味の素株式会社(GC部)のプレスリリース
味の素株式会社(社長:西井孝明 本社:東京都中央区)は、1回の採血でさまざまな疾患リスクを評価する検査として展開している「アミノインデックス®リスクスクリーニング(AIRS®)」に50歳以上を対象とする「現在認知機能が低下している可能性」の評価項目を追加し、2020年10月下旬よりサービス提供を開始します。
(エーアイエルエス)®に現在の認知機能低下の可能性を 評価する項目を追加し、新サービスとして開始します。
<AIRS®の評価項目>
日本では高齢化の進展とともに認知症の患者数も増加しており、65歳以上の高齢者では平成24年度の時点で7人に1人程度とされています。認知症の前段階と考えられている軽度認知障害(MCI)※1の方も加えると4人に1人の割合※2に上昇し、それらの発症リスクは現代日本の大きな健康課題の一つとなっています。認知症発症の危険因子の約35%が生活習慣などの修正可能な因子であるという報告もあり、その発症リスクは生活習慣と密接に関係しています※3。また、バランスの良い食事と運動を継続することで、認知機能が維持されることなども報告されており※4、認知症発症前にリスクを発見し生活習慣の改善を行うことが重要です。
「アミノインデックス技術」は、健康な方では恒常性が保たれている血液中のアミノ酸濃度バランスが、様々な疾患になると特徴的な変動を示すことを応用し、現在の健康状態や将来の病気のリスクを明らかにする技術です。この技術を応用し、現在の認知機能が低下している可能性を評価する「AILS(認知機能低下)」を開発しました。認知症が社会の健康 課題となっている環境の下、当社は アミノインデックス事業を通じて培った知見と技術に、新たな研究開発の成果を融合させることにより更に進化させた新サービスで課題解決に貢献します。
<認知機能が低下している方の血液中のアミノ酸濃厚バランス>
現在、「アミノインデックス®」は全国約1,500の医療施設で採用されており、「現在認知機能が低下している可能性」の項目を加えた新しいサービスも順次展開していきます。
当社は2020-2025中期経営計画において「食と健康の課題解決企業」を掲げており、この実現に向けて「アミノ酸のはたらきで、世界の健康寿命を延ばすことに貢献」することを目指しています。
当社は今後もアミノインデックス事業を通じて、生活者が自らの健康状態を把握する手段と共に、がんや生活習慣病を含めた様々な疾病の早期発見や予防につながるソリューションを提供することにより、生活者の快適な生活の実現に寄与します。
※1)MCI=Mild Cognitive Impairment(軽度認知障害)
正常と認知症の中間ともいえる状態のことだが、日常生活への影響はほとんどなく、認知症とは診断できない。MCIの方のうち年間で10~15%が認知症に移行するとされている。
※2)出典:「日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究」(H26報告)
「認知症施策推進総合戦略~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~(新オレンジプラン)」(H27公表)
※3)出典:認知症疾患ガイドライン2017(日本神経学会)
Livingston G. et al, Lancet, 2017 (390): 2673–734
※4)出典:Ngandu T et al, Lancet(2015)
参考
<アミノインデックス®リスクスクリーニング(AIRS®)>
血液中のアミノ酸濃度バランスから、様々な疾患リスクを1回の採血で評価する検査。
味の素株式会社商品情報サイト内「アミノインデックス®」ページ(10月下旬情報更新予定)
https://www.ajinomoto.co.jp/products/aminoindex/index.html
2019年2月1日付プレスリリース
「1回の採血で三大疾病の発症リスク評価を可能に!」
https://www.ajinomoto.co.jp/company/jp/presscenter/press/detail/2019_02_01.html
味の素グループは、“アミノ酸のはたらき”で食習慣や高齢化に伴う課題を解決し、人々のウェルネスを共創する、食と健康の課題解決企業を目指しています。
私たちは、“Eat Well, Live Well.”をコーポレートメッセージに、アミノ酸が持つ可能性を科学的に追求し、事業を通じて地域や社会とともに新しい価値を創出することで、さらなる成長を実現してまいります。
味の素グループの2019年度の売上高は1兆1,000億円。世界35の国・地域を拠点に置き、商品を販売している国・地域は130以上にのぼります(2020年現在)。詳しくは、https://www.ajinomoto.co.jp/をご覧ください。