ニューヨークで魚介類と日本酒の魅力を伝えるコロナ禍での新しいペアリング体験〜日本の酒蔵を訪問したかのような体験ができるスペシャル動画も公開〜

日本食品海外プロモーションセンターのプレスリリース

 世界に日本産食品の普及を推進する、日本食品海外プロモーションセンター(JFOODO)は、「Unlock Your Palate(味覚を解放する)」 をコンセプトに、米国・仏国市場向けにむけて魚介類と日本酒のペアリングを提唱するプロモーションを、2020年12月から2021年の1月にかけて、展開したことお知らせ致します。

 2020年から2021年にかけては、パンデミックにより世界各都市で感染防止のためのロックダウンや外食の制限などが行われています。こうした閉ざされた世の中でも、魚介料理と日本酒のペアリングで味覚を開放(=Unlock)していただきたいという想いから、「Unlock Your Palate」をコンセプトに設定し、コロナ禍でも、魚介類と日本酒のペアリングをお楽しいただける取り組みを米国と仏国にて実施しました。

 日本酒の輸出量は11年連続で過去最高を記録し、2020年は輸出総額は241億円*を超えるなど、海外での日本酒人気の勢いは衰えていません。そんな中、JFOODOでは、さらなる日本酒の魅力を海外市場へ訴求するアプローチとして、「魚介類と日本酒の相性の良さ」に着目。魚介料理に日本酒をペアリングすると、より魚介料理のうま味が増加するという“うま味の増幅効果”が得られることから、ペアリングを「うま味の増加」という尺度で選ぶという、新しい選び方を提案し、より多くの人に魚介類と日本酒のハーモニーを楽しんでいただきたいと考えています。*「2020年財務省貿易統計」より

◇コロナ禍でも日本酒と新鮮な料理を楽しめる体験「Restaurant UNLOCKED TO GO」
 ニューヨークでは、コロナ禍でも人と人が接触することなく料理を提供することができるフードロッカーを活用し、味覚を解放すること=Unlockの象徴として、ロッカーを開ける行為とあわせて魚介類と日本酒のペアリングを体感いただける「Restaurant UNLOCKED TO GO」を展開しました。利用者には事前に専用サイトから予約していただくことで、スマートフォンを通じてフードロッカーのロックを解除し、料理を取り出すことが可能です。
 料理は、ニューヨークやフロリダで活躍しているシェフ ヨハン・スヴェンソン氏が監修しており、牡蠣・海老・マグロ・カニ・白身魚・ムール貝などを使用した6種の魚介料理をBENTO BOX形式で提供。あわせて日本酒5銘柄のうち1銘柄を提供し、日本酒と魚介料理のペアリングをお楽しみいただきました。また、それぞれの料理と日本酒をあわせることで、どれだけうま味が増幅するのかをスコアで表現した情報**とともに提供することで、利用者にうま味の増幅を感じていただける工夫を施しました。**味覚の研究機関 AISSY監修

 

左:「BENTO BOXを提供するフードロッカー」、中:「BENTO BOXを受取る様子」、右:「日本酒にあう魚介類メニューのBENTO BOX」

 ペアリングセットは、20ドルで販売され、12月7日~の1週間の期間中に、用意していた150食が完売。本施策の体験者からは、「コロナ禍で様々な食の楽しみも制限されている中、フードロッカーという非接触の形で楽しめたのは、とても嬉しかった」、「日本酒と魚介料理を自宅で楽しめたことは、行動制限がかかるなかでとてもフレッシュな体験だった」といったコメントをいただき、コロナ禍の新しいペアリング体験を提供することができました。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、ロサンゼルスでは世界的インフルエンサーとのYouTube動画作成をはじめとした、ソーシャルメディアを活用したキャンペーンを展開。外食での飲用機会が制限される中、自宅でも日本酒を楽しんでいただけるようにECサイトとの連携も強化しました。ニューヨーク、ロサンゼルスにおける2都市の施策で約50名のインフルエンサーを巻き込み、のべ約700万フォロワーに向けてリーチ、合計で約55,000いいね、約1,600件のコメントが寄せられました。

◇日本の酒蔵を訪れた気分を味わえる「VIRTUAL KURA TRIP MOVIE」も公開
 フードロッカーを通じた体験とあわせて、日本の酒蔵を訪れた気分を味わえる動画「VIRTUAL KURA TRIP MOVIE」も公開しました。提供した日本酒のボトルに付けられたタグに記載されたQRコードを読み込むことで、料理を楽しみながら同時に日本酒への理解を深めることができる動画「VIRTUAL KURA TRIP MOVIE」をお楽しみいただけます。

 コロナ禍により日本への旅行や酒蔵に足を運ぶことができないなか、動画では提供した日本酒が、どのような場所で、どのようなこだわりをもって作られているのか、など各酒蔵の様子や想いを紹介。動画は一般公開されているため、今回の取り組みを体験できなかった方でも、魚介料理と日本酒をご用意いただき、映像を見ながらペアリングをお楽しみいただけます。
各映像URL:https://sake-jfoodo.jetro.go.jp/us/sake/gallery/

◇味覚の研究機関AISSYに協力いただき、うま味の増幅度“UMAMI SCORE” を測るWEBコンテンツを公開

 “うま味の増幅で選ぶペアリング”を訴求するため、味覚データの提供や味覚に関するコンサルティングを行うAISS Y株式会社に協力いただき、料理とアルコール飲料とのペアリングにより、うま味がどれだけ増幅するのかを測るため、25種類の料理と7種類のアルコール飲料を掛け合わせて分析しました。
 実験結果に基づき、JFOODOのWEBサイト上ではうま味の増幅度で料理との相性の良さを検証することができるコンテンツ「Restaurant UNLOCKED」を公開。コンテンツを通じて魚介類と日本酒のうま味の増幅度の高さを知っていただくことができます。
WEBサイト:https://sake-jfoodo.jetro.go.jp/ (英語、フランス語のみ)
AISSY調査リリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000069743.html

※参考:なぜ魚介類と日本酒が合うのか/AISSY株式会社 代表 鈴木 隆一氏

「うま味は身体に必要なタンパク質を摂取したことをからだに知らせるシグナルの役割を果たしており、グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸、コハク酸などがうま味成分として認識されています。これらは単独でもうま味を有しますが、複数のうま味成分が掛け合わさることで、相乗効果としてうま味が増幅されることが知られています。日本酒と魚介類の相性の良さは日本では昔から知られていますが、グルタミン酸・コハク酸などのうま味成分を含む日本酒と、イノシン酸に加え、うま味増幅効果を得やすい脂肪分を含む魚介類は、科学的にも相性が良いということが実験の結果、明らかになっています。」

《JFOODOとは》
「日本食品海外プロモーションセンター(JFOODO)」は、2017年4月1日付で日本貿易振興機構(ジェトロ)に設置された日本産農林水産物・食品のブランディングのためにオールジャパンでの消費者向けプロモーションを担う組織です。日本の農林水産物・食品の更なる輸出拡大のためには、海外での更なる需要創出が必要です。JFOODOは、海外消費者向けのプロモーション強化を通じて需要を喚起し、日本の農林水産物・輸出拡大に貢献してまいります。

今、あなたにオススメ