石井食品とTBM、環境負荷軽減に向けた基本合意を締結新素材LIMEXの食品包装(軟包材)開発を共同で取り組む

TBMのプレスリリース

無添加調理※で商品作りを進めている石井食品株式会社(本社:千葉県船橋市、代表取締役社長執行役員:石井智康、以下石井食品)と、石灰石を主原料とし、原料に水や木材パルプを使用せず紙の代替や石油由来原料の使用量を抑えてプラスチックの代替となる新素材「LIMEX(ライメックス)」を開発・製造・販売する株式会社TBM(本社:東京都中央区、代表取締役CEO 山﨑敦義、以下TBM)は、共同研究開発を行い、環境負荷軽減を目指し、LIMEXの新たな用途開発に向けた基本合意を締結しました。本基本合意に基づき両社は、石井食品の主力商品である「おべんとクン ミートボール」をはじめとしたおべんとクンシリーズや「チキンハンバーグ」などの食品包装(軟包材)を、2021年までにLIMEX製に切り替える他、おせちのトレーなどにLIMEXを活用し、食品業界における環境負荷削減を推進してまいります。
(※)石井食品での製造過程においては食品添加物を使用しておりません

 

■ 背景
近年、海洋汚染によるマイクロプラスチックの問題や使い捨てプラスチックを巡る議論が国際的に高まっており、欧州をはじめとする多くの国々においてプラスチックゴミの削減に向けた規制の動きが加速しています。また2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された、2016年から2030年までの国際目標(SDGs)の達成に向けて、企業の環境問題への対応が求められています。こうした中、国内でも限りある天然資源の使用を削減し、環境負荷が低い代替素材への切り換えを行なっていく動きが高まっています。
創業73年目を迎える石井食品は、事業を通じたSDGs(持続可能な開発目標)への貢献を重要課題と位置づけ、サステイナビリティと社会価値増大を実現するため、2019年7月にTBM社が開発・提供する新素材「LIMEX」を全社員の名刺やアニュアルレポートへの採用などさまざまな取り組みを開始しました。
TBMは、世界各地に埋蔵量が豊富で、日本でも100%自給自足できる石灰石を主原料とした新素材LIMEXを開発・製造・販売することで、SDGsで定められた17の目標のうち、8つの目標に貢献することを目指しています。2015年に経済産業省の支援を受けて、新素材LIMEX を生産する第1号プラント(宮城県白石市)を完成。LIMEX製品の実用化に向けて大手事業会社との共同開発やパートナーシップを強化し、4,500社を超える企業等に導入いただいています。

記者発表会より。左から、石井智康(石井食品株式会社)、山﨑敦義(株式会社TBM)※敬称略

■概要
石井食品の環境負荷軽減を目指す経営環境戦略と、水や森林、石油などの環境資源を保全し、持続可能な社会に貢献するLIMEXのコンセプトが合致し、この度新素材LIMEXを活用に向けた基本合意を締結いたしました。本合意に基づき、紙・プラスチックの代替となるLIMEXの活用について、以下の取り組みを進め、食品業界における環境負荷軽減を推進してまいります。

[取り組み内容]
1.LIMEXシートの活用
すでに導入されている名刺やアニュアルレポートをはじめ、カタログやお品書きなどにLIMEXシートを活用し、水や森林資源の保全に貢献します。2019年7月に名刺とアニュアルレポートを紙からLIMEXに切り替えたことで、紙の原料となる年間約計1万リットル程度の水の節約、木材使用量を削減しました。※TBM算出
 

2.おせちのトレーにLIMEXを採用
「イシイのおせち料理2020」の商品に、⾷品業界のおせち分野として初めて、環境に配慮したトレーの⼀部にLIMEX製のトレーを採⽤しました。商品としては、既に受注を開始している『慶春譜(けいしゅんふ)』(和洋中3 段重)は全てのトレーをLIMEX 製に切り替えており、その他『祝春華(いわいしゅんか)』(和⾵3 段重)『豊春(ほうしゅん)』(和⾵2 段重)『冷凍おせち舞』(和洋中3 段重)も⼀部のトレーの切り替えを⾏っております。従来のプラスック製トレーからLIMEX 製に切り替えることで、約345kg の⽯油由来プラスチックの削減を⽬指します。※TBM算出

LIMEX製トレーを使用したおせち 『慶春譜(けいしゅんふ)』

LIMEX製トレー

 

 

 

3.2021年までの活用を目指し、LIMEX製パッケージ(軟包材)の開発
EUがストローやコップなど10品目の使い捨てプラスチック製品の使用が禁止する2021年を目指して、LIMEX製パッケージ(軟包材)を開発し、石井食品の主力製品である「おべんとクン ミートボール」をはじめとしたおべんとクンシリーズや「チキンハンバーグ」などのパッケージをLIMEX製へ切り替えることを目指します。現在主力2商品群の売上高は81億7,900万円であり、約232トンの石油由来プラスチックを使用しており、LIMEX製に切り替えることで、石油由来プラスチックの使用量が大きく削減されます。※石井食品算出

 

 

(LIMEX製への切り替えを目指す対象商品一部) 

■ 新素材「LIMEX(ライメックス)」について
[ LIMEXとは ] ・LIMEXは炭酸カルシウムなど無機物を50%以上含む、無機フィラー分散系の複合材料であり、日本発の新素材。
・2013 年、経済産業省のイノベーション拠点立地推進事業「先端技術実証・評価設備整備費等補助金」に採択。
・2014 年、国内特許を取得。現在、日中米欧を含む30か国以上で登録済。
・2015 年、宮城県白石市に年産 6,000 トンの LIMEX を製造する第一工場を建設。
・2016 年、米国シリコンバレーの「Plug and Play」で初の『世の中に最も社会的影響を与える企業ソーシャルインパクトアワード』を受賞。
・2017 年、「第7回日米イノベーションアワード」において『イノベーション・ショーケース』を受賞。
・2018 年、COP24(第24回国連気候変動枠組条約締約国会議)に日本政府代表団として参加。
・2019 年、経済産業省・環境省による「G20 持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合」における「G20イノベーション展」に出展。

[ 紙の代替として ] ・通常、普通紙1トン生産する場合、樹木を約 20 本、水を約85トン使うが、LIMEX は原料に木や水を使用せず、石灰石 0.6~0.8 トンとポリオレフィン約 0.2~0.4 トンから LIMEX の紙代替製品(LIMEXシート)
1トンを生産可能。
※国内の製紙業界においては、単に伐採するだけでなく海外で植林活動を実施。
※使用済みの LIMEX の紙代替製品を廃棄する場合は可燃ごみ扱い。(古紙回収に出さない) [ プラスチックの代替として ] ・従来のプラスチックの原料は石油由来樹脂 100%であるが、LIMEX では主原料が石灰石であり、石油由来樹脂の使用量を大きく削減可能。
・LIMEXは、石灰石を主原料に石油由来樹脂と構成されているが、石油由来樹脂を植物由来樹脂に置きかえたBioLIMEX製品を発表(袋の代替製品)。
・単価の安い石灰石を主原料とすることで価格競争力を有する。
・ LIMEX の印刷物等のリサイクル材から、LIMEX 製のプラスチック成型品(LIMEXペレットを加工)を製造することが可能。(LIMEXのアップサイクル) [ 資源としての石灰石の埋蔵量 ] ・日本でも 100%自給自足できる資源。世界各地の埋蔵量も豊富で、ほぼ無尽蔵。

■ 石井食品株式会社
代表取締役社長執行役員 :石井 智康
本社 :千葉県船橋市本町 2-7-17
設立 :1945 年5 月
資本金 :9 億 1,960 万円 (東京証券取引所第二部上場)
事業内容 :1946年千葉県船橋市にて佃煮製造を開始し、真空包装品・煮豆小袋を発売。その後1970年には業界初の調理済みハンバーグ「チキンハンバーグ」を発売。1974年には『イシイのおべんとクン ミートボール』でおなじみの「ミートボール」を発売。その他、幅広い加工食品を展開しています。素材本来の美味しさを最大限に引き出すため、「無添加調理」に取り組んでおり、味や色そして食感など素材のもつ本来の力を生かす調理と技術・本物の美味しさの追究を行っています。URL :https://www.ishiifood.co.jp/

■ 株式会社TBM
代表取締役CEO :山﨑 敦義
本社 :東京都中央区銀座 2-7-17-6F
設立 :2011 年8月
資本金 :107 億 4,480 万円(資本準備金含む)/ 2019 年 2月時点
事業内容 :LIMEX 及び LIMEX 製品の開発・製造・販売
URL :https://tb-m.com/

*本ニュースリリースに記載された会社名及び商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
*本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。

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