上に増加しています。
Googleサービスにおいては、国内だけでなく外国人観光客の利用増による後押しが影響しており、今後、飲食店にとって重要テーマであるインバウンド集客に取り組む上で有効な手段の一つになっています。また、検索プラットフォームやSNSによる飲食店検索・予約サービスの強化を受けた消費者の検索導線が変化してきていることも挙げられます。そのなかでも、昨年のレポートでもその傾向が見られた、従量課金がかからないメディアを経由した「ダイレクト予約」の割合を高める動きが、各飲食店においても一つの注力事項として定着し始めていることがうかがえました。
コロナ禍によって最も大きな打撃を受けた産業の一つでもある外食産業は、3年間さまざまな企業努力によりサービスの質や手段など、そのあり方をブラッシュアップし続けてきました。そして2024年、インバウンドの急増などの追い風もあり、引き続き外食需要が見込まれるなか、現在は、高まる需要に対する人手不足や経営効率化など依然して存在する課題への対応がより緊迫したレベルで求められています。
2024年は、サービスのDX化やWEBマーケティングへの取り組みが2023年以上に進んでいくことに加え、コロナ禍の逆とも言える高まる需要に対応しながら売上を最大化させていく方法を飲食店全体が求められることが考えられます。
エビソルは今後も、消費者による飲食店の利用が増加していく社会に向け、飲食体験における予約・管理を「ヒト」から「テクノロジー」にシフトすることで、コロナ禍における飲食店の集客を支援し、飲食業界の回復を推進します。
予約管理システム「ebica(エビカ)」
「ebica(エビカ)」は、飲食店向けに開発されたクラウド型の予約/顧客台帳システムです。各飲食店の予約管理ニーズに応じた設定ができ、ネット予約も電話予約も含めた集客ソリューションを提供しています。 最近では、AIスタッフ”さゆり”がまるで人と会話しているような自然な会話で予約電話応対・予約受付する「AIレセプション」、蓄積された顧客情報・来店情報とCRMを連携した再来店促進の実現など、「ebica」に蓄積されたデータをAIやIoTなどのテクノロジーと融合させて、集客から店舗オペレーションまでトータルで店舗DXを支えるインフラの構築に取り組み、飲食サービスのアップデートを支援しています。
株式会社エビソル 会社概要
所在地: 東京都渋谷区恵比寿4-5-27 パティオクアトロ3F
代表者: 代表取締役 田中 宏彰
設立日: 2011年10月20日
資本金: 59,746,500円(資本準備金含む302,619,500円)
事業内容 : ebica事業、インバウンド事業