生産者の9割超はコスト増を実感 消費者の8割が生産についての情報を知ることで「米の価格に対する見方が変わる」と回答
株式会社雨風太陽のプレスリリース
生産者と消費者をつなぐ国内最大級の産直アプリ「ポケットマルシェ(ポケマル)」を運営する株式会社雨風太陽(本社:岩手県花巻市、代表取締役社長:高橋 博之、証券コード:5616、以下「当社」)は、令和8年産米の小売価格や生産者に支払われる概算金(*1)に下落の動きがみられる中、ポケマル登録生産者および消費者を対象に「米の価格に関する意識調査」を実施しました。
調査の結果、生産者の91%が生産コストの上昇を実感していることがわかりました。また、令和8年産米について、すでに概算価格が示され、評価を回答した生産者19名全員が、「生産コストや労力に見合っていない」と回答しました。さらに、消費者が「無理なく買い続けられる」と考える価格と、生産者が「米づくりを続けるために必要」と考える価格との間には差がみられました。その一方で、消費者の82%が、生産者のこだわりや生産についての情報を知ることで、米の価格に対する見方が変わると回答しました。
*1:概算金はJA等が生産者から米を集荷する際に支払う仮渡金。販売価格や販売経費の見込み、集荷環境などを踏まえて設定される。その後、販売の見通しが立った段階で、販売見込額から経費や概算金を差し引いた額が追加払いされる。
【背景】
令和8年産米では、小売価格に下落の動きがみられるほか、生産者に支払われる概算金についても、すでに金額が示された一部の産地で前年産を下回る水準となっています。北海道では、令和8年産の「ゆめぴりか」と「ななつぼし」の概算金が、いずれも前年比約4割の下落となっています(*2)。
こうした状況を受け、当社はポケマル登録生産者および消費者を対象に「米の価格に関する意識調査」を実施しました。調査では、生産者の91.2%が今年生産コストの上昇を実感しており、価格下落と生産コスト増の二重苦に直面している状況が浮き彫りになりました。一方で、消費者の60.0%が米価の下落を歓迎していることが分かりました。
生産コストに見合わない価格での販売が続けば、事業の持続が難しくなる米農家が出てくることも危惧されます。こうした課題を解決するため、ポケマルでは農家本人による生産現場に関する情報発信が重要だと考えます。実際に、今回の調査でも消費者の82%が、生産者のこだわりや生産についての情報を知ることで、米の価格に対する見方が変わると回答しました。
ポケットマルシェでは、生産者が自ら販売価格を設定し、栽培方法やこだわり、生育状況などを消費者に直接伝えることができます。当社は、ポケットマルシェ上で米に関する特集や消費者向け施策を実施するなど、生産現場の情報発信と米の販売促進を強化します。
本取り組みを通して、生産者が自ら設定した価格で販売を継続できる機会を広げ、将来にわたる米の生産基盤の維持に寄与します。また、消費者に対しては、価格だけでなく生産背景を含めて商品を選ぶという、新たな商品選択のあり方を提案します。
*2:出典 HTB北海道ニュース(2026年8月20日)
https://www.htb.co.jp/news/archives_39185.html
【アンケート概要】
■サマリー
<生産者の反応>
・生産者の91.2%が、前年と比べて米の生産コストが「増えている」と回答しました。特に負担が増えている項目として、「肥料」「農機具・設備・修繕費」「燃料・電気」が上位となりました。
・令和8年産米について、すでに概算価格が示され、評価を回答した生産者19名全員が、「生産コストや労力に見合っていない」と回答しました。また、今後も米の生産を続けるために必要な価格については、65.6%が精米5kgあたり税別3,500円以上と回答しました。
<消費者の反応>
・米価の下落について、消費者の60.0%が「歓迎している」と回答した一方、15.1%は「不安・懸念を感じる」と回答しました。自由回答では、価格下落による生産者への影響や、今後も米の生産を続けられるのかを懸念する声もみられました。また、米を購入する際に最も重視する項目は「価格」が28.7%で最多となりました。
・消費者の82.4%が、生産者のこだわりや生産についての情報を知ることで「米の価格に対する見方が変わる」と回答しました。また、74.9%が、こうした情報を知った場合には「普段購入している米より価格が高くても購入したい」と回答しました。
<価格に対する認識のギャップ>
・消費者が「無理なく購入し続けられる」と考える価格は、「3,000円以上~3,500円未満」が22.3%で最多、「2,500円以上~3,000円未満」が22.1%と続きました。一方で、生産者の65.6%が生産継続には3,500円以上が必要と回答しており、価格に対する認識に一定の差がみられました。
■生産者アンケート結果
◆生産者の91.2%が生産コスト増を実感
米の生産にかかるコストについて、「大きく増えている」が52.9%、「やや増えている」が38.2%となり、合わせて91.2%が前年からのコスト上昇を実感していました。負担が増えている項目は「肥料」83.9%、「農機具・設備・修繕費」77.4%、「燃料・電気」61.3%が上位となりました。
◆令和8年産米の概算価格、回答者19名全員が「見合っていない」
令和8年産米概算価格が示され、その価格について評価できた生産者19名全員が「あまり見合っていない」もしくは「まったく見合っていない」と回答しました。なお、昨年の令和7年産米の概算価格については、「十分に見合っている」「ある程度見合っている」と回答したのは71.0%にのぼり、前年と比べて、生産者の価格に対する評価が大きく低下していることがわかりました。
◆生産者の65.6%が、米の生産継続には精米5kgあたり税別3,500円以上が必要と回答
今後も米の生産を続けるために必要だと考える価格は、「3,500円以上~4,000円未満」が31.3%で最多となりました。3,500円以上の価格帯を合計すると65.6%となりました。
◆生産者の声
自由回答では、生産を継続できる価格の必要性や、米価下落による今後の生産への懸念、概算金と小売価格の違いへの理解を求める声が寄せられました。
・「お米も最低賃金のように、政府が農業者が安心して生産できる価格を決めて欲しい」(滋賀県・米農家)
・「農業者の生活費が成り立たなければ、米農家が生産を止めることになるという理解が必要である」(埼玉県・米農家)
・「農家も消費者も、概算金と小売価格の違いをちゃんと理解したうえで、販売、購入してもらいたい」(大分県・米農家)
■消費者アンケート結果
◆米価下落を60.0%が歓迎、15.1%は「不安・懸念」
米価の下落について、「とても歓迎している」が31.2%、「どちらかといえば歓迎している」が28.8%となり、合わせて60.0%が歓迎していました。一方、15.1%は「不安・懸念を感じる」と回答し、自由回答では生産者の収入減少や米の生産継続を懸念する声も寄せられました。
◆米を購入する際に最も重視する項目は「価格」が28.7%で最多
米を購入するときに最も重視する項目は、「価格」28.7%、「品種・銘柄・知名度」24.5%、「食味・食感」23.2%の順となりました。
◆無理なく購入し続けられる価格は「3,000円以上~3,500円未満」が最多
消費者が今後も無理なく購入し続けられると考える価格は、「3,000円以上~3,500円未満」が22.3%で最多、「2,500円以上~3,000円未満」が22.1%と続きました。一方、生産者の65.6%が生産継続に必要な価格として「3,500円以上」を挙げており、両者の価格に対する認識には一定の差がみられました。
◆82.4%が「生産について知ると米の価格への見方が変わる」
米を購入する際に最も重視する項目は「価格」が最多となった一方で、生産者本人から米づくりへのこだわりや生産背景、抱えている課題などを知ることで、82.4%が「米の価格に対する見方が変わる」と回答しました。また、74.9%が、こうした情報を知った場合には「普段購入している米より価格が高くても購入したい」と回答しました。
※調査概要
<生産者調査>
調査対象:ポケットマルシェ登録の米生産者
調査期間:2026年8月15日~8月19日
調査方法:インターネット調査
有効回答数:34名
<消費者調査>
調査対象:ポケットマルシェユーザー
調査期間:2026年8月15日~8月19日
調査方法:インターネット調査
有効回答数:1,549名
【ポケットマルシェについて】
ポケットマルシェ(https://poke-m.com/)は、全国の生産者と消費者を直接つなぐ産直プラットフォームです。その原点は、東日本大震災の被災地で、都市と地方の人々が交流を深める姿を目の当たりにした代表・高橋の経験にあります。私たちが目指すのは単なる売り買いではなく、「食」を通じて生産者と消費者が言葉を交わし、関係性を構築し、お互いの日常を豊かにしていくことです。
2026年6月時点で、約9,200名の農家・漁師が登録し、約13,000品の食べものとその背景にあるストーリーが提供されています。これまでにポケットマルシェを通じて生まれたコミュニケーション数は約1,200万件。約92万人の消費者が「生産者とつながる食」を楽しんでいます。
※「生産者と消費者のコミュニケーション数」は投稿とメッセージ数の合算で算出
【会社概要】
「都市と地方をかきまぜる」をミッションとし、全国の生産者を媒介に、都市と地方をつなぐことで地域を持続可能にし、将来にわたって活力ある日本社会を残したいと願う会社です。複数の領域で都市と地方をかきまぜ、あいだをつなぐ「関係人口」を生み出しています。
会社名: 株式会社雨風太陽
代表者名: 高橋博之
東京オフィス: 東京都千代田区平河町2-5-3 MIDORI.so NAGATACHO 4F
事業内容:
・食品事業:産直アプリ「ポケットマルシェ」、ふるさと納税プラットフォーム「ポケマルふるさと納税」等
・旅行事業:宿泊予約サイト「STAY JAPAN」、子ども向け企画旅行「ポケマルおやこ地方留学」等
・自治体事業:関係人口創出、販路拡大等の自治体支援サービス
・その他:結婚相談所「ちほ婚!」、インパクト共創に関するサービス
URL:https://ame-kaze-taiyo.jp/
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社雨風太陽 広報担当
電話:03-6278-7890 E-mail:pr-t@ame-kaze-taiyo.jp