東洋インキ、パッケージ印刷の脱溶剤を加速する水性グラビアインキを開発

東洋インキSCホールディングスのプレスリリース

 東洋インキ株式会社(代表取締役社長 柳 正人、東京都中央区)は、環境にやさしいハイソリッド水性グラビアインキ「アクワエコール® SX」を開発、販売を開始いたしました。

 国内の軟包装材の約95%はグラビア印刷で生産されています。一般的なグラビアインキは溶媒として有機溶剤を使用しているのに対し、溶媒に「水」を使用する水性グラビアインキは、CO2やVOCの排出量削減効果に優れた地球環境にやさしいグラビアインキとして注目が高まっています。
東洋インキは1990年代より業界に先駆け水性グラビアインキ「アクワエコール®」シリーズを開発・販売していますが、揮発性に優れる有機溶剤の代わりに水を用いるため、インキの乾燥性に課題を抱えておりました。既存の標準的な印刷設備では乾燥時間を確保するために印刷速度を落とす必要があり、そのことが水性印刷普及の大きな障壁となっていました。
この度、東洋インキが新たに開発したハイソリッド水性グラビアインキ「アクワエコール® SX」は、インキの超高濃度化による溶媒分の削減と、グラビア版の浅版化によるインキ塗布量削減の2つのブレイクスルー技術で乾燥性を向上させることで、既存の標準的な印刷設備でも従来のグラビアインキに匹敵する高い生産性を確保することに成功しました。一般的に顔料比率を上げると、塗膜物性、印刷適性が劣る傾向にありますが、東洋インキ独自の顔料分散技術および樹脂設計技術を用いて解消したほか、グループ会社の東洋FPP株式会社が持つグラビアシリンダーの浅版化技術を融合させることで、少ないインキ塗布量でも従来品同等の印刷品質を実現しています。本製品は、OPP、PET、NY等の各種フィルム基材に対し、スナック用途からレトルトまでの幅広い適性を確認しています。
さらに、グループ会社である東洋モートン株式会社の無溶剤ラミネート接着剤と組み合わせることで、約68%のCO2排出量削減※1が可能になります。また、地球環境への配慮に加え、脱溶剤による印刷・ラミネート工程の作業環境の改善にも寄与します。

 

東洋インキは、今後も持続可能な社会の実現に向けて環境調和型製品の開発に注力し、お客様やエンドユーザ様のSDGs目標やサステナビリティへの取り組みに貢献してまいります。

■東洋インキ 水性・無溶剤パッケージソリューション
https://www.toyoink.jp/ja/solution/water_based_package/

※1インキの乾燥エネルギーは考慮しておりません。

  • TOYO INK、TOYO INKロゴ、およびアクワエコールは、東洋インキSCホールディングス株式会社の商標もしくは登録商標です。

 

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