【埼玉県】新品種「彩の女神」「彩の糸」の品種登録出願

日本初 官民共同で茶品種を育成

埼玉県のプレスリリース

 埼玉県茶業研究所は茶栽培の北限近くに位置することを活かし、気象災害リスクに強く、良質多収な品種の育成に取り組んでいます。

 埼玉県と茶系飲料大手メーカーの株式会社伊藤園(以下、「伊藤園」)は、日本で初めて官民共同で品種育成に取り組み、優秀な特性を持つ2つの候補を品種として登録するために農林水産省に出願したところ、このたび出願内容が公表(*)されました。

*出願内容の公表とは

 品種登録出願が受理されると、一定期間経過後、出願内容は公表されます。これは、新品種の存在を関係者に周知することで、重複出願の予防や出願者のブランド価値保全などを目的としています。

育成の経緯

 埼玉県茶業研究所は1947年より茶の品種育成に取り組み、これまで11品種を育成してきました。伊藤園は1976年より「茶産地育成事業」に取り組み、全国の生産者と連携しながら、茶園の栽培管理を進め、茶の品質向上に努めてきました。

 埼玉県茶業研究所と伊藤園は一般煎茶だけでなく飲料製品の原料にも適した晩生の品種育成の取組を開始し、性質の優れた2系統(「彩の女神(さいのめがみ)」「彩の糸(さいのいと)」)を2025年12月19日に品種登録出願し、2026年4月14日に出願公表となりました。

品種の特徴

「彩の女神」

・極晩生であり、収量性が極めて高い

・お茶の色は濃緑で、まろやかな味わい

「彩の糸」

・晩生であり、収量性が高い

・病害虫に強く、化学農薬を減らして栽培できるため輸出に対応しやすい

・穏やかな香りで飲みやすい味わい

 いずれも昨今の茶生産ニーズに対応できる品種となっています。

 行政と民間がそれぞれ持つ強みを生かして育成されたものです。苗木の数量が限られるため、当面は埼玉県内の農家や伊藤園の契約栽培農家を中心とした苗木供給となりますが、栽培面積の拡大にしたがい、他都道府県への苗木供給も可能となることから、狭山茶のさらなる知名度向上も期待されます。

品種名の由来

「彩の女神」

 育成地である埼玉県(「彩」の国)と伊藤園生産本部拠点(所在地:静岡県牧之原市「女神」)の共同開発であることから命名。優しい香味で茶業界を見守ってくれることを期待。

「彩の糸」

 「彩」は育成地である埼玉県(「彩」の国)、「糸」は伊藤園の「いと(うえん)」を表す。埼玉県と伊藤園の色とりどりの新たな挑戦によって紡いでできたことから命名。

今後期待される効果

 県内茶園および伊藤園の契約栽培茶園を中心に苗木が定植される予定です。今後、伊藤園では「お~いお茶」製品原料の一部として活用することを目指して栽培面積の拡大を進めていきます。

 本品種が県内外へ広く普及することにより、本県の特産品である狭山茶の振興および更なる知名度向上が期待されます。

2者の役割

 埼玉県茶業研究所:品種育成選抜、煎茶向け茶品質評価

 株式会社伊藤園:地域適応性評価、飲料向け茶品質評価

問合せ先

品種特性に関すること

 埼玉県農林部茶業研究所 茶業技術研究担当

 電話:04-2936-1352

伊藤園に関すること

 株式会社伊藤園 お客様相談室

 電話:0800-100-1100

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