ヘレンベルガー・ホーフ株式会社のプレスリリース
ヘレンベルガー・ホーフ株式会社(本社:大阪府茨木市、代表取締役:山野 高弘)は、インスタライブ機能を活用したドイツ、オーストリアワインの普及を目的としたオンラインイベントを2020年4月18日より、毎週土曜日に開催しております。
現在視聴者1万人を目指す 「#1万人でツンボール」 キャンペーン実施中。
弊社取り扱いのワインに限らず、全てのドイツ、オーストリアワイン購入者が視聴可能。
※ツンボールとはドイツ語の乾杯の意
弊社代表山野のインスタグラムアドレス:https://www.instagram.com/takahirojapano/
これ以外にも新型コロナウイルスの影響で、売り上げ減に苦しむ生産者と消費者を
オンラインで直接つなぐことで、少しでもドイツ・オーストリアワインに興味を持って
くれるきっかけを作り出すべく活動しております。5月の平日はほぼ毎日彼らとの
WEB上でのイベントを活発に開催しています。
インスタライブの模様はYoutubeにて:https://youtu.be/4Mh52sHtSZs
新型コロナウイルス禍で取り組んだWEB音痴の老舗ワイン輸入商社の挑戦
ヘレンベルガー・ホーフは1982年神戸創業のドイツ・オーストリアワインの専門輸入卸の商社です。1995年の神戸の震災を乗り越え、大阪に居を移し、現在に至ります。酒販店様への直接訪問営業、ヨーロッパへの醸造所巡りツアーや来日生産者とのイベントを通して、ワインだけでなく、その背景までを一緒にお届けするのをモットーとしています。お客様ともワイン生産者とも「密で濃厚な」関係を築いてきました。
そんな生産者のドイツワインを広めるべく前述のような人と人とのつながりを大事に、輸入した大切なワインをお勧めしていた私たちですが、現在、新型コロナウイルスの影響で13名の従業員の内、7割は在宅勤務です。イベント・出張はおろか、訪問営業も自粛、ヨーロッパへの醸造所ツアーも全てキャンセル、顧客である飲食店様や百貨店様が休業と大変厳しい経営環境にあります。
ドイツ本国もレスト
ランは全て休業、醸造所の試飲販売も禁止されている厳しい環境です。そんな中でも永年培ってきた生産者及び顧客との深いつながりを元に以下のWEB施策により着実に実績をあげています。正直なところ、昨年からFacebook、今年からInstagramを始めて半年と、WEBを全く得意としていなかった会社ではありますが、「習うより慣れろ」の精神で様々なWEB上での活動を行っています。
◆きっかけは若手社員の一言
ウイルス問題が深刻化してきた2月28日の対策ミーティングにて、若手社員から「こういうときこそヘレンベルガー・ホーフらしいことをしましょう!」という力強い提案がでました。
◆生産者動画付きワインのおすすめ
具体的な活動のスタートは、弊社が長年培ってきたドイツ・オーストリアのワイン生産者との深い信頼関係を武器に、ワイン造りの背景がより深く濃く伝わるように1分間の動画を字幕付きで作成。おすすめのワインとともに配信するというものでした。現在も毎週水曜日におすすめワインとして全お得意先様に情報を提供しています。
最初の動画編集は社長自ら行うも、たった1分の動画に丸一日を費やす始末でした。
◆Youtubeチャンネル「ドイツワイン最高!」配信開始
動画配信に活用したのはYoutubeです。日本語訳付き生産者動画を作成した弊社社長山野高弘が、一般消費者とのつながりを目指し、Youtubeチャンネル「ドイツワイン最高!」を3月10日から火曜日金曜日夕方5時に週2回配信開始。ドイツワインの基礎的な情報から生産者の詳しい情報までを約10分にまとめて配信しています。編集は昨年入社のスタッフが独学で行っています。
◆ワインのバックラベルに生産者動画のQRコードを貼りつけ
生産者動画のさらなる周知を目指し、作成した生産者動画のQRコードをワインに手作業で貼り付けて出荷しています。現在輸入手配中のものは現地にてラベルに印刷して貼り付けていただいています。
◆Zoomを活用した生産者とのWEB飲み会開催
弊社同様、ドイツ・オーストリアでも苦しんでいる弊社取引の20の生産者さんと話し合いを持ち、毎日Zoomを活用したWEB飲み会が開催可能になりました。日本全国の酒販店様、飲食店様に告知。現地とつないで同じワインを楽しむ、まさにワインの背景を直接お伝えできる最高のイベントです。4月24日が初開催。5月もすでに10を超えるWEBワイン会を日本全国で開催予定です。
◆年に2度の名物試飲会も動画で再現
年に2度、大阪本社事務所併設の定温倉庫にて土日月の3日間にわたって開催する名物試飲会「ハウスメッセ」。700名を超すお客様が来られるイベントも残念ながら中止となりましたが、展示会場を再現して動画で撮影。「バーチャル・ハウスメッセ」と題して、5月20日以降に顧客様に配信予定です。
バーチャルハウスメッセ予告動画:
◆本取り組みにかける想い
4月は非常に厳しい状況で終えましたが、上記のような連動した取り組みにより、WEB関連や地域の有力酒販店様において、5月は2019年実績を大きく上回るお客様も多数出てきました。また、今までお取引がなかった酒販店様や繋がりが希薄になっていたお客様からもこの活動にご支持をいただくなど、新たな取り組みが実を結んできました。時間、距離、ご商売の規模を超えることができるのがこのWEBでの活動の長所だと言えます。お陰様で毎日何かしらWEB上の配信をするようになりました。
月曜日:インスタライブ告知 火:Youtube配信 水:動画付きワインのお勧め 木:スタッフブログ 金:Youtube配信 土:インスタライブ
新型コロナウイルスの影響でマイナスな情報が多いワイン業界ですが、小さな成功を積み重ねた今、確信をもってこの活動を続けています。社員も休業させることなく、在宅勤務の営業は日本全国に上記の情報を毎日元気に配信しています。緊急事態宣言解除後には、一皮むけた輸入元として活動できることが今から楽しみです。
ヘレンベルガー・ホーフ株式会社について
◆会社概要 ~ 日本一ワイン生産者との絆が太い輸入商社が生まれるまで ~
密接で濃厚な造り手さんとお客様とのつながりを目指して
弊社創業は1982年。港町である神戸でドイツワインの専門輸入卸商社として誕生しました。当時はワンルーム、2名の社員、甘口ワインを2酒類のみ扱う本当に小さな商社でした。創業当時はドイツの甘口ワインはまだまだ需要があり、問屋さんを通じて日本全国に甘口ワインをお届けしていました。
1990年代以降はそんなドイツの甘口ワイン人気も陰りを見せます。フランスワインがより認知も人気も高まり、それに合わせてドイツワインの人気は下降線をたどります。
ヘレンベルガー・ホーフとしての転機は1995年、神戸の震災でした。当時神戸の中心地三宮に事務所があったビルは半壊で退去命令が出されました。当時の社長であった山野 寿は自宅の大阪からバイクで現場へ急行。その行程で実際にたくさんの家屋が倒壊し、大勢の方が亡くなっているのを目の当たりにしました。「もうワインどころではない」廃業を決意せざるを得ない状況でしたが、当時まだ30代で家族をかかえる社員が複数おり、彼らが全くあきらめることなく、何とかしたいという思いを汲み、本社を社長宅のリビングに移すこととなりました。
仮設事務所からの復興を目指す過程で、ワインの取り扱いも大きな転機を迎えます。当時はまだ甘口ワインを主体にしていたのですが、ドイツ国内でも人気となっていた新生代が生み出す辛口ワインに着目していきます。
その中でも最も注目したのがドイツ最南端バーデンの若手生産者ベルンハルト フーバーさんでした。白ワインで有名なドイツですが、赤ワインに注力している造り手で、今では世界的な知名度を誇っています。当時その品質に魅せられた山野寿(現会長)は社長職を投げうって1年間、フーバー醸造所で研修を行いました。現地で醸造家と深い信頼関係を築き上げ、その後弊社が現在掲げる「ワインを造り手の背景とともにお届けする」活動が始まりました。その後現社長である山野高弘も3年間に渡ってドイツの醸造所にて研修。さらに太くなった造り手さんとのつながりの元、年に数回のドイツ産地巡りツアーや日本での生産者来日イベントを数多く行ってきました。特にドイツツアーでは通常であれば1日に3社ぐらいの醸造所を訪問するものですが、私たちは1生産者のみを訪問するようにしています。ワインのことだけでなく、その村、畑、家族を含む人間関係をより知ってもらうためです。深く意識してきたのは常にワインの表面的な味わいや外観を伝えることではなく「いつ、どこで、だれが、どのような思いをもって」造った作品であるかをお客様に伝えることでした。現地で味わった感動の波動はお客様に確実に伝わり、彼らが帰国した際には、決して有名ではないワインであっても情熱を持ってそれぞれのお店にてお勧めいただけるようになっていきました。
数多くの生産者とお客様を交えた交流により、今では会長社長だけでなく社員にいたるまで生産者とファーストネームで呼び合い、家族ぐるみの交友関係を築いています。
上記の通り、新型コロナウイルスの問題が起こるまでの営業方針は「より深く、より濃く、末永く」
直接生産者やお客様を訪問して感動をダイレクトにお伝えすることをモットーとしてきました。WEBでの活動は完全に軽視していた会社で、まさにWEB音痴を地で行く昭和型の会社でした。一年前の私たちに今の活動を見せたら「そんなあほな!」と答えていたことでしょう。
◆オーストリアワイン、ドイツワインについて
日本ではまだまだ認知度の低いドイツワインですが、世界市場においてはその勤勉なお国柄を反映した上品でエレガントなワインが白も赤も人気を博しています。ドイツワインは第二次大戦後、甘口ワインが売れることに乗じて、一気に輸出市場で活況となります。ただ、甘ければよいワインという間違った指標が世界中に広がってしまい、中世以来ヨーロッパにおいて、フランスと並んで称されていたドイツワインの地位は急落していきました。
そんな状況を変えていったのが、1980年以降に世代交代をしたドイツの若手生産者です。世界中を研修して回り、ドイツワイン本来のエレガントな辛口スタイルを復活させました。ワイン産地の北限といわれていたドイツですが、現在温暖化の影響で問題が出てきたヨーロッパの国々と比較してもちょうどよい気温に恵まれ、生産者の研鑽との相乗効果で品質は高まる一方です。
そんな彼らの本物志向のワインが、2000年に入り北欧、北米にて大人気となり、ドイツ国内においてもその人気は不動のものとなります。現在品質が高く、価格も安定しているドイツワインは、日本でも人気が高まってきました。ミシュランの星付きレストランでは和洋を問わず扱われ、こだわりのワインバー、ビストロなどでもよく見られるようになってきています。