次世代型事業継承で、京都の歴史と伝統ある味を守る

フレンドフーズ有限会社のプレスリリース

フレンドフーズ有限会社(本社:京都府左京区、代表取締役社長:藤田 俊)は、2019年12月に廃業した錦市場の老舗惣菜店「井上佃煮店」の惣菜製造・販売事業を継承し、2020年10月30日(金)より、自社が運営するスーパーマーケット「フレンドフーズ下鴨店」で販売を始めます。またそれにともない、2020年10月30日(金)、31日(土)は店頭で「井上佃煮店復活祭」と題したフェアも行います。
フレンドフーズでは、日々「“ほんまもん”の美味しさを伝える」ことを大切に店舗の運営を行っており、「長く地元民に愛された食は守らなければならない」といった想いから今回の事業継承に至りました。
これからも食の良さを伝え、売る力を持つスーパーとして、京都の伝統ある味を存続させ、“ほんまもん”の美味しさが消えゆかないよう、その使命を果たしてまいります。

惣菜の一例「万願寺とうがらし昆布」

■ 取り組みの背景
近年、後継者不足などのさまざまな事情により、休業・廃業に至る企業が後を絶ちません。帝国データバンクが発表したデータによると、2019年(1月~12月)の休廃業・解散件数は全国で2万3,634件で、前年比は2.6%増でした(※)。

いいものを作っていても、継続していく体制などが時代に追いつかず、長年必要とされ、愛されてきた技術や味は失われていくばかりです。一つの企業が休廃業や解散となることは、企業の経営者や従業員が苦しむことはもちろん、取引先企業の商売が立ち行かなくなったり、生活者が悲しんだりすることにもなります。

井上佃煮店と弊社はもともと取引関係にあり、正月のおせち用に同社の惣菜を店頭販売しておりました。廃業により惣菜を販売できなくなると、毎年購入されていたファンのお客さまがとても悲しまれます。
 

「井上佃煮店」営業当時の店内

この事態に対しフレンドフーズは、“ほんまもん”の美味しさをお客さまに伝える立場として、「残念」「悲しい」だけで済ませてはならないと考えました。

地元民はもちろん、観光客からも長く愛された味をこれからも残していくために、フレンドフーズ社長の藤田自ら、井上佃煮店の社長を説得。長い時間をかけて再生の道を探り、今回の形で実現に至りました。

※参考:株式会社帝国データバンク「『全国休廃業・解散』動向調査」(2019年)
 https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p200107.html

■ 惣菜販売の概要

井上佃煮店は法人として残しつつ、同社元社長はフレンドフーズに再就職していただきました。フレンドフーズでは井上佃煮店の惣菜製造ノウハウを引き継ぎながら、井上佃煮店の名前のままで惣菜を作り、店頭で販売。その暖簾使用料を井上佃煮店に支払います。

2020年9月中旬より試験的に井上佃煮店の惣菜を店頭に並べておりましたが、このたび、2020年10月30日(金)から正式に販売をスタートすることにいたしました。

なお井上佃煮店の惣菜は夕方の時間帯での販売を予定。これまでフレンドフーズの惣菜は、勤務シフトの関係で朝一番に商品を並べ、夕方には品薄になる傾向がありましたが、夕方の混雑時間帯に合わせて新たに惣菜を投入することで、夕食需要に応えます。

また2020年10月30日(金)、31日(土)の「井上佃煮店復活祭」フェアでは、店内に大きくコーナーを設けてお客さまに周知。元社長も店頭に立ち、井上佃煮店ファンとの久しぶりの再会や、新しいファンづくりを行い、直接のコミュニケーションを通じてその魅力を訴求いたします。

井上佃煮店とは

京の台所・錦市場で事業を行っていた、創業136年の老舗惣菜店。「人に寄り添う」ことを大切に、1人のお客さまから「◯◯を作ってほしい」と依頼があれば、採算を度外視してその惣菜をたった1人のために作っていた。代表的なお惣菜は「万願寺とうがらし昆布」「いかみょうが酢」「ちりめん山椒」など。昔ながらの量り売り惣菜店として商売を続けていたが、錦市場の顧客層変化などの背景より、2019年12月14日(土)に廃業となった。

フレンドフーズとは

京都府左京区にある創業43年のスーパーマーケット。「美味しく、少なくとも身体に悪くはない“ほんまもん”だけを届ける」ことを信念に、商品を仕入れ、販売している。

【会社概要】
会社名:フレンドフーズ有限会社

所在地:京都府京都市左京区下鴨北園町10-6
代表者:代表取締役社長 藤田 俊
創業:1977年
URL:http://www.friendfood.jp/
事業内容:スーパーマーケットの運営、食品製造

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