凸版印刷株式会社のプレスリリース
凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 凸版印刷)は2016年より、軟包装分野で小ロット多品種生産に最適なパッケージを提供する「トッパンFP(Flexible Package)デジタルソリューション」を展開しています。
■ 開発の背景
軟包材を用いた商品パッケージの製造は、コスト面などから専用の機械を用いた大量生産が一般的です。しかし、近年における生活者のライフスタイルの多様化などにより、商品に対する市場のニーズが多角化しており、店頭で他社の類似商品と差別化するためにも、商品の顔となるパッケージに求められる役割が増加しています。これらの課題に対し、凸版印刷は軟包装分野で小ロット・多品種生産に最適なパッケージを提供する「トッパンFPデジタルソリューション」を展開してきました。また昨今「巣ごもり」需要の影響で、長期保存可能なレトルト食品の消費は増加しており、レトルト食品用パッケージはさらなる需要増が見込まれます。
しかし、デジタルプリントでレトルト殺菌用製品を生産する場合、専用の設備が必要で、汎用のラミネーション機械では加工が行えない課題がありました。
このたび、レトルト殺菌が可能で汎用のラミネーション機で加工できる接着剤を開発。この接着剤の開発により汎用ラミネーション設備でレトルト殺菌対応製品が製造可能となり、レトルト対応製品にデジタルプリントの特長である小ロット(最低ロット1000枚から)のオリジナルデザイン印刷が可能となりました。
■ 本製品の特長
・小ロットでレトルト食品パッケージにオリジナル印刷展開が可能
これまで小ロットのため既成の無地袋にラベル貼りで対応していた商品でも、デジタル印刷によって小ロットでオリジナル印刷展開が可能になりました。デジタル印刷を使うことでラベル貼りの手間を軽減し、人手不足の課題解決に貢献します。
最低ロット1000枚からの小ロット対応が可能で、パッケージ及びラベルの余剰品を削減でき、環境負荷が最小となる包装設計が行えます。
・デジタル印刷でレトルト殺菌に対応、耐熱性・耐水性が向上
130度×30分のレトルト殺菌に対応。耐熱性・耐水性の向上によりレトルト用途以外にも、内容物が液体・ペースト・重量物であるなど、従来対応できていなかった用途にもデジタル印刷の活用を実現しました。
・製版不要のため、複数デザインのパッケージ製造が可能
従来の軟包装印刷は製版が必要な大量生産向けの印刷が一般的でしたが、デジタル印刷は製版が不要のため、複数デザインのパッケージを展開できます。
・情報加工技術を応用し、グラビア印刷と同等の印刷品質を実現
デジタル印刷でありながら、従来培ってきた情報加工技術を応用することで、店頭効果の高い印刷再現を可能にし、グラビア印刷と同等の品質を実現しました。
・さまざまな活用用途
商品の小ロット展開はもちろん、テストマーケティングや数量限定パッケージなど、幅広い用途に活用できます。
レトルト対応デジタルプリントの紹介サイト
https://www.toppan.co.jp/solution/service/digitalprint/pac/
■ 今後の展開
本製品は2020年7月1日から食品やトイレタリー、化粧品業界などの国内市場に向け提供を開始し、2021年に約3億円の売上を目指します。
* 本ニュースリリースに記載された会社名および商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。
以 上