日本オリーブ株式会社のプレスリリース
牛窓オリーブ園内にある「プラトンの木」
牛窓オリーブ園のある岡山県瀬戸内市牛窓町は、「日本のエーゲ海」と称される瀬戸内海に面した港町で、小豆島(香川県)と並んで日本有数のオリーブオイル産地として知られています。牛窓オリーブ園は牛窓の絶景が一望できる丘陵地に位置し、園内には「恋人の聖地」に認定され3回鐘を鳴らすと幸せになるとされる「幸福の鐘」や、牛窓の絶景とこだわりのコーヒーが楽しめる専門カフェ 「山の上のロースタリ」などがあり、多くのお客様にご来場いただいております。
園内の事務所前庭には、世界的にも貴重なプラトン由来の木があります。今回の特別イベントはプラトンにちなんで「哲学する」=「今一度考えを思い巡らす」機会をご提供するとともに、牛窓オリーブ園の素晴らしさをより深く体感いただき、 忘れがたい記憶としていただこうと企画いたしました。
哲学ウォークとは、オランダの哲学者、ピーター・ハーテローが考案したワーク。哲学者の言葉にぴったりな場所を探して歩き、互いに質問し合うことで思索を深めます。オリーブの木にちなんで、人生のヒントになりそうなプラトンの言葉をご用意しました。哲学やプラトンに関する知識は一切不要です。
牛窓の秋の風景とともに、気軽に哲学を味わいにいらしてください。
※当日は、歩きやすい靴でお越しください。
※雨天時は、室内で哲学カフェを楽しんでいただきます。
【開催概要】
日時 :10月6日(土曜日) 13~16時
場所 :牛窓オリーブ園(集合は第一駐車場)
交通手段がない方は、申し込み時確認により、 バス停オリーブ園入り口からの送迎をします。
内容 :好天時は哲学ウォーク(園内)、雨天の場合は哲学カフェとします。
参加費 :1,000円(ペットボトル緑茶、当社サンプルセットの土産つき)
「山の上の ロースタリ(キノシタショウテン姉妹店)」のカフェ代は実費でお願いします。
定員 :10人(先着順)
申込方法 :ネット特設ページ限定
https://www.nippon-olive.co.jp/fs/ushimado/c/tetsugakuwalk
進行役 :松川絵里氏(哲学者)
※12月、2月も予定しています。
▼日本オリーブ株式会社 https://www.nippon-olive.co.jp/
自社牛窓オリーブ園で収穫されたオリーブオイルやオリーブ果汁に代表される化粧品原料を使用した化粧品、食品を販売。1949年の創業以来、自社スペイン農園の取得、オリーブマノンブランド等自然派化粧品の展開を、日本だけでなく中国やシンガポール、マレーシア等にもおこなっている。
▼プラトンの木について
いきさつ
山形県の医師篠田秀男氏が「医家芸術」第十七巻第三号医家随想に寄稿した「プラトンのオリーブ 牛窓に育つ」には、昭和30年、篠田氏が世界旅行で立ち寄ったアテネ市ピルー通りプラトン広場に、哲人プラトンがその樹の下で遊説したと伝えられている樹齢2千年程のオリーブ樹があり、その実を日本に持ち帰り、農芸専門家の高木五六博士に発芽させてもらい、鉢で育てていたが、17年育てても、花も付かず、実も結ばないので、牛窓のオリーブ園に寄贈することを決意した。(要約)・・・とあります。
その後、篠田氏から譲り受けた樹から指し芽で育成したオリーブ樹がすくすくと育ち、そのうちの1本が町内本社事務所前庭で今も生い茂っています。
一方で、大変残念なことに、もともとの実生のオリーブ樹はそのまま育つことができませんでした。
昭和47年6月18日、篠田氏から牛窓オリーブ園(当時名称は日本オリーブ園)に寄贈され、園内のローマの丘に植樹された様子です。
ギリシャでの後日談
哲学者プラトンゆかりの木無残 ギリシャ、燃料に? (共同通信 2013年1月18日より)
ギリシャ主要紙カティメリニ(電子版)によると、古代ギリシャの哲学者プラトンが木陰で弟子たちと議論したとされるアテネ郊外のオリーブの木が17日、根こそぎ持ち去られているのが見つかった。経済危機が続く同国では最近、暖房としてまきストーブや暖炉を利用する家庭が増えており、燃料にされたとみられている。(途中略)木は樹齢3千年以上とみられていた。1970年代にバスが突っ込み、幹が四つに裂けたが、枯れずに生き続けていた。・・・とありました。
▼イベントについて
哲学ウォークとは
哲学者ピーター・ハーテローが哲学的思考を促進するために考案した哲学プラクティスのメソッドのひとつ。コンサルティングや教育などにも取り入れられています。ワークの参加者は、歩くことと立ち止まること、沈黙することと話すこと、自分自身との対話と他者との対話を交互に行いながら、思考を深めます。
参加者は、哲学者の言葉が書かれたクジをひき、歩きながらその言葉にぴったりのスポットを探します。ただし、事前に歩くルートを知ることも、ともに歩む言葉を選ぶこともできません。未知の状況の中、偶然(運命!?)を受け入れ、判断することが求められます。
哲学カフェとは
哲学カフェは1992年、パリのカフェ・デ・ファールで偶然始まりました。日本では1999年からはじめられ、全国各地で楽しまれています。私たちの暮らしに関わるテーマについて、飲み物を片手にみんなで話し合い、ともに考えます。哲学カフェは年齢、性別、職業、経験、社会的立場などあらゆる違いを超え、誰もが対等に話し合う場です。哲学カフェの目的は、対話そのものを楽しむこと。情報や知識を得ることが目的ではありません。また、結論を出したり 合意形成を目指す必要もありません。
進行役 松川絵里氏 プロフィール
大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。
学生時代より哲学カフェの活動をはじめ、2005年大阪大学臨床哲学研究室のメンバーを中心に、哲学対話を実践・サポートする団体 「カフェフィロ」を設立。2014年4月から2016年3月まで代表を務める。
大阪大学コミュニケーションデザイン・センター特任研究員(2010年8月〜2016年3月)を経て、現在は岡山を中心に、カフェ、本屋、公民館、学校、障害者支援施設、病院などで哲学カフェや対話セミナーのファシリテーターを務める。
主著『哲学カフェのつくりかた』(大阪大学出版会)
共訳書『中学生からの対話する哲学教室』(玉川大学出版部)
育児サークル〈グリーングラス〉での哲学カフェ、中之島哲学 コレージュなどの哲学的対話に関わるほか、カフェフィロのニューズレター『哲学喫茶瓦版』の編集を担当。絵本や教材発掘にも関心あり。