【全国初※】日本テトラパック、与論町でロングライフ牛乳を活用したローリングストック運用の実証実験を開始

― 寄贈式・出前授業を実施、学校給食で“使いながら備える”防災備蓄を推進 ―

日本テトラパック株式会社のプレスリリース

食品の加工処理機器および紙容器の充填包装システムを提供する日本テトラパック株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:ニルス・ホウゴー、以下 日本テトラパック)は、2026年6月より、鹿児島県大島郡与論町(与論島)において、学校給食で提供するロングライフ牛乳を活用した防災備蓄の実証実験を開始しました。同日、与論町にて寄贈式を実施し、翌10日には地元小学生を対象とした出前授業を実施しました。

ロングライフ牛乳は、常温で長期保存が可能であることから、日常利用と災害時の備蓄を両立しやすい食品です。こうした特性から、ロングライフ牛乳は、チルド物流が難しい地域を中心に、学校給食用牛乳として長年利用されてきました。毎日学校給食で提供される牛乳にロングライフ牛乳を活用することで、特別な備蓄を行わなくても、日常の延長として災害時に活用できる点が、本実証の基盤となっています。

本取り組みは、学校給食で提供するロングライフ牛乳を、平時には給食で消費しながら備蓄として維持する「ローリングストック方式」を給食運営に組み込むことで、災害時の食料確保と給食の欠食防止を同時に実現する、学校給食を活用した防災備蓄の新たなモデルとして、全国で初めて実証を行うものです※。

近年、台風・豪雨・地震などによる物流停止リスクが全国で高まる中、物流課題を抱える地域において、既存の学校給食インフラを活用した持続可能な防災備蓄の取り組みとして期待されています。

実証実験の詳細については、速報リリースをご参照ください。

※日本テトラパック調べ(2026年6月時点)。学校給食においてロングライフ牛乳を活用したローリングストック運用の実証として。

寄贈式の様子(左から:日本テトラパック株式会社 マーケティング部 山口弘明、同 営業部 木下明彦、取締役副社長 上田晃司/与論町長 田畑克夫氏、与論町教育委員会教育長 中山義和氏、与論町教育委員会学務課長補佐兼学校給食センター所長 裾分大喜氏)

■与論町で寄贈式を開催

実証実験開始にあたり、与論町役場内で寄贈式を開催しました。式典では、日本テトラパックより与論町へ、学校給食向けロングライフ牛乳約4,500本を寄贈しました。与論町長および教育関係者、日本テトラパック関係者が出席し、与論町が抱える物流や給食運営の課題、ならびに本実証の概要や今後の展望について共有されました。

与論町は、台風や冬場のしけによる欠航・抜港が日常的に発生する離島であり、与論島へ学校給食用牛乳を供給する乳業メーカーの調査によると、2026年1月には欠航・抜港・条件付きとなった割合が月の26%に達するなど、食料供給や学校給食への影響が懸念されています。

こうした背景から、平時には給食で計画的に消費しながら在庫を更新し、災害時や物流途絶時には備蓄分を活用することで、児童生徒の給食牛乳の欠食防止に加え、必要に応じて島民の食料としても活用可能な仕組みの検証を開始しました。

寄贈式の様子

■地元小学生に向け出前授業を実施 〜紙パックやロングライフ牛乳を通じて、環境やくらしとの関わりを学ぶ〜

町内の与論町立茶花小学校および与論町立那間小学校の2校において、日本テトラパックによる小学5・6年生を対象とした出前授業を実施しました。本授業では、紙パックを題材に、二酸化炭素と地球温暖化の関係、ロングライフ牛乳が常温で長期保存できる仕組み、紙容器の役割、リサイクルの流れなどについて紹介しました。

児童たちは、普段身近にある紙パックが、冷却に使う電力の削減や食品ロスの低減、資源の循環につながることを学びました。さらに、常温で保存できる食品は、日常生活の中で活用しながら備えることにもつながることに触れ、環境とくらし、防災との関わりについて理解を深めました。

このうち、茶花小学校での授業後には、児童から以下の感想が寄せられました。

  • 「紙パックひとつに、いろいろな工夫があることがわかりました。」 

  • 「いつも学校で飲んでいる牛乳が、常温で長く保存できることを知りませんでした。」

  • 「この前、津波のときに避難したことがあって、災害で飲み物や食べ物が島に届かなくなったときに、牛乳が飲めると助かるし安心できると思いました。」

▼与論町立茶花小学校 5年生担任 川口拓透さん

「子どもたちは、普段何気なく飲んでいる牛乳が、災害時には命や暮らしを支えるライフラインの一つになり得ることを学びました。また、牛乳パックが環境への配慮にもつながっていることを知り、身近なところから環境について考えるきっかけにもなったと感じています。離島である与論町では、台風などの影響で物流が滞ることへの不安も身近な課題であり、長期保存可能な牛乳を活用したローリングストックの考え方は、防災への備えとして非常に意義があると感じました。実際に現地を訪れ、製品に触れながら働く方々のお話を直接聞くことができた経験は、子どもたちにとって大変貴重な学びになったと思います。」

出前授業の様子(与論町立茶花小学校)

■「船が来ない日」を知る島だからこそ〜与論で受け継がれてきた“食を守る知恵”〜

与論町は、鹿児島県最南端に位置する離島であり、古くから天候による物流の影響と向き合ってきました。実は同町は、1977年に日本で初めて学校給食にロングライフ牛乳を導入した地域でもあり、来年には導入開始から50年の節目を迎えます。

導入当時の記憶が鮮明に残っているという与論町教育委員会教育長の中山義和氏は、次のように述べています。

「1977年当時、学校給食ではまだ脱脂粉乳が提供されており、子どもたちにとって飲みやすさの面で課題があったと記憶しています。そうした中で、常温で長期保存できるロングライフ牛乳が導入され、子どもたちが学校でフレッシュな牛乳を飲めるようになったことは、島にとって大きな出来事でした。離島である与論町において、毎日の給食をきちんと提供し、子どもたちの健やかな成長を支えることは、教育委員会にとって今も昔も大切な使命の一つです。約50年が経ち、当時は子どもたちにおいしい牛乳を届けるために導入されたロングライフ牛乳が、今では防災備蓄として子どもたちや地域を守る役割も担うことに、非常に感慨深いものを感じています。」

給食の様子(左:1977年当時、右:現在)

■関係者コメント

・与論町長 田畑克夫

「与論町は離島であるため、台風や海上しけなどにより船が欠航・抜港し、物流が止まる可能性と常に向き合っています。特に、成長期の子どもたちに必要な栄養を安定して届ける学校給食を継続することは、町として大切な課題の一つです。今回の取り組みは、ロングライフ牛乳を日常の給食で活用しながら、災害時や物流途絶時の備えにもつなげるものであり、防災と欠食防止に加え、子どもたちの栄養を守る観点からも大きな意義があると感じています。子どもたちや町民の安心につながる取り組みとして、今後の実証にも期待しています。」

・日本テトラパック株式会社 取締役副社長 上田晃司

「今回、与論町の皆さまとともに、学校給食を通じて“日常の中で備える”仕組みを実証できることを大変意義深く感じています。本実証を通じて、子どもたちの給食を守るとともに、地域の安心につながる新しい防災備蓄モデルの確立を目指します。今後は、与論町で得られる知見をもとに、他の自治体や関係機関とも連携しながら、全国への展開可能性を広げてまいります。」

■全国の自治体にも共通する“災害時の食料確保”という課題

近年、豪雨・台風・大雪・地震などの自然災害により、道路寸断や船舶・交通網の乱れが生じ、地域によっては食品物流に影響が及ぶケースがあります。特に、離島や山間部など物流経路が限られる地域では、災害時や悪天候時にも食料を安定的に確保する仕組みづくりが重要となっています。

また、防災備蓄を継続的に運用していくためには、備蓄食品の賞味期限管理や入れ替え時の有効活用、保管スペースの確保、数量の把握など、平時からの管理体制も欠かせません。

今回の実証を通して、既存の学校給食インフラを活用し、平時と災害時を分けずに運用できる防災備蓄モデルとして、他地域への展開可能性も検討してまいります。日本テトラパックは、本実証で得られる知見をもとに、自治体・教育機関・乳業メーカーなどと連携しながら、“学校給食を起点とした防災備蓄モデル”の社会実装を推進してまいります。

■ロングライフ牛乳について

ロングライフ牛乳は常温で長期保存が可能です。開封後すぐにストローを使って衛生的に飲用でき、災害時に不足しがちなたんぱく質やカルシウムなどの栄養補給にも適しており、また飲用後もコンパクトにたためてスペースを取らないため、災害時の食料として非常に有効です。

ロングライフ牛乳について詳しくはこちらをご覧ください。

牛乳でスマイルプロジェクト

本活動は、農林水産省と一般社団法人Jミルクが推進する「牛乳でスマイルプロジェクト」の活動としても登録されています。

「牛乳でスマイルプロジェクト」ポータルサイトはこちら 

テトラパックについて

テトラパックは、1951年にスウェーデンで創業した、食品加工と紙容器充填包装システムの世界的リーディング・カンパニーです。私たちは、「食品を安全に、そしてどこでも手に入るようにする」ことを使命とし、先進的な食品製造システムを提供しています。世界160以上の国で、24,000人以上の従業員が、お客様やサプライヤーと協力しながら、毎日持続可能な方法で食を守り続けています。私たちは、「大切なものを包んでいます (PROTECTS WHAT’S GOOD) ™」というモットーのもと、食品、人々、そして地球を守ります。テトラパックは、テトラパックグループの登録商標です。

詳細は公式ウェブサイトをご覧ください。

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