一般社団法人千代田区観光協会のプレスリリース
今回は、千代田区にある“神保町中華街”の名店4選をご紹介します。かつて「チャイナタウン」と呼べるほどの様相を呈していた神保町エリアは、中華料理屋の多さにその名残を残しています。当時から続く名店には、テイクアウト可能なお店も多数あります。“おうち時間“にご家庭で中華料理はいかがでしょうか?
【1】漢陽楼
周恩来・孫文らゆかりの老舗中華料理屋
明治44年創業。日本留学中の周恩来や孫文が足繁く通った店で、周恩来の日記にも登場しています。豚肩ロースを叩いてこぶし大にまとめ、一度揚げてからスープで蒸した「清燉獅子頭」は周恩来の好物。孫文の公演先に出前をしたという「孫文粥」など、歴史と共に味わうのもいいですね。
■営業時間:平日 11:30~14:30(14:00LO)/17:00~21:00(20:00LO)
■定休日:土曜日・日曜日・祝日
■住所:〒101-0052 東京都千代田区小川町3-14-2 漢陽楼ビル
■公式HP:http://kanyoro.com
■備考:テイクアウト可能・お弁当あり
【2】新世界菜館
自家製にこだわる名店!上海蟹×紹興酒の品質◎
昭和21年開店。その当時は40軒ほどの中華料理店があったとか。傅(ふう)社長自慢の広大な養殖池で育てられた上海蟹は、日本の有名中華料理店にも数多く卸している新世界菜館名物です。また、紹興酒のブランド「大越」も社長が自社で立ち上げたもので、テイスティングセットでは3種類のヴィンテージを味わえます。
■営業時間:11:00~20:00(19:00LO)
■定休日:無休(年末年始を除く)
■住所:〒101-0051 東京都千代田区神田神保町2-2 新世界ビル
■公式HP:http://www.sinsekai.com/
■備考:テイクアウト可能・お弁当あり
【3】揚子江菜館
創業115年!冷やし中華を産んだとも言われる古き良き老舗
明治39年創業。看板メニューの雲を頂く富士山の四季をイメージした「元祖冷やし中華」は昭和8年の誕生以来親しまれてきた人気商品です。神保町という土地柄、食通で知られる池波正太郎をはじめ、数多くの文豪に愛されてきた「古き良き昭和の味」を体現するお店です。
■営業時間:11:30~22:00(21:30LO)
■定休日:年末年始■住所:〒101-0061 東京都千代田区神田神保町1-11-3
■公式HP:http://www.yosuko.com/
■備考:テイクアウト可能
【4】赤坂 維新號
素材と確かな技伝統の味を守り続けるお店
明治32年神田今川小路(神保町)に留学生を相手に簡単な“郷土料理店”を始めたのが維新號の始まり。留学生の中には周恩来や蒋介石、魯迅の姿もあったようです。大正中期以降は “中国料理店”に変身し、現在の本店は紀尾井町にあります。
■営業時間:11:30~21:00(20:30LO)
■定休日:無休
■住所:〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町1-11
■公式HP:http://www.akasaka-ishingo.jp
■備考:テイクアウト可能
神保町中華街物語
神保町はかつて横浜を超える中華街だった!
明治維新を学ぼうと多くの中国の留学生が神保町に学びにきた時代、外国人は決められた居住地だけで生活することしか許されていなかったので、神保町界隈(現代のすずらん通りからさくら通り)には中国の伝統的職業である料理店・洋服店・床屋・雑貨屋が自然に開店され、中華街になりました。
つまり中華街と言ったら誰もが思い浮かぶ長崎、神戸、横浜のように商業の街としてではなく、学生の町として発展していました。ピーク時には約1万人の中国の留学生が滞在していた中華街でした。現在の横浜中華街の中国人人口は6,000人強ということですので、当時の神田神保町の中華街がいかに大きかったかわかります。
今でも、ご紹介した4店の他にもたくさんの中華料理店があります。
新世界菜館の傅 健興(ふう・けんこう)社長によると「父が1946年(昭和21年)に神保町2丁目の現在地に開店した当時、神保町界隈には40軒ほどの中華料理店が店を構えており、明治の頃のにぎわいには及びませんが中華街のような面影をまだ残しておりました。」とのことです。
神保町には中国革命の父 孫文や蒋介石、周恩来、魯迅も留学していた!
神保町愛全公園(千代田区神田神保町2-20)に周恩来が学んだとされる「周恩来ここに学ぶ―東亜高等予備学校跡ー」の碑と説明板がありますが、残念ながら公園は工事中で令和4年春まで見ることができません。
参考:KANDAアーカイブ
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