<ネットスーパーに関する意識調査>スーパー(実店舗)vsネットスーパー、便利で得なのはどちら?

株式会社プラネットのプレスリリース

 
  • ふだんの買い物「ネットスーパー」を利用する人は2割

 スーパーマーケットで売っている商品をインターネットを通じて注文し、配達してもらうネットスーパー。食料品や日用品など、生活に必要な商品を広く扱っていて便利です。今回はネットスーパーをテーマにアンケートを行い、店舗形態別の利用頻度やネットスーパーのメリット・デメリット、利用したい買い物サービスなどについてまとめました。
 はじめに、店舗の種類や形態別に、買い物をする頻度を尋ねました。「ほぼ毎日」から「週に1回」までの数値を合わせた“週1回以上”計で比べると、最も高かったのは「スーパー」81.2%、次いで「コンビニ」50.3%、「ドラッグストア」23.0%、「生協」14.4%、「ネットショッピング(楽天市場、Amazonなど)」9.8%の順になりました。利用頻度が高いのはやはり「スーパー」「コンビニ」などの実店舗で、「ネットスーパー」は2.5%と最下位。「ネットスーパー」を「全く利用しない」は79.7%と8割で、逆算すると、(頻度にかかわらず)ふだんの買い物に「ネットスーパー」を利用するという人は約2割。まだ身近な存在ではないようです。

 

  • ネットスーパーを最も利用して いるのは若年層? 高齢層?

“週1回以上”計を性年代別に見ると、性年代によって異なる傾向がうかがえました。
「スーパー」は男性に比べて女性のほうが高く、また、若年層より中高齢層で高くなっていました。女性の60代・70代以上では9割を超えています。一方、「コンビニ」は、女性の70代以上では15.1%と最低でしたが、女性の20代、男性の50代以下では6割超。「コンビニ」の利用頻度が女性に比べて男性で高く、また、若い人ほど高いことがわかります。
「ネットスーパー」は男女ともに30代で最も高く、男性で6.9%、女性で5.9%。一方、男性の60代では0.9%、女性の70代以上では0.0%で、中高齢層にはほとんど利用されていないことがわかります。「ネットショッピング」も同様に若年層で高く、ネットでの買い物になじんだ若い世代から、「ネットスーパー」の利用機会が広がっている様子がうかがえました。

 

  • 高齢層の女性ほど「自分で商品を選びたい」

 最初の調査の結果、8割の人はネットスーパーを利用していないことがわかりました。そこで、ネットスーパーを利用していない人に、その理由を聞きました。すると、1位は「実際に自分で商品を選びたい」38.7%、2位が「送料が高い」38.4%と、僅差で並びました。男女別では、どちらの項目も女性が男性より高く、特に「実際に自分で商品を選びたい」は男女差が最大で、女性が男性を8.1ポイント(以下、pt)上回っていました。女性のほうが実際に商品を手に取り、目で確かめたい傾向が強く、商品選びに厳しいことがうかがえます。
 3位には「ネットスーパーをよく知らないから、なじみがないから」22.0%が入りました。認知度の低さも、利用頻度の低さにつながっていることがわかります。
 性年代別では、「実際に自分で商品を選びたい」は年代が高いほど高くなる傾向が、「送料が高い」は、年代が低いほど高くなる傾向が見られました。ネットショッピングになじんでいる若年層ほど、実物を見ないまま購入することに抵抗がないと想像されます。若年層にとっては、実物を見ずに買うことより、送料の出費のほうが痛手となるようです。男性の50代以下、女性の40代以下では、「実際に自分で商品を選びたい」よりも「送料が高い」のほうが高く、1位と2位とが逆転していました。
 さらに、「その他」の自由回答には、「時間帯による割引商品が買えない」(女性・70代以上)、「その日の安い物が買えない」(女性・60代)などのコメントが見られました。タイムセールや見切り品など、実店舗の割引サービスを受けられないこともネットスーパーを敬遠する一因にあるようです。

 

  • 重い荷物を自分で運ぶのが大変男性では4割、女性では

 今度は、店舗での買い物にどんな不満や不便を感じるかを聞きました。すると、1位は「重い荷物を自分で運ぶのが大変」47.7%、2位「天候の悪い日にお店まで行くのが大変」42.9%。上位2項目は40%を超え、またこの2つは、女性の数値が男性を上回りました。さらに、3位「店舗が遠い、近所に店舗がない」18.3%、4位「買い物をする時間がない」13.4%、5位「お店で買い物するのが面倒」12.7%という結果でした。この3項目は男性のほうが女性より高くなっていました。
 1位の「重い荷物を自分で運ぶのが大変」は特に男女差が大きく、女性が19.4ptも上回っていました。男性40.0%に対し、女性では59.4%と約6割。多くの女性が日常の買い物で、重い荷物を運ぶのに苦労していることがわかります。

 

  • 若年層ほど「お店で買い物するのが面倒

 表3の調査の結果を性年代別に見てみました。「重い荷物を自分で運ぶのが大変」と「天候の悪い日にお店まで行くのが大変」は、特に女性では年代によって変動が見られました。2項目とも20代で最も低いものの、「重い荷物を自分で運ぶのが大変」は30代で65.1%、「天候の悪い日にお店まで行くのが大変」は40代で52.0%と最も高く、以降は年代が上昇すると低くなる傾向がありました。重い荷物や悪天候で苦労しているのは高齢層かと思いましたが、意外にも30代〜50代で高くなっていました。子育てや家事を担う女性が増え、家族のため、買い物の質量が多くなる年代なのかもしれません。
 一方で、「買い物をする時間がない」「お店で買い物するのが面倒」は、男女ともに若年層で高く、高齢層ほど低い傾向がありました。「お店で買い物するのが面倒」は、男女の30代で最も高く、男性では20.3%、女性では18.9%といずれも約2割。最初の調査の結果(表1)で、若年層ほど「ネットショッピング」「ネットスーパー」が高くなっていましたが、その背景には“時間がない”“店で買うのが面倒”といった若い世代の特性もあると考えられそうです。

 

  • ネットスーパーなら重いものも届けてくれる!

 今度は、ネットスーパーを利用している人に、ネットスーパーで買い物をする理由やメリットを聞きました。
 最も多かったのは「重たいものを届けてくれる」の62.2%で、圧倒的1位。次いで、2位「買い物に行く時間を節約できる」36.4%、3位「天候が悪い日でも届けてくれる」34.7%、4位「夜間や早朝など、時間を気にせず注文できる」32.1%と並びました。4位までの項目はいずれも女性の数値が男性を上回りましたが、特に1位と3位は男女差が大きく、「重たい物を届けてくれる」は17.7pt差、「天候が悪い日でも届けてくれる」は10.3pt差。「天候が悪い日でも届けてくれる」は女性では40.6%で、「買い物に行く時間を節約できる」38.6%を上回り、2位と3位が逆転していました。
 店舗での買い物で不便なことを聞いた前の調査の結果でも、「重い荷物を自分で運ぶのが大変」「天候の悪い日にお店まで行くのが大変」が特に女性で高くなっていましたが、ここでの結果はそれと合致しています。店舗での買い物で不満だったり不便だったりする問題点が、ネットスーパーでは解消されていることがわかります。

 

  • ネットスーパーでよく買う、男性11位・女性4位の食料品と

 さらに、ネットスーパーでよく買う食料品は何かを聞きました。1位は「水やお茶などの飲料」47.0%、次いで2位「お米」37.2%、3位「アルコール飲料」23.9%という結果でした。4位に「冷凍食品」20.8%、5位「レトルト・インスタント・缶詰」20.7%と続きました。水や米、飲料、缶詰など、重いことに加え、消費期限があまり気にならない、日もちのする食品を購入している人が多いようです。
 6位「野菜・果物」18.8%、7位「牛乳・乳製品」18.5%、9位「肉・魚・卵」16.7%など、鮮度の気になる食品は、やはり水や米より低くなっていました。とはいえ、2割近い人が野菜や牛乳を購入しています。利用機会が増えれば、生鮮食品の購入にも抵抗がなくなっていくのかもしれません。
 男女差に注目すると、ほとんどの項目で女性のほうが高くなっていました。最も差が大きかったのは「水やお茶などの飲料」で18.0pt差。次いで、「お米」の12.3pt差、「調味料」の10.0pt差でした。「調味料」は女性では23.2%で、3位の「アルコール飲料」23.5%に僅差で続いています。男性では13.2%で11位なので、大きな違いです。醤油、みりん、酢など、調味料には実は重いものが多く、また鮮度も気にならないため、ネットスーパーを利用しやすいと考えられます。

 

  • 食料品の買い物に求める理想のサービスは

 最後に、食料品の買い物で利用したいサービスは何かを聞きました。1位は「実店舗で購入した商品を配達してもらうサービス」38.9%、2位「その日のお買い得や商品などの情報が細かいネットスーパー」29.8%、3位「実店舗の映像を見ながら商品を選べるネットスーパー」21.2%という結果でした。今回の調査から、ふだんの買い物に求める最大のポイントは、“自分で商品を選べる” “重いものを配達してもらえる”の2点だとわかりましたが、その2点がクリアされたものが理想の買い物スタイルであるようです。
 男女別では、「その日のお買い得や商品などの情報が細かいネットスーパー」が最も男女差が大きく、女性のほうが12.5pt高くなっていました。その日の特売品やタイムセールなど、お得な商品情報や割引サービスが実店舗並みに受けられるなら、ネットスーパーはより幅広く利用されることになりそうです。

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