株式会社カレー総合研究所のプレスリリース
日本で唯一のカレーコンサルティング会社である、株式会社カレー総合研究所(東京都渋谷区/代表取締役 井上岳久)は、毎年開催しているプレスセミナーがコロナ禍で実施できないため、7月3日に希望するメディア及びカレー大學関係者などを対象にオンラインを使った「カレートレンド2020オンライン解説講座」を開催しましたが、募集と同時に満員になってしまったため、7月10日(金)に追加でセミナーを 開催します。
2020年のトレンドである「令和カレー」「家カレー」「うちカレー」について詳細を解説します。
< 概 要 >
企画名 :カレートレンド2020オンライン解説講座(メディア&ビジネス関係者向け)
期 間 :2020年7月10日(金)15:00~16:00
内 容 :カレー業界を知り尽くした、カレー総合研究所代表でカレー大學学長である
井上岳久が直々に解説します。
テーマ :2020カレートレンドについて概要は下記を一読し参考にしてください。
対 象 :カレー大學卒業生などカレービジネス関係者(もちろんメディアの方も参加可能です!)
※空席があれば、カレービジネス従事者(企業)などが受講できます。
※一般の方は参加できません 。
方 法 :ご希望の方は次のフォームより「トレンドオンライン解説希望」と明記して
「企業名(メディアの方は媒体名)」を記入の上、お申し込みください。
事務局より詳細に関して、ご連絡させていただきます。
カレー大學問い合せフォーム https://currydaigaku.jp/request/
カレー総研問い合せメール info@currydaigaku.jp 小林宛
※予定人数を超えた場合は、参加できませんのでご了承ください。
※オンライン解説はzoomを使用予定です。
申込締切:7月8日(水)
2020年はどんなカレーが流行るのか?
これまではどんなカレーが流行ったかのおさらいから推察しよう!
■□■2020年のカレートレンドに関して解説■□■
日本で唯一のカレー専門コンサルティング会社・カレー総合研究所(以下カレー総研)は、2020年のカレートレンドを「令和の家(うち)カレー」と発表しました。街にはカレー専門店が溢れ、ありとあらゆる飲食店で提供されるカレー。様々なカレーがある中でなぜ今、家(うち)カレーなのかが気になるところですよね!?
もちろん、降って湧いたように家(うち)カレーが流行ると予想しているわけではなく、それなりの理由があります。簡単に言うと、これまでの時代毎の大きな流れが要因。昭和時代におふくろの味として親しまれたカレーは平成時代に入ると劇的に変化し、外食で食べるカレーが著しく発展します。
プロが作る美味しいカレー、彩りが鮮やかで見た目が楽しく斬新なカレー、次から次へと出てくるカレーのバリエーションの豊富さなどに魅了された人々は、「自分でも作ってみたい!」「家で再現して家族に食べさせたい!」などと思うようになります。そしてそうしたニーズに呼応するように各カレーメーカーが次々に商品を発売。家庭でも外食で食べるようなカレーを簡単に再現できるようになったのです。
そして迎えた令和時代。家でも本格的且つ多彩なカレー作りにチャレンジできる環境はますます整い、その後新型コロナウイルス感染予防のための外出自粛も相まって、家(うち)カレーのニーズは確固たるものとなりました。2020年は外で食べるカレーではなく、家で食べるカレーがスタンダードとなることは間違いありません。
← プロが作るカレーは彩り鮮やか。
■令和の家(うち)カレーって具体的に何なのか?
ただ、「令和の家(うち)カレー」と言われても漠然としていて分からないという方もいるかもしれません。カレー総研では「令和の家(うち)カレー」を「スパイスから作るカレーなど多彩なカレー」と定義しています。家で作るカレーと言うと、ルウから作るカレーを思い浮かべる方も多いと思いますが、もう一歩踏み込み、スパイスの調合から始めて手間暇かけてカレーを作る方が近年は増えているのです。
また、「令和の家(うち)カレー」は「作る派」と「食べる派」に分かれます。「作る派」は、前述したようにスパイスの調合から始めるなどカレーにこだわり独自色を打ち出そうとすることが特長。大手メーカーから発売されているプロ用のカレーを積極的に試したり、料理教室に通ったりしてカレー作りの腕に日々磨きをかけている方々のことを指します。
インスタ映えするようなフォトジェニックなカレーを作ったりすることも特長ですが、見た目にこだわるだけでなく美味しさや栄養バランスにも配慮するなど、様々な面でこだわりを見せることが「作る派」の特長と言えるでしょう。
「食べる派」は主にレトルトカレー(完成品)が中心。「えっ?レトルト?令和の家(うち)カレーって、家でも本格的なカレーや多彩なカレーが作れることなのでは?」と思う方もいるかもしれません。確かにレトルトカレーと言えば、簡便だけれども味がどうかと言われると…いう感覚もあるかもしれません。しかし、今のレトルトカレーはかつてのレトルトカレーとは違い、カレーの味に厳しいカレー通をもうならせるほどの味に進化しているのです。
レトルトカレーの種類は多種多様。
これでもかと言わんばかりに様々な味、量(少量パックなども登場)のレトルトカレーが登場しているため、食べ比べを楽んでいる人も多いです。外出自粛の影響でレトルトカレーの需要が激増していることもあり、今後も工夫を凝らしたレトルトカレーが続々と登場することが予想され、「令和の家(うち)カレー」はよりいっそう盛り上がっていきそうです。
← インスタ映えするようなフォトジェニックなカレー。
← レトルトカレーのバリエーションはますます豊富に、味わいも進化。
■昭和の家(いえ)カレーとの違いは?
ここまで「令和の家(うち)カレー」をご説明してきましたが、昭和時代もカレーはおふくろの味の代表格として家で食べられていました。では、昭和時代も「家(うち)カレー」と呼ぶのか?という疑問が浮かぶと思いますが、昭和時代は「(家(いえ)カレー)」と呼んでいます(カレー総研においてメディアの掲載記事などを分析した結果、その傾向から考察しています)。
「呼び方が違うだけで、家で作るカレーがそんなに違うの?」と思われる方もいるかと思いますが、昭和と令和の家カレーにはかなりの違いがあります。例えば主にカレーを作る人は昭和の場合には母親でしたが、令和の場合はカレーに興味関心がある方であれば誰でもカレーを作ります。母親だけがカレーを作っているというわけではありませんよね。
テーマは、昭和の場合「おふくろのカレー」となりますが、令和の場合は「こだわりのある個性的なカレー」や「調理が簡便なカレー」など家庭の状況によって多岐に渡りますし、キーワードも昭和が「家族団らん」であれば令和は「グルメカレー」や「カレー愛」といったものになってきます。食べるシーンも昔は夕食で家族そろって…というのが一般的でしたが、今では昼食で食べるのも当たり前になっていますね。一緒に食べる相手も家族に限りません。
調理法も違います。昭和はルウを中心としてプラスアルファで隠し味をつけていきますが、令和はルウによる調理を主体としながらもカレー粉、スパイスなどを使い分けて調理します。調理工程もルウを使えばシンプルですが、何種類かのスパイスを調合するところから始める場合は必然的に工程も複雑化。プロ級の技術を駆使してカレーを作ることも多々あります。
そして、一番分かりやすい違いが見た目ではないでしょうか。昭和は白いごはんに茶色のカレーをかけて食べるというごくごくシンプルなものでしたが、令和はとにかくカラフル。様々な食材を使ったり添えたりすることはもちろん、カレーの色も使用するスパイスの種類や量などによって違いますし、カレーと一言で言っても実際には千差万別であることが特長です。
大体イメージはつかめましたでしょうか?
同じ家の中で作るカレーとはいえ、昭和の「家(いえ)カレー」と令和の「家(うち)カレー」ではこんなに違うのです。
← 昭和のカレーは見た目がシンプル。
← 令和のカレーは食材が様々でカラフル。
■時代が変わればカレーも変わる!~カレーの変遷~
昭和の「家(いえ)カレー」と令和の「家(うち)カレー」の違いは大体つかんでいただけたかと思います。同じ家で作るカレーでも随分と内容が違うということをお伝えしましたが、なぜそんなに変わったのか?も気になるところですよね。
先に簡単に触れましたが、昭和と令和の家カレーが劇的に変わった要因として平成時代に花開いたカレー外食文化が強く影響を及ぼしています。そんな平成時代を含めて昭和時代~平成時代~令和時代のカレーの変遷をご紹介していきたいと思います。
まずは昭和時代。この時代のカレーはヨーロッパで生まれたコクと旨味が主体のソースベースの「欧風カレー」が主流でした。カレールウが普及し、家庭や学校給食、海軍などでカレーは食卓の定番となりました。カレーの内食と外食の比率は7:3または6:4と言われていますが、ラーメンはの比率が2:8。カレーが多くの人々にとって家の中で食べるものであったことが分かります。
外でカレーを食べる場所も学食や洋食レストラン(一部のメニュー)、立ち食いそばスタンドなどに限定されており、家で食べるカレーと同じタイプのものを提供していたそうです。外食でも家で食べるカレーと同じクオリティであれば、わざわざ外にカレーを食べに行こうとはならないですよね。
外食のカレーが一躍脚光を浴びたのは平成時代。カレーの第一人者・井上岳久が責任者兼プロデューサーを務めた横濱カレーミュージアムの開館が全ての始まりでした。同館に全国各地のカレー専門店が集結したことにより、それまで注目を浴びることのなかったカレーの名店に熱い視線が注がれ、カレーの外食文化が一気に盛り上がったのです。
今ではお馴染みのカレー専門店「カレーハウス CoCo壱番屋」(ココイチ)が伸長したほか、インドをはじめとした海外のカレー店も日本に続々と上陸。美味しいカレーを街のあちらこちらで食べる環境が整い、カレーを外で食べる時代へと移行していったのです。
平成時代には毎年のように巻き起こった外食のカレーブーム。
1990年代には中村屋、ナイルレストランなどの老舗カレー店が全国区の知名度になり、2001年には横濱カレーミュージアムの開館とそれに伴うカレー専門店ブーム。2003年には全国のうどん屋でカレーうどんが振る舞われるなどブームとなり、2004年には北海道初のスープカレーが全国の飲食店に普及。
以降もカフェを中心に食べられるようになり、浸透していったキーマカレーやバターチキンカレー、金沢の独特なカツカレーがのった金沢カレーなどもブームとなりました。そしてここ数年で流行ったのがスパイスカレー。大阪から全国へと広がっていきました。
昭和時代には外で食べる場所が限定的だったカレーが、平成時代になると専門店をはじめ様々な飲食店で味わえるようになったのです。プロの料理人が作るカレーは多くの人々に衝撃を与え、カレーはよりいっそう国民食として浸透していったのです。
ハイクオリティで美味しいカレー、バリエーションに富んだカレーを堪能した人々に芽生えたのは、外食店で体験した味わいを家でも再現したいという願望。美味しいものを食べて創作意欲がかき立てられるのは当然の話ですよね。令和時代に入ると、昭和時代のような定番のカレー作りにはとどまらず、欧風、インド系、スープカレーやドライカレーといった日本独自のカレーを家で試すようになったのです。
カレーの凄いところは、時代が経つにつれて飽きられて消滅するのではなく年々進化していること。令和の「家(うち)カレー」と一言で括っていますが、毎年のようにトレンドは変わっていき、これまでにはなかったタイプのカレーも現れる可能性があります。家で作るカレーの進化に今後も要注目です!
「カレー総合研究所」は、カレーを通した日本全体の食文化、健康食としてカレーの普及による健康面からのアプローチなど、日本総国民が大好物で国民食とまで言われているカレーをさらに盛り上げ、発展させることを目的とします。
http://www.currysoken.jp/
カレーを体系的かつ実践的に学ぶことができ、カレーを理解する必要不可欠な知識全般を習得します。単なる知識としてだけでなく、ビジネスや家庭で実用的に実践できる「生きた学問」として学ぶことを目指しています。カレー界の第一人者である井上岳久が監修したテキストをもとに分かりやすく学べます。日本最高峰のカレー講座です。
https://currydaigaku.jp/