株式会社カレー総合研究所株式会社カレー総合研究所のプレスリリース
日本で唯一のカレーコンサルティング会社である株式会社カレー総合研究所(東京都渋谷区/代表取締役 井上岳久)は、毎年開催しているプレスセミナーがコロナ禍で実施できないため、本年は希望するカレー大學卒業生を対象にオンラインを使った「カレートレンド2021オンライン解説講座」を6月2日(水)に開催します。2021年のトレンドである「ニュータイプキーマ」について詳細を解説します。
<セミナー概要>
企画名 :カレートレンド2021オンライン解説講座
期間 :2021年6月2日(水)10:00~11:00
内容 :カレー業界を知り尽くした、カレー総合研究所代表でカレー大學学長である、
井上岳久が直々に解説します。
テーマ :2021カレートレンドについて
→概要は下記を一読し参考にしてください。
対象 :カレー大學卒業生などカレー大學関係者
※メディア向けのプレスセミナーと同時開催です。
※カレー大學の関係者とメディア以外の一般の方は参加できません。
費用 :無料
申込方法 :ご希望の方は次のメールより「トレンドオンライン解説希望」と明記し、
「受講者番号(または受講年月日)/名前」を記載し、お申し込みください。
※「受講者番号(または受講年月日)/氏名」がございませんと受付できませんのでご注意ください。
カレー大學メール info@currydaigaku.jp 小林宛
※事務局より詳細に関して連絡させていただきます。
※申込者が多い場合は、メディアの方を優先させていただきます。
※予定人数を超えた場合は、参加できないこともありますのでご了承ください。
※オンライン解説はzoomを使用予定です。
■□■2021年のカレートレンドに関して解説■□■
2021年はどんなカレーが流行るのか?
今年のトレンドカレー「ニュータイプキーマ」が流行る背景と理由を解説します!
2021年カレートレンド! ニュータイプキーマ流行の秘密を発表!
全国でオリジナリティあふれる「ニュータイプキーマ」「ハイブリッドキーマ」「フュージョンキーマ」など新タイプのキーマカレーが流行る理由とは?
夏のはじまりを感じると、香りの高いカレーが食べたくなります。2021年に入り全国的なブームとなっているのが、ニュータイプキーマ。味付け、ひき肉の種類や挽き方、色、ソースの比率、食べ方など、基本のキーマカレーから複雑かつ多岐にわたり進化を遂げたカレーで、その進化はこの先もとどまる気配がありません。いまもっとも注目されるカレーの人気の秘密とその背景を、株式会社カレー総合研究所(本社:東京都渋谷区)代表であり、カレー大學学長を務める井上岳久氏にインタビューします。
株式会社カレー総合研究所代表、 カレー大學学長
井上 岳久
横濱カレーミュージアムをヒットさせた伝説のプロデューサー。 カレー研究の第1人者で、 カレーの文化や歴史、 栄養学、 地域的特色、 レトルトカレーなどカレー全般に精通している。 インドや英国、 東南アジアに何度も足を運び海外の世界カレーにも深い知識を有する。
日本全国のカレー店8,000店舗以上を制覇し、 レトルトカレーは約7000種類以上を収集し、 カレーを知り尽くしている。 レトルトカレーなどの商品開発は大手メーカーを中心に100品以上を企画販売し、 いずれもヒット商品に。
1 トレンドの背景と理由
ひき肉好きという、日本人の食の好みに見事、合致する!
――今年、ニュータイプキーマカレーがブームになっていますが、キーマカレー自体の人気が年々高まっているのはなぜでしょうか?
井上 2008年のブーム以降、ひき肉のカレーであるキーマカレーは一過性の流行で終わらずに、食卓の定番となりました。その後も何回かに分けて徐々に盛り上がっています。定番化した理由は大きく分けて①手軽さ、②日本人はひき肉が好き、③アレンジ好きを触発する料理、の3つあります。
――1つめの手軽さとはどのようなことでしょうか?
井上 フライパン1つあれば、30分で作ることができるということです。コロナ禍で在宅勤務をする男性もチャレンジしてみようと思えます。それに、ひき肉が安くてお財布にやさしいというのも魅力ですよね。働く女性も多いなか、社会のニーズとピッタリ合致しました。
――日本人はひき肉好きということが、2つめにあげられていますね。
井上 日本の食卓には、ハンバーグ・メンチカツ・ミートボール・そぼろ・麻婆豆腐などひき肉料理がたくさんありますよね。どこのスーパーでもひき肉コーナーが大きめにもうけられています。そんなひき肉料理のカレー版・キーマカレーに魅了される人が多いんですよ。
――3つめのアレンジ好きを触発する料理とは、どういう意味ですか?
井上 単純な調理でありながら、肉の部位や種類・スパイスの挽き具合・スパイスの選定・調味料の種類・追加食材などバリエーションは無限大です。そうなると、自分好みのオリジナルキーマを作りたくなりますよね。元来アレンジ好きな日本人にぴったりとハマったんです。
ここ数年のカレーブームと社会環境の変化でキーマが劇的に進化
――確かにひき肉料理は老若男女に親しみがあります。どのような進化をしているんですか。
井上 いま外食では、コロナ禍で外食の営業時間に制限があって大変な時期ですよね。そのなかでランチやテイクアウト、宅配に強いカレーに注目が集まっています。競争激化のなか、個性を出しやすいキーマカレーは差別化を図るための武器となっているんです。
――具体的にはどんなキーマカレーに進化しているんですか?
井上 ビジュアル系でいうと真っ白なラクレットチーズをたっぷりかけて、真ん中に卵を落としたキーマ(CHEESE CHEESE &Meat. COMTE/東京・南池袋)は女性に人気ですね。インドの長粒米を南インド製スパイスで炒めたピリリと辛いキーマ(ケララバワン/東京・練馬)は、後を引くおいしさでクセになります。見た目のインパクトがあったり、味も特徴的であったりする個性的なカレーがほかにもたくさんあります。
キーマカレーにたっぷりのチーズ(CHEESE CHEESE &Meat. COMTE/東京・南池袋)
三角のパパド(豆や粉で作ったせんべい)を手で砕いて食べる南インドのキーマ(ケララバワン/東京・練馬)
――では、一方の内食(自宅で作るカレー)ではどういう変化がありますか。
井上 内食ではカレーメーカーがキーマカレー専用の商品を多数投入していて、いろいろチャレンジできます。種類が豊富なので食卓でも飽きないですよ。
また、インターネットでは多くのレシピが公開されています。そのため、家庭ごとの好みで個性的なキーマカレーを作る人が急増中です。
2 バリエーション豊富なニュータイプキーマ
ニュータイプキーマ、ハイブリッドキーマ、フュージョンキーマを分類すると次のひょうになります。
ニュータイプキーマ・ハイブリッドキーマ・フュージョンキーマの体系図
――ニュータイプキーマはアレンジしやすいということですが、そのバリエーションにはどのようなものがありますか。
井上 体系図をみてもわかるように、大別すると、カレー分類、栄養、具材、ビジュアル、その他があります。主力のカレー分類はインド系、中華系、和風系に分かれます。中華系は担々麺のカレー版、和風系は出汁にこだわったカレーなど、味のバリエーションが広がっています。
――バリエーションが多くて興味深いです。
井上 例えば、カレー分類のスパイスカレー系では、様々なスパイスやハーブを組み合わせた独創的なカレーが人気の旧ヤム邸シモキタ荘(東京・世田谷区)が有名です。
中華系では甘辛い味付けの牛肉が特徴の魯肉飯(ルーローハン)に好みのカレーを合わせるSPICY CURRY 魯珈(東京・新宿区)などが人気です。
これらの進化したキーマカレーにより店の存在感が際立ち、さらに知名度が上がっています。
スパイスとハーブの調和がクセになるおいしさ。旧ヤム邸シモキタ荘(東京・世田谷)
魯肉飯とカレーを混ぜ合わせる新感覚のスパイス飯で大人気。SPICY CURRY(魯珈/東京・新宿)
「ニュータイプキーマ」今後の展望
――個性的なキーマカレーを提供する店が増えて、家庭でも作ってみたくなるという相乗効果がブームを呼んでいるんですね。
井上 キーマカレーが複雑に進化したのが「ニュータイプキーマ」「ハイブリッドキーマ」「フュージョンキーマ」なんです。カレー業界のプロやカレーマニアには当たり前のことでも、一般の人はあまり知らないかもしれませんね。
それが今年はプロやマニアの常識から一般の常識へと広がってきています。「ひき肉入りのカレーと何が違うの?」という一般の声と、マニアの常識とのギャップが埋まる瞬間が“ブーム”となるんですよ。
――ちなみに、「ハイブリッドキーマ」「フュージョンキーマ」とはなんでしょうか?
ニュータイプキーマを別の視点から、もしくは一部の種類を指して「ハイブリッドキーマ」「フュージョンキーマ」と呼ぶ人もいます。新しい分野カテゴリーであるため、呼び名が定着していません。「スパイスカレー」「スープカレー」なども、はじめはバラバラであったものが一つに定着していったように、今後、新しいキーマの名称も定まってくると思います。
――今後はカレー業界、カレー市場では、どのような動きがあるのでしょうか?
井上 この先も大手のファミリーレストランや外食チェーン、コンビニエンスストアなどの外食で新たなキーマカレーの新商品やメニューを発売してくるでしょう。すでに、外食大手のガストでは「焼きキーマ」なるニュータイプキーマを今春より販売し好評を得ています。
そしてカレーの名店でも新作を出すなど新たな動きがあります。さらにはまちおこしの一環でご当地カレーが誕生するなど、キーマに関して次々と動きがあります。
今年は、このように外食、内食ともに一層販売が強化していくでしょう。そして、本格的なニュータイプキーマが日本中に増殖し、確実にトレンドになると確信しています。
【2021カレートレンド情報「トレンドの背景と理由編」】
今回は2021年にトレンドとして注目されている「ニュータイプキーマ」の流行の理由についてレポートしました。
個性あふれるキーマカレーを提供する店が急増したことで、家庭でも作りたくなるという相乗効果がブームに拍車をかけています。おうち時間を楽しむためのヒントがここにはたくさんありました。
インタビュアー:小原恵利子
《小原恵利子Profile》
カレー大學、大学院 第1期卒業生。若い頃、カフェで提供されるインドカレーに魅せられ、ほぼ毎日カレーを食べ続けた。その後、本格的にカレーを学びたいとカレー大學、大学院を修了。子育て中は、様々なカレールウ調理やレトルトカレーにチャレンジ。現在は、カレー伝導師として日々変化するカレー業界について学び続けている
「カレー総合研究所」は、 カレーを通した日本全体の食文化、 健康食としてカレーの普及による健康面からのアプローチなど、 日本総国民が大好物で国民食とまで言われているカレーをさらに盛り上げ、 発展させることを目的とします。
http://www.currysoken.jp/
カレーを体系的かつ実践的に学ぶことができ、 カレーを理解する必要不可欠な知識全般を習得します。 単なる知識としてだけでなく、 ビジネスや家庭で実用的に実践できる「生きた学問」として学ぶことを目指しています。 カレー界の第一人者である井上岳久が監修したテキストをもとに分かりやすく学べます。 日本最高峰のカレー講座です。
https://currydaigaku.jp/