キリンホールディングス株式会社のプレスリリース
キリンホールディングス株式会社(社長 磯崎功典、以下キリン)は、キリンの独自素材「Lactococcus lactis strain Plasma(以下、「プラズマ乳酸菌」)」の需要増加に対応するために、乳酸菌原料を製造する拠点「iMUSE(イミューズ) ヘルスサイエンスファクトリー」(埼玉県狭山市)の製造設備を増設します。増設設備の稼働は2023年を予定しており、2023年の「プラズマ乳酸菌」菌体の年間生産能力は、現行の約2倍となる約28トンへと拡大する予定です。
「プラズマ乳酸菌」は、健康な人の免疫機能の維持をサポートする乳酸菌です。免疫細胞「プラズマサイトイド樹状細胞(pDC)」にちなんで名付けられ、キリン、小岩井乳業株式会社、協和発酵バイオ株式会社および国内外の大学・研究機関と共同でこれまで多くの論文・学会発表を行っています。
このたび、キリングループでの「プラズマ乳酸菌」事業の好調な推移に加え、今後の海外での展開加速や外部導出商品の拡大などを見越して、菌体製造設備の増強を決定しました。「プラズマ乳酸菌」を通じて、お客様が抱えるさまざまな健康への不安と向き合い、世界中の人々の健やかで幸せな生活に貢献します。
■設備投資の概要
1.稼働開始時期 2023年春頃(予定)
2.導入工場 iMUSE ヘルスサイエンスファクトリー
3.所在地 埼玉県狭山市大字上広瀬1254
(小岩井乳業株式会社東京工場内)
4.敷地面積 895㎡
5.製造対象商品 プラズマ乳酸菌、KW乳酸菌
6.増強後の製造能力 28トン/年
7.投資額(増設設備) 約9億円
■今回の設備投資の背景
1.「プラズマ乳酸菌」事業の好調
「プラズマ乳酸菌」入り商品の2021年1月~8月累計販売金額は前年比約6割増となるなど、好調に推移しており、今後もお客様の「免疫ケア」に対する興味関心の高まりや、需要拡大が続くと予想しています。
2.国内での外部導出商品の拡大
2021年9月から「免疫ケア」に賛同いただける複数企業とタッグを組み、キリングループだけでは届けきれないお客様へ「プラズマ乳酸菌」入り商品を展開することで、「プラズマ乳酸菌」市場のさらなる拡大が見込まれます。
3.海外での展開を加速
現在もベトナムで「iMUSE」ブランド商品を販売し、米国と欧州のBtoBチャネルで「プラズマ乳酸菌」の菌体を販売するなど海外での販路を拡大していますが、こうした展開をさらに加速していきます。
キリングループは、長期経営構想「キリングループ・ビジョン2027」を策定し、「食から医にわたる領域で価値を創造し、世界のCSV※先進企業となる」ことを目指しています。その実現に向けて、人々の健康に貢献していく「ヘルスサイエンス事業」の育成を進めています。その一つとして、キリングループの35年の研究から生まれた「プラズマ乳酸菌」を使用した商品をグループ横断で展開し、「免疫ケア」をしながら生活する一人ひとりの健康を支援し、明るく健康で生き生きと過ごせるような社会の実現を目指します。
※ Creating Shared Valueの略。お客様や社会と共有できる価値の創造