韓国農水産食品流通公社のプレスリリース
韓国農水産食品流通公社(大阪支社:大阪市中央区)では、夏の対策として、免疫力を高める効果が期待できる「韓国食材」の機能性について、医師である池田和子先生に解説いただきました。
また、人気の料理家、高橋善郎さん、ぐっち夫婦さんによる免疫力アップ食材を使ったオンライン料理教室も開催します。忙しい共働きのご家庭でも手軽につくれる「韓たんレシピ」料理教室、是非、ご参加ください。
- 東西予防医学に精通する医師、池田和子先生が解説!
■夏こそ、免疫力の蓄えが大切。
新型コロナウィルスの影響で、耳にすることが増えた「免疫力」という言葉。今回は、東西予防医学に精通する医師池田和子先生に免疫の仕組みや免疫力を高めるポイントなどをお伺いしました。
Q.そもそも免疫力とは
A.免疫とは、病原菌やウイルスから体を守る防御機能で、病気から体を守る抵抗力が免疫力です。免疫には「自然免疫」「獲得免疫」があり、身体の中に、細菌やウイルスなどの病原体(抗原)が侵入してきた時に、その抗原に対抗するもの(抗体)を作って攻撃する。それが「自然免疫」で、もともと体に備わっている力です。免疫細胞は、主に骨髄と胸腺と呼ばれる部分で作られ、体を循環する血液中やリンパ液中に存在しています。免疫力が低いと感染症にかかりやすくなり、がんなどの病気発生リスクも高まります。また美容面にも悪影響を及ぼす事があります。
Q.免疫力が低下する原因は?
A.免疫力の低下は、加齢に加えて、疲労や睡眠不足、ストレス、冷えなどから引き起こされます。免疫力は20歳前後をピークに、40~50代になるとピーク時の50%、70代では10%まで、落ちていくと言われています。冬は、風邪を引きやすいため、免疫力に気を遣われる方も多いと思いますが、夏は、暑さによる疲労やストレスに加え、汗とともに、免疫を活性化させるビタミンやナトリウム、マグネシウム、鉄分、カルシウムなどのミネラルが流れてしまい、不足がちになります。ビタミンやミネラルが不足すると、疲労物質が蓄積し、「夏バテ」を引き起こします。また、クーラーなど体を冷やすことも、免疫力の低下につながるため、夏もしっかりと免疫力を高める対策が必要です。
Q免疫力を高めるためには?
A.適度な運動や睡眠のリズムを確保し、ストレスをためない事はもちろん大切ですが、中でも重要なのが食事です。免疫に関わる細胞の6割以上は腸に存在しており、腸は体内で最大の免疫器官と言われています。腸内環境を整える事が、免疫力アップのカギです。免疫力を蓄えるには、免疫力の元となる良質なタンパク質と、最大の免疫器官である腸内で免疫細胞を活性化する乳酸菌、免疫力を活性化させるビタミン・ミネラルが必要不可欠なため、それらを多く含む食品がおすすめです。また、体温が高いと、リンパ球が増加、活性化し、免疫機能が高まるとともに、副交感神経が優位になり、リラックス効果も得られるため、血流を改善し、体をあたためる食材も積極的に摂っていきたいですね。
- 夏に積極的に摂り入れたい”免疫力アップ”食材5つ
■体を温め、腸内環境を整える植物性乳酸菌がたっぷりのキムチ
キムチは発酵食品として、日本でもポピュラーですよね。自然発酵したキムチには、ラクトバチルス乳酸菌に代表される植物性乳酸菌が豊富に含まれており、植物性乳酸菌は、ヨーグルトなどの動物性乳酸菌と比べて、胃酸に強く、生きたまま腸に届くという利点があります。乳酸菌の細胞壁には、免疫増強因子があり、腸の免疫細胞を刺激するため、免疫力を高めます。
キムチといえば、白菜キムチが一般的ですが、白菜は水分、繊維質も豊富ですので、 腸内環境を整えるには、最適な組み合わせです。また非加熱発酵のため野菜に含まれるビタミンCを壊さずに効果的に体内に摂取することができ、また発酵過程では、ビタミンB1、B2、B12などが作られます。
キムチ唐辛子の辛み成分(カプサイシン)には、アドレナリンを分泌する働きがあり、代謝を高め、血流を促し、体を温める事で、免疫力を高める効果が期待できます。また唐辛子には、抗酸化作用があるとされるビタミンAやβカロテンも含まれています。その他にも、キムチには、血流改善を促す鉄、マグネシウムに加えて、塩分を排出する働きのあるカリウムを含みます。
体を冷やしがちな夏は、キムチで、内環境を整え、体を温めましょう。浅漬けでは、発酵が起きていないため、韓国産キムチの特徴であるアミ塩辛などの海産物材料などで、きちんと乳酸発酵させた熟成キムチを選ぶことが大切です。
■免疫力を高め、病気も予防してくれる健康酒マッコリ
マッコリは、米を麹菌で発酵させたお酒で、濾過をせず、すりつぶした米がそのまま入っているので、食物繊維が豊富です。 マッコリ以外のお酒には食物繊維はほとんど含まれていません。発酵により生成された乳酸菌は、腸の善玉菌として腸内環境を整えてくれます。
さらに、善玉菌は食物繊維をエサにして増えるので、食物繊維を多く含むマッコリは、 腸内環境を整えるのに最適なお酒だと言えます。免疫機能の司るといわれる腸の環境を整えること は、免疫力を高める事になります。
特に生マッコリは、加熱処理をしていないので、生きた酵母が多く含まれ、酵母は体内に侵入した異物に対して攻撃する働きを持ちます。
また、マッコリは、タンパク質の含有量が他のお酒よりも多く、マッコリに含まれるβシトステロールは、前立腺肥大の改善やコレステロール降下作用が言われていますが、最近では胃がんの細胞を抑制する効果があると発表されています。マッコリは、飲みながら、腸を整え、免疫力をアップし、病気も予防してくれる健康酒の王様です。
■活性酸素を取り除く抗酸化作用が高いパプリカ
赤、黄色、オレンジと見た目にもカラフルなパプリカは、食べる前から元気を与えてくれますよね。パプリカは、ピーマンよりも、ビタミンCやβカロテンが豊富で、 抗酸化作用が高いのが特徴。特に暑い夏を乗り越えるには、赤いパプリカがおすすめです。 赤パプリカの赤色はカプサンチンと呼ばれる色素です。 夏の紫外線で、体内で大量発生する活性酸素は、肌の酸化、老化など様々なトラブルを引き起こしますが、カプサンチンは、この活性酸素を取り除く抗酸化作用が高く、体の酸化を予防します。
また、β-クリプトキサンチンを豊富に含んでおり、β-クリプトキサンチンは、体内の免疫タンパク質の生成を促進し、また長期間体内に蓄積されるため、免疫効果が持続します。
黄色のパプリカは、ビタミンCに加え、α−カロテンが豊富で、ピーマンの10倍以上も含まれています。α−カロテンは体内では合成されないため、上手に食品から摂取しましょう。オレンジのパプリカは、赤と黄色のパプリカの栄養素がバランス良く含まれており、ビタミンEが豊富と言われています。
パプリカは温性に分類され、カラダの中を温め、代謝を高めます。 代謝が高まると、脂肪が燃焼し、痩せやすい体をつくり、生活習慣病を予防します。3色のパプリカを上手に摂って、元気に夏を過ごしましょう。
※文部科学省:日本食品標準成分表2015年版(七訂)より
■ビタミンCやクエン酸が豊富で、疲労を癒やす ゆず茶
ゆず茶は韓国の伝統的なお茶ですが、日本でも手軽に購入できますよね。日本では冬至の日にゆず風呂に入る、料理では香り付けなどに使われることが多いですが、 皮から果肉までムダなく頂けて、その栄養を丸ごと採り入れることができるのがゆず茶です。
柑橘類であるゆずは、ビタミンCが豊富に含まれており、皮に含まれるビタミンCはレモンの1.5倍以上。また、β-クリプトキサンチンは、レモンの10倍以上含まれています。ビタミンCやβ-クリプトキサンチンには、コラーゲンの生成を助けて、血管や筋肉を丈夫にする働きがあります。 夏の日差しで疲れたお肌や血管の修復に必須のビタミンです。
また、果肉にはクエン酸、リンゴ酸が豊富に含まれており、それらは疲労の原因物質である乳酸を分解してくれるので、疲労回復効果があります。皮に含まれる香り成分リモネンは、アロマにも使われるなど、嗅覚に働きかけて、アドレナリンの分泌を促進し、リラックス効果やストレスを緩和し、良質な睡眠を促します。
皮の白い部分に含まれるヘスペリジンは毛細血管を強化して血流を改善します。暑い日は炭酸で割ったり、ジャムの代わりにしたり、毎日楽しみたいものです。
※文部科学省:日本食品標準成分表2015年版(七訂)より
■血流を改善し、疲れた胃腸を整える夏の常備薬 なつめ
東洋医学では「大棗(たいそう)」と呼ばれており、温性で「気」と「血」をコントロールしています。そのため冷え症や貧血改善、免疫力を高める効果が謳われています。 貧血で多い原因が鉄不足です。なつめはプルーンの約1.5倍の鉄分量を含みます。鉄は貧血だけではなく、生命維持に大切な甲状腺ホルモンを作る際にも必要です。鉄はストレスでも消費してしまうので、暑さでストレスが強まる夏は、鉄分をしっかり補給することが必要です。また、なつめには赤血球の生産を助けるビタミン葉酸も豊富で、プルーンの約45倍も含まれています。
なつめは、別名「脾の果」とも呼ばれるほど、脾(お腹)にもよく、便秘解消に役立つ食物繊維も、プルーンの約1.5倍、デトックス効果のあるカリウムは2倍近く含まれています。また、ホルモンバランスを整える亜鉛やマグネシウムといったミネラル、抗ストレス作用のあるパントテン酸も豊富なため、リラックス効果も期待出来ます。
初夏に芽吹き、花を咲かせることから「夏芽(なつめ)」ともいわれる、なつめ。夏を快適に過ごすため必須の食材ですね。
※なつめ/一般財団法人日本食品検査の分析試験より
※プルーン/日本食品標準成分表2015年版(七訂)より
- プロフィール
池田 和子 (いけだ かずこ)先生
医師(内科医・産業医・統合医療医)/NPO法人 東西予防医学研究所 理事
田園調布 長田整形外科 統合医療担当
出産を契機に循環器内科のみならず女性医療にも従事するようになり、女性専門外来のクリニックなどであらゆる世代の女性の心と体の健康問題に取り組む。病気や不調は身体からのサインと考え、症状だけをなくすのではなく総合的な健康へのアプローチをめざし、直観と論理で診療にあたっている。
- 人気料理家、ぐっち夫婦さん、高橋善郎さんによる、免疫力アップ食材を使った”韓たん”オンライン料理教室を開催!
ぐっち夫婦さんオンライン料理教室
共働きでも大丈夫!パパッと作れる”韓たん”クッキング
■開催日時:2020年8月9日(日)昼12:00〜(1時間程度)
■紹介レシピ:
・キムチたっぷりお家で簡単スンドゥブ
・なつめ入り3種パプリカの彩りドライカレー
■参加方法:時間になりましたら、下記よりアクセスください。
https://youtu.be/Rlw87hfeJGs
Tatsuya(夫)さん
料理家/美食家
料理を口に入れた瞬間の美味しさを大切に、ごはんのすすむ料理や一品ものが得意。30か国以上訪れた経験をいかし、現地の味再現も得意とする。
SHINO(妻)さん
料理家/栄養士/フードコーディネーター
家庭料理を今どきに、作り手に寄り添ったレシピに定評がある。幼少期、実家が八百屋を営んでいたことから、健康的で、彩り華やかな料理を得意とする。
高橋善郎さんオンライン料理教室
免疫力アップで夏をノリきる!”韓たん”クッキング
■開催日時:2020年8月12日(水)18:00〜(1時間程度)
■紹介レシピ:
・パプリカの食感も楽しい!栄養満点キムチ餃子
・ゆず茶のポークソテー&カラフルパプリカマリネ
■参加方法:時間になりましたら、下記よりアクセスください。
https://oceans-nadia.com/special_sites/k-food
高橋 善郎(たかはし よしろう)さん
料理家・トライアスリート
東京都世田谷区にある和食店「凧(はた)」グループのオーナーシェフ。
食に関する9つの資格を保有し、企業のレシピ開発やTVなどのメディアでも活躍中。
また、トライアスロン世界選手権ではエイジグループ日本代表として2年連続で出場。
「食×スポーツ」の普及活動も精力的に行っている。
- 韓国食材について、もっと知りたい方はこちら!!
韓国農水産食品流通公社は韓国政府傘下機関として、日本における韓国産の農水産物や食文化の紹介や、バイヤーマッチングなどの貿易振興活動を行っています。
【公式サイト】https://www.atcenter.or.jp/