2年前の夢が現実に──「飲む」から「点てる」へ。
WACHA株式会社のプレスリリース
テクノロジーが加速し、
あらゆるものが自動化されていく世界で、
私たちは何を失いかけているのでしょうか。
便利さや手軽さが進化する一方で、
人が自ら手を動かす体験は、静かに失われつつあります。
2026年3月18日、WACHA株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:加藤花代)が発売した
春限定商品「SAKURA MATCHA(桜抹茶)」は、発売直後に完売という大きな反響を呼びました。
それは、単に美しいピンクの粉だったからではありません。
15年という歳月をかけて辿り着いたのは、
効率や利便性の対極にある、「自分の手で点てる」という静かな時間でした。
デジタルに囲まれ、孤独や不安を感じやすい現代において、WACHAは今、
「Go Inward(自分の中へ)」という価値を提唱します。
私たちは既存の飲料文化を否定するものではなく、もう一つの選択肢として
「自分で点てる」という行為を提案しています。
自分の手で抹茶を点てることで五感を研ぎ澄まし、喧騒から一度切り離され、
本来の自分に立ち返る。
点てるという行為は、五感を取り戻すだけでなく、
現代では失われかけた感覚の解像度を、静かに拡張していく体験です。
それは現代人にとって、必要な文化体験であると私たちは考えています。
■ 完売御礼。そして、「点てる文化」が動き出した
昨年、WACHAは「桜抹茶」を初めて発表しました。そして今年、その体験はさらに進化しました。
今年パワーアップした『SAKURA MATCHA』は発売直後に完売し、
再販を求める声が相次ぎました。
その中で、象徴的な出来事がありました。
「どうしても、自分の手で点ててみたいんです。」
初めて抹茶に触れる方から届いた、この言葉です。
効率や手軽さが優先される時代に、
あえて「点てる」という行為が選ばれた。
これは、SAKURA MATCHAが単なる飲料ではなく、
自分自身と向き合う“時間の入口”として機能した瞬間でした。
今回の完売は、商品が売れたのではなく、
「点てる人が生まれた」という変化の現れだと捉えています。
2年前のApril Dreamで掲げた「自分で抹茶を点てる人を増やす」という夢が、
今、現実の行動として現れ始めています。
私たちは、抹茶が「飲むもの」として広がってきた現代において、
もう一度「点てるもの」としての価値を問い直しています。
この変化は単なる一過性のヒットではなく、
「点てる」という行為そのものが再び選ばれ始めた兆しだと、
私たちは考えています。
WACHAは、「点てる体験」を再設計する中で、
「ボタニカル抹茶」という新しいカテゴリーを提案してきました。
2年前に提案した「ボタニカル抹茶」は、
いま、実際の一杯として少しずつ広がり始めています。
■「商品」ではなく、「入口」を設計した
SAKURA MATCHAは、茶葉を一切使用せず、桜花パウダーを主体に構成した
独自の“ボタニカル抹茶”です。
本来、繊細な桜の風味だけで満足感のある一杯を作ることは容易ではありません。
試行錯誤の末に辿り着いたのは、
手作業によるミリ単位の調合という、極めてアナログな手法でした。
デジタルでは再現できない、五感に響く奥行き。その精度が、
「点てる」という行為そのものを体験へと変えていきます。
「カフェインを控えたいが、点てる時間は楽しみたい」
「抹茶の苦味は苦手だが、あの静かな時間は欲しい」
そんな現代のニーズに対し、
“ノンカフェインで点てる体験”という新たな選択肢を提示しました。
■ なぜ、SAKURA MATCHA はあえて「茶葉」を使わなかったのか
桜を「飲む」文化は、江戸時代から「桜湯(桜茶)」として親しまれてきました。
この桜茶は、もともと茶葉を用いない、日本独自の祝いの一杯です。
また日本では古くから、場の意味や季節に応じて、
多様な“お茶”が用いられてきました。
WACHAはこの文化的背景に着目し、
茶葉にとらわれない“点てる一杯”という新しい形を設計しました。
それは茶道の否定ではなく、
「点てる」という行為を、より自由に日常へひらくための提案です。
しかし理由はそれだけではありません。
現在、日本の食用桜の多くは限られた地域で生産され、職人の手作業によって支えられています。
一方で、担い手の高齢化や、代替品の普及により、
本物の桜を扱う文化は静かに存続の危機に直面しています。
WACHAは、この希少な桜花パウダーを主役に据えることで、
新たな需要を創出し、伝統産業の経済的循環を生み出すことを目指しています。
■ 日本文化は、静かに存続の危機を迎えている
桜だけではありません。
世界的な抹茶ブームの裏側で、
茶葉の価格高騰や製茶業の負担増加により、
多くの中小事業者が厳しい状況に置かれています。
製茶業の廃業が増加し、
日本の茶文化そのものが揺らぎ始めています。
茶道は、「陶芸」「建築」「香」「書」「和菓子」「花」など、
さまざまな芸術が交差する、日本の総合文化です。
そして今、そのすべてが静かに危機に瀕しています。
一本の糸が切れれば、織物全体がほつれていくように。
グローバル化が進む現代において、
私たちはふと立ち止まり、こう考えるのかもしれません。
自分たちにとっての文化とは、何だろうか、と。
■ 小さな行動が、文化をつなぐ
特別なことは必要ありません。
自分で抹茶を点ててみる。
茶道教室に足を運んでみる。
日本文化に触れてみる。
その小さな一歩が、文化の未来をつくります。
あなたの行動が、誰かの支えとなり、
次の世代へと文化をつないでいくのです。
WACHAはその小さな一歩を、15年間、ただ信じ続けてきました。
■ 創業者コメント
私たちは、抹茶を売ることではなく、
自分の手で点てる時間を届けたかった。
15年前、祖父「花仙人」が遺した楽茶碗と出会い、私は茶の湯の世界に入りました。
2022年には、その精神をテクノロジーで拡張するため、
茶道コミュニケーション・ロボット「SENNOROBI(センノロビ)」とともにCESへ出展しました。
しかし、最新鋭のテクノロジーで「点てる」ことの本質を考え抜いたからこそ、
最終的に辿り着いたのは、
手作業によるミリ単位の調合という、極めて人間的な結論でした。
2年前の2024年、
April Dreamで「日本中に、もう一度、自分で抹茶を点てる人を増やす」という夢を掲げました。
そして今、お客様から届く「どうしても、自分の手で点ててみたい」という言葉。
それは、テクノロジーと共に追い続けてきた“誰もが点てられる世界”という夢が、
デジタルを越え、人々の身体感覚として結実した瞬間でした。
ロボットから、粉へ。
ハイテクから、人間への回帰へ。
テクノロジーが進化した先にあるのは、
自動化ではなく、
「人間の五感の拡張」です。
千利休が重視したのは「わび」──余計なものを削ぎ落とし、本質に触れる体験です。
黒楽茶碗は、その象徴でした。
当時は電気はなく、茶室は薄暗く、ろうそくや自然光のみの空間でした。
闇に溶けることで、器の存在が消え、
手の中の温度や質感だけが残る。
それは、まるで手のひらから直接お茶を飲むような感覚です。
つまり黒楽茶碗は”器を消すための器”という、逆説的な存在だったのです。
その千利休の思想は、現代にも通じています。
15年という歳月をかけて、
私はようやく「点てる時間」を届けるための、
本当の答えを見つけました。
こうした取り組みは、桜抹茶に限ったものではありません。
WACHAはこれまでにも、
抹茶と京番茶を融合させたスモーキーなブレンド「SmoKYO(スモーキョー)」など、
日本茶の新しい体験を提案してきました。
それは、味の拡張ではなく、
「点てる」という行為そのものの可能性を広げる試みです。
■ 今後の展望
私たちは、抹茶を「飲むもの」ではなく、
「点てる体験」として再設計しています。
WACHAは今後、
「自分の状態に合わせて植物を点てるボタニカル抹茶」という
新しいウェルネス習慣=抹茶セラピーの確立を目指します。
ボタニカル抹茶とは、植物の力と茶道の精神を融合し、
「点てる」という行為を通じて心身を整える新しい抹茶体験です。
朝、整えたいときに。
夜、静かに過ごしたいときに。
日本の伝統技法とボタニカルの融合による、
新しい日常の提案を続けてまいります。
日常の中に、静かに自分を取り戻す時間を。
日本の茶文化を、世界の日常へ。
■ 本リリースについて
当社は、4月1日を夢を発信する日にしようとする「April Dream」に賛同しています。
このプレスリリースは、WACHA株式会社の夢です。
■ 公式情報
WACHA公式サイト:https://www.wacha-world.com/
オンラインショップ:https://wachaworld.base.shop/
Instagram:https://www.instagram.com/wacha_world/