ワインの製造過程で発生した廃棄される澱を活用
株式会社良品計画のプレスリリース
当社は、店舗が各地域のコミュニティーセンターとしての役割を持って、地域の住民の方々や自治体と連携し、地産地消の推進や雇用創出、まちづくりなど地域活性化に寄与することを目指した活動を行っています。2021年9月より地域に根ざした取り組みを推進する組織として地域事業部を設置し、活動の一つとして地域の生産者や加工会社と協力して独自の商品開発を行っています。京都奈良事業部では今回、ワインやぶどうジュースの製造時に取り除かれ、廃棄される沈殿物の澱(おり)を活用し、ぶどうシロップを開発しました。
■廃棄されるワインの澱を活用し、旨みが濃く香り豊かなシロップを開発
カタシモワインフード株式会社が運営するカタシモワイナリーは、100年以上前から大阪でワイン造りを行っており、日本酒や味噌、酢などを作る技術を応用した海外とは異なる独自の方法でワイン醸造を始めた伝統ある地元のワイナリーです。除草剤を使用せず減農薬に取り組み、可能な限り有機肥料を使用した環境に配慮した栽培を行っているほか、耕作放棄地を買い取ってぶどう畑にし、耕作放棄地で作ったワインを開発するなど、地域課題への取り組みを行っています。両者ともに地域活性化を目指していることなどに共感し、食品ロスの削減を目指した今回の商品を共同開発するに至りました。商品に使用している澱はぶどうの固形分や酵母、酒石が沈殿したものです。澱には、ワイン酵母が含まれているため、旨みやコクが強く、酵母の香りをほのかに感じられるシロップになっています。
京都奈良事業部ではこれまで、活用されず廃棄されていた和歌山県のあら川の桃の種や皮から抽出したエキスを活用したシロップ、難波ねぎや泉州黄玉葱など近畿地方の伝統野菜を使った商品などを地元の生産者や加工会社と共に開発・販売してきました。今後も地産地消の促進や地域産業の活性化に寄与することを目指し、食を起点とした取り組みを行う予定です。
商品情報
「河内ぶどう いろいろ使えるシロップ」 消費税込750円
大阪柏原のカタシモワイナリーが100年以上つなげてきた葡萄畑。ワインづくりで生じる葡萄由来の副産物「澱」から、さらにおいしさを引き出しました。芳醇でまろやかな味わいが口にひろがります。
「良品計画 京都奈良事業部」について
当社は地域の住民の方々や行政と交流・連携をしながら生活圏への出店を推進し、地域密着型の事業モデルを確立するために2021年の9月から国内12地域(現在は地域の区分を変更し10地域)に地域事業部を設置しています。京都奈良事業部では近畿各地域の生産者や企業と協力して独自の商品開発を行っているほか、農家の支援やイベントの開催等の活動を進めています。