1300年前の再生紙と、行き場のないコーヒーかすが出会った── 新素材「コーヒー薄炭クラフト」を新開発

コーヒー店の未利用資源が自社ギフトボックスに再生。バイオ炭化で「紙フィルター混入」の課題も解決

株式会社ペーパルのプレスリリース

「コーヒー薄炭クラフト」を新開発

明治23年創業の老舗紙屋・株式会社ペーパル(所在地:奈良県奈良市、代表取締役:矢田武博)と、奈良発祥の自家焙煎スペシャルティコーヒー専門店の運営や通販、卸業を行う株式会社路珈珈(所在地:奈良県奈良市、代表取締役:井田浩司)が運営する「ロクメイコーヒー」は、コーヒー抽出後のかす(コーヒーグラウンズ)をバイオ炭化してクラフト紙に配合した新素材「コーヒー薄炭クラフト」を共同開発しました。ロクメイコーヒーのギフトボックスに採用され、2026年3月から販売を開始。

コーヒーかすの再利用は、紙フィルター等の混入物が障壁となり、多くのコーヒー事業者にとって有効活用は容易ではありません。今回、バイオ炭化という手法でこの課題を解決し、未利用資源を自社パッケージの原料に変えるクローズドリサイクルを実現しました。

■ コーヒーかすの再利用を阻んでいたのが、「紙フィルター問題」

コーヒーの焙煎・抽出工程では、日々大量のかすが排出されます。同社では年間約40トン焙煎していますが、ハンドドリップで使用した紙フィルターなどが混ざるため、アップサイクルなどによる付加価値の高い活用が難しく、有効な活用方法を見いだせずにいました。

「なんとか資源として有効利用したい」──そう考えていた井田社長がかねてより注目していたのが、ペーパルが開発した食用で使えなくなった米を配合した紙「kome-kami」でした。食品の副産物から紙をつくるペーパルの技術を知り、「コーヒーかすでも紙にできるのでは」と相談したことが開発のきっかけです。

紙フィルターなどが混ざったコーヒーかす

■ バイオ炭化で「再利用の常識」を変えました!

ペーパルが採用したのは、コーヒーかすを高温で炭化してバイオ炭に変え、段ボール古紙に配合するという製法です。バイオ炭にする過程で紙フィルター等の混入物も問題なく処理でき、従来の再利用法では障壁となっていた分別の課題を解消しました。

この技術の基盤となったのが、ペーパルが2025年に開発した「薄炭クラフト」です。奈良時代には既に、墨で書かれた紙を漉き返して再利用する文化があり、平安時代にはこうした再生紙が「宿紙(しゅくし)」と呼ばれました。その漉き返しで生まれた淡い灰色を、バイオ炭と段ボール古紙で再現した紙で、発売以来、話題となっています。

今回、この技術をコーヒーかすに応用。試作を重ねて完成した「コーヒー薄炭クラフト」は、コーヒー由来の穏やかなグレーの色調と、炭の微粒子による自然な手触りを持つクラフト紙です。

コーヒー薄炭クラフト

■ 行き場のなかった未利用資源が、ブランドの「顔」に変わった

コーヒー薄炭クラフトはロクメイコーヒーのギフトボックスに採用され、これまで活用できていなかったコーヒーかすが、贈り物の「顔」として届けられています。

ギフトを受け取ったお客様からは「コーヒーかすが紙になるなんて」とアップサイクルへの感動の声が寄せられ、ロクメイコーヒーのブランドイメージ向上にもつながっています。

コーヒー薄炭クラフトがロクメイコーヒーのギフトボックスに採用

■ 「コーヒー薄炭クラフト」を採用した商品について

COTONARA日常を豊かにする4種のブレンド

COTONARA

日常を豊かにする4種袋:¥5,660(税込)

(取扱:店舗‧公式EC サイト)

奈良の古都が宿す、静けさと豊かさを一杯に。ロクメイコーヒーが手がける「コトナラ」は、奈良の風土にインスパイアされたスペシャルティコー ヒーのギフトセットです。上質な豆を丁寧に焙煎し、やわらかな甘みとクリーンな余韻が特徴。大 切な人への贈り物に、奈良ならではのストーリーを添えて。

4種類のオリジナルブレンド各5パック合計20パックセット

https://rokumei.coffee/c/coffeegift/rcgf-rg-007

■ 「コーヒー薄炭クラフト」の特徴

・コーヒーかす由来のバイオ炭が生む、穏やかで温かみのあるグレー×クラフトの中間色

・紙自体に消臭機能があります

・FSC認証、古紙100%配合

・自社の副産物が自社パッケージの原料になるクローズドリサイクルを実現

クローズドリサイクルについて

自社の副産物が、自社の商品パッケージとして生まれ変わる──このクローズドリサイクルの仕組みは、コーヒー業界に限らず、食品・飲料・農業・アパレルなど、副産物を排出するあらゆる業種に応用可能です。薄炭クラフトは、コーヒーかすのほか、もみ殻・茶殻・果物の皮・麦芽かす・アパレルの未利用繊維など、さまざまな副産物をバイオ炭化して紙に再生することが可能です。

薄炭クラフトの循環の流れ

■ 関係者コメント

株式会社路珈珈 代表取締役 井田 浩司 氏

コーヒーの焙煎や抽出では、毎日大量のかすが出ます。ハンドドリップの紙フィルターも一緒に出るので、堆肥にするにも分別が難しく、なんとか資源として活かせないかとずっと模索していました。以前からペーパルさんの『kome-kami』を知っていたので、コーヒーかすでも紙にできるのではないかと相談したのが始まりです。できあがった紙を手に取ったとき、コーヒーの記憶がそのまま残っているような色合いに感動しました。この箱でギフトをお届けしたお客様から『コーヒーかすが紙になるなんて』と驚きの声をいただいており、私たちの想いが届いていると実感しています。

株式会社ペーパル 取締役 矢田 和也

正倉院にまつわる再生紙の存在を初めて知ったとき、1300年前の奈良の人々が紙を捨てずに漉き返していたことに深く感動しました。同じ奈良で50年にわたりコーヒーと向き合ってこられた井田さんから『コーヒーかすを紙にできないか』とご相談いただいたとき、これは1300年前から根付いている循環の精神そのものだと感じました。奈良から生まれたこの循環の文化を、ロクメイコーヒーさんとの取り組みを通じて全国に届けていきたいと考えています。

■ 製品概要

製品名:コーヒー薄炭クラフト

構 成:段ボール古紙+コーヒーかす由来バイオ炭 配合再生紙(古紙100%)

認 証:FSC認証紙

色 調:コーヒー炭由来のやわらかなグレー×クラフト色

特 徴:炭素固定による脱炭素貢献 / 消臭効果 / クローズドリサイクル対応

規 格:L判T目 310g / K判T目・Y目 310g(別抄き対応可)

W E B:https://usuzumi-craft.com/

■ 会社概要

【株式会社ペーパル】

所在地:奈良県奈良市池田町76-7

創 業:1890年(明治23年)

事 業:紙素材の企画・開発・販売

未利用資源を紙に再生する独自技術を持ち、食用で使えなくなった米を配合した「kome-kami」、サントリー白州蒸溜所との「ウイスキーペーパー」、ポッカサッポロとの「国産レモンペーパー」など、企業の副産物を紙素材に変える開発。2025年にはバイオ炭化技術を応用した「薄炭クラフト」を発売。

URL:https://www.pepal.co.jp/

薄炭クラフト公式サイト:https://usuzumi-craft.com/

【株式会社路珈珈(ロクメイコーヒー)】

所在地:奈良県奈良市西御門町31

代表取締役:井田 浩司

設立:1974年12月

事業内容:コーヒー豆の焙煎、製造、小売(通信販売/喫茶業)・卸売

株式会社路珈珈 公式HP https://www.rococo-coffee.co.jp

ロクメイコーヒー公式Instagram  https://www.instagram.com/rokumei_coffee_co._/

公式ECサイト https://rokumei.coffee

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