デリバリー売上は飲食店収益における重要な要素でありながら、明確かつ合理的な根拠ない強制的な退店方針は、中小飲食店加盟店における死活問題となりうる重要な問題JDAの立場要望書提出の背景当協会が問題視している点当協会が提言する改善案代表理事コメント
一般社団法人日本デリバリー協会のプレスリリース
一般社団法人日本デリバリー協会(以下「当協会」 )は、令和8年7月16日、Uber Eats Japan合同会社(以下「同社」 )が導入を進めるバーチャルレストラン(VR・ゴーストレストラン)に関する新たな運営基準について、公正取引委員会へ要望書を提出いたしました。
本要望書では、店舗品質ではなく「月間注文件数」のみを基準とした一律の運営基準について、競争環境や中小飲食店への影響の実態把握と制度の適正性について検証を求めています 。
当協会は、フードデリバリー市場における品質向上そのものには賛成の立場であります。
しかしながら、店舗品質ではなく「月間注文件数」を基準として一律に店舗を排除する運用は、中小飲
食店の事業継続や市場の多様性に重大な影響を及ぼすおそれがあることから、公正取引委員会に対し、
実態の調査と制度の適正性について検証を求める要望書を提出いたしました。
JDAの立場
当協会は、フードデリバリー市場の健全な発展のため、品質管理の強化には賛成です 。
衛生管理やサービス品質、ユーザー体験の向上を目的とした適切な基準づくりは、利用者・加盟店・プ
ラットフォームのすべてにとって重要であり、業界全体の信頼性向上につながるものと考えています 。
一方で、店舗品質ではなく「月間注文件数」のみを基準とする一律の排除措置は、営業地域や営業時間、業態の特性などを考慮せず、多様な店舗を機械的に市場から排除する可能性があります 。
品質の高い店舗であっても、売上件数だけを理由に営業機会を失うことは、中小飲食店の経営基盤や市
場の多様性に重大な影響を及ぼすおそれがあります 。
当協会は、数量ではなく品質を中心とした管理基準への転換を提言します 。
要望書提出の背景
Uber Eats社はこれまで、公式サイトや加盟店向け情報において、バーチャルレストランの活用を積極的
に紹介し、 「バーチャルレストランを追加した飲食店は平均して売上が45%増加する」といった情報を発信し、中小飲食店の新規参入や複数ブランド展開を推奨してきました。
これらの情報を信頼し、多くの事業者がブランド開発や設備投資、加盟金の支払いなどを行い、デリバ
リー市場へ参入してきました。
一方で、今回導入される新たな運営基準では、月間注文件数を基準として店舗の継続可否を判断する運
用が進められており、過去の投資判断や事業継続に大きな影響を与える可能性があります 。
当協会が問題視している点
① 品質ではなく「数量」のみを基準としていること
品質向上を目的とするのであれば、
・顧客評価(レーティング)
・キャンセル率
・衛生管理
・注文対応品質
など、本来の品質指標によって判断されるべきです 。
しかし、今回の運営基準では、売上件数のみが店舗継続の判断基準となっています 。
② 地方店舗や専門店ほど影響を受けやすいこと
地方店舗や営業時間が限られる店舗、専門性の高いブランドなどは、品質が高く利用者から支持されて
いても、営業形態によっては注文件数が一定数に達しない場合があります 。
このような店舗まで一律に排除対象となることは、市場の多様性を損なう可能性があります 。
③ 中小飲食店への投資リスク
多くの加盟店は、
・ブランド開発
・設備投資
・加盟金
・メニュー撮影
・販促費
など、多額の初期投資を行っています 。運営基準の変更によって、これらの投資回収が困難となる事例が生じることも懸念されます 。
当協会が提言する改善案
当協会は、バーチャルレストランを無条件に認めるべきだと主張しているものではありません。
市場の品質向上を目的とした適切な管理基準の整備については、基本的に賛同しています 。
その上で、
・顧客評価(レーティング)
・キャンセル率
・衛生管理
・注文対応品質
など、実際の店舗品質を反映した基準を組み合わせた管理制度への見直しを提言します 。
利用者の利便性と加盟店の事業継続の双方を両立できる制度設計こそが、フードデリバリー市場の持続
的な発展につながるものと考えています 。
代表理事コメント
私たちが求めているのは、規制をなくすことではありません。
品質向上は、利用者・加盟店・プラットフォームのすべてにとって必要不可欠です 。
一方で、品質ではなく売上件数のみを基準として店舗を排除することが、本当に品質向上につながるの
かについては、慎重な検証が必要です 。
私たちは、数量ではなく品質に基づく運営基準への見直しを通じて、利用者・加盟店・プラットフォー
ムの三者にとって持続可能な市場環境が実現されることを期待しています 。
そのため、公正取引委員会に対して実態の調査と制度の検証をお願いすることといたしました。
要望書の概要
提出日:令和8年7月16日(木)
提出先:公正取引委員会
提出資料:「Uber Eatsにおけるバーチャルレストラン運営基準に関する要望書」および参考資料
―――――――
一般社団法人 日本デリバリー協会(JDA)
担当:稲山
TEL:080-5964-8079
Email:info@j-d-a.or.jp