2月22日はおでんの日、これに併せて、株式会社紀文食品(本社:東京都中央区、代表取締役社長:堤 裕、以下紀文食品)より、おでんに関する書籍の情報です。
株式会社紀文食品のプレスリリース
広報室に所属する研究員が執筆した『おでん学!』(祥伝社新書)が、2025年12月10日に出版され、発売2週間で重版出来となりました。
本書は食の民俗学と称し、おでんの多面性を凝縮した一冊です。
数字やトリビアをクイズ形式で紹介する第1章にはじまり、第2章ではおでんの歴史を辿り、第3章では全国のおでんをデータや店舗での取材活動から各地の特色と地理や文化との関係を読み解きます。第4章ではプロ直伝の技と作り方、そして巻末にはおでんの種もの図鑑を収録しました。
第3章の一部を紹介します。「家庭の鍋料理調査」から、おでんの調理時間の長さは本州の中央部のフォッサマグナを境に分かれていることが読みとれました。煮込んで味をしみさせる「牛すじ」が定番の西日本が72.1分、東日本が48.4分で約1.5倍となります。また、このことから空気を含んで膨らみやすい「はんぺん」は短時間調理の東日本で多く用いられるなど、種もの出現と調理時間における相関関係の推察も記載しています。
<著者プロフィール:紀文食品おでん研究班>
1938年創業の株式会社紀文食品広報室に所属し、全国各地のおでんの調査・研究を行う。1994年の「鍋白書」の立ち上げ以来、30年にわたるアンケート調査やデータ分析、フィールドワークを続けるなど、日本の食文化を探求し、その魅力を発信してきた。2023年にはWebメディア「オデンガク」を開設し、より多角的におでん文化を紹介している。本書は同班に所属する、研究歴30年の班員が執筆した。
<執筆担当:広報室 萩原ゆみより>
おでんの魅力は多面的です。種ものの地域性も豊かです。練りもの、昆布、クジラ、肉、味噌……。一見「普通」に思えるおでんには、その土地ならではの風土と歴史が詰まっています。
さらにおでんには時代が映し出されます。戦後の家庭料理化、コンビニでの大衆化、平成のおしゃれおでんといった進化を経て、令和の劇場型おでんへ——その変遷は、食文化のみならず、日本の社会や人々の暮らしの変化を写す鏡でもあるのです。
司馬遼太郎氏がアメリカをおでんに喩えた一節、「さまざまな人種が、オデンのようにそれぞれ固有の形と味を残したまま一ツの鍋の中に入っている」(『アメリカ素描』)は、筆者に大きな示唆を与えてくれました。鍋の中で多様な種ものが個性を保ちながらも調和する姿は、まさに多様性と包摂の象徴とも言え、現代社会の縮図のように感じられます。(本書 「はじめにより」を編集)
<書籍の概要>
●発行日 2025年12月10日
●定価 本体価格1,200円+(税)
●ISBNコード 978-4-396-11724-5
●目次 (一部抜粋)
はじめに / 日本全国おでんマップ
第1章おでんクイズ―数字で見るおでん学
第2章おでんの日本史-室町の田楽から現代のコンビニまで
■おでんの誕生-田楽豆腐の発展
■おでんの歴史-明治から平成まで
■おでんの最新形-令和から未来へ
第3章 日本列島おでんマップ―こんなに違う!全国おでんを廻る旅
■調理の長さを分けるフォッサマグナ-東西おでん文化考
■おでんの隠れた主役!? 昆布が語る東西の違い
■東のすじ? 西のすじ
■暮らしに溶け込む“しぞーかおでん”
■蛸で紐解く京都のおでん-関東煮の系譜
■ご当地おでん タレ進化論
■番外編! ワールド・オデン-国境を超える鍋の文化
第4章 プロ直伝!家庭で作る究極のおでん
■失敗から学ぶおでん学
■タイムテーブル
■究極の東西おでんレシピ
付録 おでん種もの図鑑
おわりに / 主要参考文献 / 調査概要
<『おでん学!』書籍Amazonサイト>
<参考サイト>
おでん専門サイト「オデンガク」: https://oden.kibun.co.jp/
紀文アカデミー 「知る おでん教室」: https://www.kibun.co.jp/knowledge/oden/index.html
以上