「食フェス」参加経験者は21.5%で3年前より約6ポイント上昇 20・30代女性を中心に参加経験者が増加したが今後の参加意向は伸び悩み。「混雑」「コスパが悪い」等が不満

株式会社リクルートライフスタイルのプレスリリース

株式会社リクルートライフスタイル(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:淺野 健)の外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」(https://www.hotpepper.jp/ggs/)は、食に関するフェスティバル(以下「食フェス」)の参加経験と今後の参加意向、好きな点・嫌いな点等に関するアンケートを実施しました。その結果を発表します。

【解説】
毎週末のように、各種会場や野外で開催されるようになった「食フェス」について、前回調査(2016年7月実施)との変化を含め、参加経験と今後の参加意向を調べた。最近3年以内の参加経験では、参加経験者が前回調査15.6%から今回21.5%と、約6ポイント上昇している。「食フェス」のジャンルに関しては、前回調査に比べて「B級グルメ・ご当地グルメ」「肉料理」「ラーメン」等、参加経験率上位のジャンルが順当に参加経験者を増やし、今後の参加意向では「肉料理」が人気を伸ばしている傾向だ。ただし、「食フェス」全体への今後の参加意向は、前回調査に比べて微減(前回57.1%→今回55.8%)となっている。20代女性や50・60代男性では今後の参加意向が前回比プラスなのに対し、40~60代女性や40代男性等、他の性年代では参加意向率が前回比マイナスとなっている。女性では「混んでいる」「座って食べられない」「高い・コスパが悪い」「天候に左右される」「衛生状態が不安」等が、多くの年代で男性よりも不満点として挙がっており、参加者数を順調に伸ばしてきた半面、今後の課題も明らかになった形だ。

【要約】
POINT1. 「食フェス」最近3年以内の参加経験者は21.5%。参加率トップ3は「B級グルメ・ご当地グルメ」「肉料理」「ラーメン」

・「食フェス」への最近3年以内の参加経験者は21.5%(前回調査比で5.9ポイント増加)。20代女性・30代男女は前回調査比で9ポイント以上の増加を記録。若年層を中心に、ここ3年で「食フェス」の人気が高まってきている。
・参加率トップ3は「B級グルメ・ご当地グルメ」(39.8%)、「肉料理」(38.2%)、「ラーメン」(31.8%)。
・参加率トップ3の数値はすべて前回調査比で5ポイント以上増加。

POINT2. 今後の「食フェス」への参加意向は55.8%と3年前に比べ微減 40-60代女性、40代男性等で参加意向が減退
・今後の「食フェス」への参加意向は55.8%。前回調査では57.1%であり、参加意向が1.3ポイント減退。特に、40~60代女性や40代男性等でマイナスが顕著。
・今後参加してみたい「食フェス」は、伸び幅で「肉料理」が1位。
・「食フェス」の嫌いな点は「混んでいる」がトップで77.5%。また、前回調査比では「高い、コスパが良くない」「天候に左右される」が各5ポイント以上増加で課題に。

1. 最近3年以内の「食フェス」への参加経験者は21.5%(前回調査比で約6ポイント上昇)20代女性・30代男女は前回調査比で9ポイント以上の上昇を記録
最近3年以内の「食フェス」への参加経験について聞いた。全体では、21.5%が参加経験ありとしており、約3年前(2016年7月実施)の調査時より、5.9ポイントの上昇が見られた。性年代別では、20代女性が36.5%で最多。次いで30代女性が30.5%となっている。前回調査比では、20代女性と30代男女で9ポイント以上の上昇があり、若年層を中心にここ3年で「食フェス」の人気が高まってきていることが確認された。また、全性年代で前回調査よりも参加経験者が増加している。圏域別では、関西圏が23.4%で最多。逆に東海圏は17.6%と3圏域中では最も参加経験者が少なかった。関西圏は、参加経験者が前回調査比8.6ポイント上昇しており、「食フェス」がこの3年で最も人気の上がった圏域と言って良さそうだ。

■最近3年以内の「食フェス」参加経験(全体/単一回答)

2. 参加率トップ3は「B級グルメ・ご当地グルメ」「肉料理」「ラーメン」トップ3の参加率はすべて5ポイント以上上昇
最近3年以内に参加した「食フェス」のジャンルについて聞いた。参加率1位は「日本各地のB級グルメ・ご当地グルメに関するフェス」が39.8%(前回調査比+5.5ポイント)、2位は「肉料理に関するフェス」が38.2%(同+5.3ポイント)、3位は「ラーメンに関するフェス」が31.8%(同+5.4ポイント)だった。トップ3はいずれも前回調査比で5ポイント以上の上昇で順調に人気を集めた。一方、4位の「ビール・地ビールに関するフェス」(30.0%)は、前回調査比で-2.6ポイントと、やや参加率が下がった。3年前と比べると、最近はレモンサワー等ビール以外の酒類がブームになってきており、影響を受けた可能性も考えられる。

■最近3年以内に参加したことのある「食フェス」の種類
(最近3年以内に「食フェス」に参加したことのある人/複数回答)

3. 今後の「食フェス」への参加意向は55.8%、3年前に比べ微減
今後の「食フェス」への参加意向は55.8%。前回調査では57.1%だったので1.3ポイントのマイナスとなった。性年代別には、20代女性が68.6%で最も高く、次いで30代女性が66.6%など、現状主力の参加層で今後の参加意向も高い傾向にある。ただし、前回調査と比べると、参加意向がプラスとなっている性年代は20代女性、50・60代男性のみとなっており、多くの性年代で参加意向はマイナスとなっている。特に40・60代女性では前回調査比3ポイント以上のマイナス、40代男性と50代女性でも前回調査比2ポイント以上のマイナスになっており、もともと参加層の中心ではない層が「食フェス」離れの傾向にあることが分かった。順調に参加者を増やしてきた「食フェス」だが、今後は課題もありそうだ。

■今後の「食フェス」参加意向(全体/単一回答)

4. 今後参加してみたい「食フェス」、伸び幅では「肉料理」が1位 男女間で参加してみたいジャンルの差が大きい
今後参加してみたい「食フェス」のジャンルを聞いた。1位は「日本各地のB級グルメ・ご当地グルメに関するフェス」が70.0%、2位は「肉料理に関するフェス」が66.8%、3位は「ラーメンに関するフェス」が55.2%と、最近3年以内の参加フェスと同じトップ3であったが、前回調査からの伸び幅では、2位の「肉料理に関するフェス」が前回調査比+6.1ポイントと、1位の「日本各地のB級グルメ・ご当地グルメに関するフェス」(前回調査比+3.4ポイント)を上回っており、動員数の伸び等が予想される。また、男女で今後参加したい「食フェス」のジャンルの差が大きいことも分かった。男性が好むのは「肉料理に関するフェス」「ラーメンに関するフェス」「カレーに関するフェス」「ビール・地ビールに関するフェス」等。一方、女性は多くの年代で「日本各地のB級グルメ・ご当地グルメに関するフェス」「スイーツに関するフェス」「タイフェス、ジャマイカフェス、スペインフェスなど各国料理に関するフェス」等への参加意向が強い。

■今後、参加してみたい「食フェス」の種類
(今後「食フェス」に参加したいと思っている人/複数回答

5. 課題は「混んでいる」こと
また、前回調査比では「高い、コスパが良くない」「天候に左右される」が増加傾向

「食フェス」の好きな点・嫌いな点について聞いた。好きな点では、1位「普段は食べられないものが食べられる、飲める」(62.5%)、2位「おいしいものが食べられる、飲める」(54.6%)、「一度にたくさんの種類が楽しめる」(50.0%)が挙げられた。一方、嫌いな点としては、1位「混んでいる」(77.5%)が好きな点のトップのポイントを上回った他、3位「高い、コスパが良くない」(36.7%)、4位「天候に左右される」(35.2%)が、前回調査比で+5ポイント以上上昇しており、課題になってきている。男女別では、圧倒的に女性で好きな点・嫌いな点双方のスコアが高い傾向にある。総じて見ると、「食フェス」は人気を博してジャンルが多様化し、開催数も増加してきたが、企画や会場等の都合で参加者・出展者双方にとって必ずしもベストとは言えない環境下での開催を強いられるケースも見られる。ブームに乗って急成長してきた平成とは変わり、今後の「食フェス」は峻別が進み、イベントの「質」が問われる時代になりそうだ。

■「食フェス」の好きな点・嫌いな点(全体/複数回答)

詳細は下記リンクよりPDFをご覧ください
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