ブランド蟹のタグは、実は産地証明であって品質証明ではありません。確かな品質を証明する方がお客様のメリットになると考え、独自の基準で厳選したカニに独自のタグを付与。「魚政BLACK」として提供しています
株式会社 魚政のプレスリリース
京都府丹後半島網野町で魚屋一筋60数年「京都丹後 海鮮の匠 魚政」を運営する株式会社魚政(所在地:京都府京丹後市、代表取締役:谷次賢也、以下 魚政)は自社の厳しい品質基準をクリアした「プレミアムズワイガニ 魚政BLACK」の今年度の予約受付を自社オンラインショップにて10月22日から開始しました。
「プレミアムズワイガニ 魚政BLACK」は、60年以上にわたり磨いてきたカニの目利き力に定評があり、一流ホテルや高級料亭にも卸している魚政独自の基準で厳選したブランド蟹です。一般的にブランド蟹は、それぞれ水揚げされた地域や漁港により名前とタグが付けられますが、魚政ではこの道60数年の目利きのプロが、地域や漁港にこだわらず「本当に美味しいカニ」を厳選して、品質を証明する独自の赤いタグを付けています。
「プレミアムズワイガニ 魚政BLACK」の定義
魚政では、日本海の特定の海域から獲れたズワイガニから厳選したものを 「プレミアムズワイガニ」という呼称で呼んでいます。このズワイガニは「奇跡の漁場」とも称される山陰日本海沖および若狭湾の恵まれた自然環境で育ち、他のズワイガニと比べて優れたサイズ、肉質、風味を持つことが特徴です。
そんなプレミアムズワイガニの中でも、とくに魚政の厳しい品質基準を満たした最高級のカニに「魚政BLACK」のタグを付けています。これらのカニは、山陰日本海沖および若狭湾の同一海域で捕獲された中でも選び抜かれたものであり、最上級のサイズ、肉質、風味を持つカニにのみ付与されます。
「プレミアムズワイガニ 魚政BLACK」は、繊細で甘みのある身と濃厚な蟹味噌の組み合わせが絶妙で、一度味わえばその豊かな風味が忘れられません。私たちはこのカニを通して、お客様に究極の味わい体験を提供します。
独自タグのきっかけは「ブランド蟹」を取り巻く現状と課題から
生まれも育ちも同じ山陰日本海沖および若狭湾の海域でありながら、ズワイガニは水揚げされる漁港によって「松葉ガニ」や「越前ガニ」などといったブランド蟹となりタグが付けられます。特定の漁港の名前が付けられることもあり、この呼称とタグにより、それぞれの地域のブランド蟹として流通します。
30年ほど前からカニの脚に付けられるようになったタグ。タグ付きのブランド蟹=品質が保証されている蟹、というイメージがありますが、実は明確な品質基準がなく、あくまでタグは産地や水揚げされた漁港を証明するものとなっています(※2)。カニには個体差があるため、ブランド蟹のタグが付いていても残念ながら中には身が詰まっていないものもあります。このような事実は一般のお客様にはあまり広まっておらず、誤解や問題を招く原因となっているのが現状です(※1)。
「松葉ガニ」や「越前ガニ」なども、すべて同じ漁場で獲れたズワイガニであり、揚がる漁港が変わるだけで呼称が変わります。品質は変わらないのに呼称が変わるだけで世間からの評価が変わってしまう…。魚政としては、漁港の違いよりも食するのに一番大切な「品質」をお客様にお約束したい。それぞれの個体の違いを見て、しっかり身が詰まった本当に美味しい蟹だけを厳選して提供したいと考え、2021年から業界に先駆けて、独自の目利きで厳選した蟹を「魚政BLACK」と称してブランド化しています。
これまでは地元である京都府のほか、兵庫県但馬地方からの松葉ガニを仕入れていましたが、近年この地域のカニの水揚げが減少しています。とくに但馬地方ではここ10年で底引き網漁船が約10隻廃業し、今年も津居山港の大型船が1隻廃業しました。後継者不足や設備投資の負担が原因となり、今後も漁船の減少が続く可能性が高くなっています。漁場が近く、燃料費が抑えられ、より収益のあがるホタルイカ漁へ転換するケースも増えており、国内の需要が依然として高いにもかかわらず、カニの供給が追いつかないという課題に直面しています。
そのような中、福井県産の越前ガニにも目を向けたところ、今年1月に発生した能登半島地震の影響で越前ガニの流通が滞り、魚政にも仕入れの機会が訪れました。実際に仕入れた越前ガニは非常に高品質で、現地でのセリの様子や管理体制を確認し、安心して仕入れられることが分かりました。福井県産のズワイガニ(越前ガニ)を「松葉ガニ」として販売することはできないため、行政機関に確認した結果、「ズワイガニ」という名称であれば問題のないことがわかりました。
そういった経緯から、どこの漁港で揚がったカニであっても、お客様にとって最も大切な「本当に美味しいカニであること」を優先し、品質の高さを伝えるために名称を「プレミアムズワイガニ」へ統一。美味しいカニを求められるお客様へ、今後も漁港を問わずより広い範囲から高品質なズワイガニを提供できる体制が整いました。
先代からこれまで60年以上培ってきた、魚政の確かな目利きで選りすぐった「プレミアムズワイガニ 魚政BLACK」。2024年度の予約受付は10月22日から自社オンラインショップにて開始しました。出荷は最短で11月11日着から指定可能です。
予約開始日:2024年10月22日(火)午前0時より
商品ページ:https://www.uomasa.jp/c/all/kani/yude_kani/yude-kani-a(茹で)
https://www.uomasa.jp/c/all/kani/ike_kani/ike-kani-a(活け)
販売商品一例:
・プレミアムズワイガニ 魚政BLACK(松葉ガニ・越前ガニ)茹で・特撰 600g級 1匹 16,200円~
https://www.uomasa.jp/c/all/kani/yude_kani/yude-kani-a/yude-kani-a-600
・プレミアムズワイガニ 魚政BLACK(松葉ガニ・越前ガニ) 茹で・特撰 1,000g級 1匹 32,400円~
https://www.uomasa.jp/c/all/kani/yude_kani/yude-kani-a/yude-kani-a-1000
・プレミアムズワイガニ 魚政BLACK(松葉ガニ・越前ガニ) 活け・特撰 600g級 1匹 16,200円~
https://www.uomasa.jp/c/all/kani/ike_kani/ike-kani-a/ike-kani-a-600
・プレミアムズワイガニ 魚政BLACK(松葉ガニ・越前ガニ) 活け・特撰 1,000g級 1匹 32,400円~
https://www.uomasa.jp/c/all/kani/ike_kani/ike-kani-a/ike-kani-a-1000
※価格はいずれも税込み
魚政について
1950年創業。初代・谷次清子が行商を開始したことから魚政の歴史が始まる。長年、蟹の仕入れと販売を行ってきた経験から、独自の目利きで本当に美味しいカニの販売にこだわり、一流ホテルや高級料亭にも卸している。2021年より、ブランド蟹を取り巻く問題、また本当に美味しい蟹をお客様にお届けしたいという想いから、魚政の確かな目利きで厳選した独自のブランド蟹「魚政BLACK」プロジェクトを開始。2023年「ジャパンブランドコレクション 日本の贈答品 100選」に選出。
わたしたちは豊かな自然環境に恵まれた京都・丹後地方にて、これからも蟹や魚の本質を最優先し、安心安全で確かな品質と持続可能な商品づくりに取り組んでまいります。
参考URL:
京都丹後 海鮮の匠 魚政
プレミアムズワイガニに名称変更した その理由(魚政ブログより)
https://www.uomasa.jp/knowledge/936
(※1)2024年4月にニュースでも大きく取り上げられた、京丹後市の事業者による間人ガニタグ偽装事件。偽装は当然ながら許される行為ではありませんが、魚政ではこの問題の根本的な原因は、同じカニであるにもかかわらず、港やタグの色であたかも別物のように扱われる現状にあると考えています。
魚政ブログより:https://www.uomasa.jp/knowledge/933
(※2)産地(水揚げ漁港・地域)別・蟹の名称一覧
蟹の名称 |
産地 |
水揚げ漁港・地域 |
加能ガニ |
石川県 |
金沢港、橋立港、輪島港 |
越前ガニ |
福井県 |
越前港、三国港、敦賀港 |
舞鶴カニ |
京都府 |
舞鶴港 |
間人(たいざ)ガニ |
京都府 |
間人港 |
津居山カニ |
兵庫県 |
津居山港 |
柴山ガニ |
兵庫県 |
柴山港 |
香住松葉ガニ |
兵庫県 |
香住漁港 |
浜坂産松葉ガニ |
兵庫県 |
浜坂港、諸寄港 |
とっとり松葉ガニ |
鳥取県 |
賀露港、網代港、境港 |
隠岐松葉ガニ |
鳥取県 |
島根県西郷漁港、鳥取県境漁港 |
大善ガニ |
京都府 |
浅茂川港 |