【2022年 アサヒビール事業方針】主力ブランドの価値向上とスマートドリンキングの推進~お客さま一人ひとりにとっての豊かなライフスタイルを提案する~

アサヒビール株式会社のプレスリリース

 アサヒビール株式会社(本社 東京、社長 塩澤賢一)は、「すべてのお客さまに、最高の明日を。」のビジョン実現に向けて、“Value経営への変革”に取り組んでいます。2022年は「主力ブランドの価値向上とスマートドリンキングの推進 ~お客さま一人ひとりにとっての豊かなライフスタイルを提案する~」を事業方針としました。

■2022年 アサヒビール事業方針
<主力ブランドの価値向上>
 2026年までの酒税税率改正に伴い、特に酒税が一本化されるビール類では、ビール市場の拡大が見込まれるため、主力ブランドの価値向上に注力します。ビールでは、主力ブランド『アサヒスーパードライ』を1987年3月の発売以来初めてフルリニューアルします。中味・パッケージ・コミュニケーションを一新し、2月中旬製造以降順次切り替えます。当社史上最大規模の広告投資や、様々な飲用体験ができる機会を創出し“新スーパードライ”の話題喚起と飲用喚起を図ります。
2021年4月に発売した、飲食店のジョッキで飲む樽生ビールのような味わいが楽しめる『アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶』は3月29日にリニューアル発売します。缶胴資材の改善により、開栓後に液面全てが泡で覆われるまでの時間を従来商品の約半分に短縮しました。生産体制を強化し、年間製造可能数量は2021年の5倍となる約1,290万箱※に増強します。※大びん633ml×20本で換算。実数では約2,000万箱。
 2021年9月に発売し“マルエフ”の愛称で飲食店に愛され続けてきた『アサヒ生ビール』は、飲食店と連動したプロモーションを展開します。2月15日から『アサヒ生ビール黒生』を発売し、『アサヒ生ビール』との「ハーフ&ハーフ」などの飲み方提案を推進します。『アサヒ生ビール』は「スーパードライ」に次ぐ第2の柱として取り組みを強化します。
 健康意識の高まりから今後も成長が期待できる糖質やプリン体などに配慮したビール類では、糖質ゼロの発泡酒『アサヒスタイルフリー<生>』、糖質ゼロ・プリン体ゼロ・人工甘味料ゼロの新ジャンル『アサヒ オフ』に注力します。
 新ジャンルは、「すっきり・爽快」を求めるニーズに対しては『クリアアサヒ』、「コク・味わい」を求めるニーズに対しては『アサヒ ザ・リッチ』の2つのブランドへの取り組みを強化し、認知拡大や飲用喚起を図ります。
 RTDは「ザ・レモンクラフト」「贅沢搾り」の2ブランド、洋酒は国産ウイスキー「ブラックニッカ」と輸入ウイスキー「ジャック ダニエル」、ワインは「サンタ・ヘレナ・アルパカ」、焼酎は「かのか」に注力します。アルコールテイスト清涼飲料は「ドライゼロ」「ヘルシースタイル」に加え、アルコール分0.5%の“微アルコール”カテゴリー、ビールテイスト飲料「ビアリー」やハイボール「ハイボリー」などを通じて、お客さまの“飲み方”の選択肢の拡大に取り組みます。

 <スマートドリンキングの推進 「責任ある飲酒」への取り組み>
 様々な人々の状況や場面における“飲み方”の選択肢を拡大し、多様性を受容できる社会を実現するための「スマートドリンキング」をさらに推進するために、株式会社電通デジタルと共同で合弁会社「スマドリ株式会社」を1月5日に新たに設立しました。「お酒を飲まない/飲めない」約4,000万人に焦点を当て、デジタルを中心としたコミュニケーション活動の設計やデータマーケティングを行います。多様な生活者ニーズの把握や理解を促進することで、アサヒビールの「お酒を飲まない/飲めない」方との関係強化、多様性を尊重し合える環境づくりを推進する商品やサービスの展開、体験の場の創出など様々な取り組みを支援します。
 当社は「責任ある飲酒」を推進し、不適切な飲酒の撲滅に取り組むとともに、「スマートドリンキング」を提唱しています。昨年は、100%ビール由来原料ならではの麦のうまみとコクを実現したアルコール分0.5%の“微アルコール”ビールテイスト飲料「ビアリー」やアルコール分0.5%と3%のハイボール「ハイボリー」を発売し、お客さまがそれぞれ自分のペースで心地よい時間を楽しめる選択肢を提案しました。また、当社が国内で販売する主なアルコール商品に含まれる純アルコール量(g)を当社ホームページで開示をするとともに、缶体への表記を開始し、2023年末の完了を目指し取り組んでいます。本年は、当社ホームページで適正飲酒を学べる動画コンテンツをさらに充実するとともに、社外パートナーとの連携を強化することで「責任ある飲酒」を推進し、酒類業界の健全な発展に取り組みます。

<「環境」への取り組み>
 当社はCO2排出量削減の一環で、国内外の製造拠点における再生可能エネルギーの積極的な活用に取り組んでいます。2021年には全国4工場(福島、茨城、神奈川、吹田)で購入する電力を再生可能エネルギーに切り替えました。2025年までに国内全拠点での購入電力の再エネ化を目指します。太陽光発電設備は全国2工場(吹田、博多)で既に導入しており、本年3月からはアサヒビール名古屋工場へPPAモデル※による太陽光発電設備を導入することで、年間約287tの排出量の削減を実現し、太陽光発電設備を設置している全国3工場で合計372tを削減します。
※“Power Purchase Agreement(電力販売契約)モデル”の略で、PPA事業者が事業者の敷地内に太陽光発電設備を無償で設置し、発電した電力を事業者が購入するビジネスモデル

<その他の取り組み>
 業務用では、外食の際においしい樽生ビールが飲みたいというニーズにお応えするため、飲食店ならではの価値である樽生ビールの品質向上に取り組みます。昨年導入した「うまい!樽生ビール」を提供する飲食店を認定する制度を活用し、飲食店と協業し高品質な樽生ビールの認定店を増やしていきます。
 2021年5月に開始した家庭用生ビールサービス『THE DRAFTERS(ドラフターズ)』は、3月15日に新商品『ペールエール』を発売します。お客さまの多様なニーズにお応えするために、今後も商品ラインアップを拡充し、本年末までに累計会員数7万人を目指します。
 新商品に対するお客さまの嗜好調査の精度向上のため、WEBサイトを活用したテストマーケティングを新たに開始し、これまで以上にお客さまのニーズに沿った新商品を開発します。
 
 
■2021年のアサヒビール概況
 2021年のビール類市場(ビール・発泡酒・新ジャンル)は、販売金額ベースで3~4%程度縮小したと見込まれます。そのような中、当社のビール類トータルの販売金額は、5,387億円(前年比96.0%)となりました。
 ビールは、『アサヒスーパードライ』のブランド価値向上に取り組みました。缶蓋を開栓すると、きめ細かい泡が自然に発生する『アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶』の発売や、茨城工場内に「スーパードライ」の世界観を五感で体感できる体験型施設「スーパードライ ミュージアム」を開業しました。家庭や屋外でも最高にうまい生ビールが飲みたいというニーズにお応えするため、家庭用ホームサーバー事業『THE DRAFTERS(ドラフターズ)』を新たに開始しました。“マルエフ”の愛称で飲食店に愛され続けてきた『アサヒ生ビール』の缶を発売し、ビール需要の活性化に取り組みました。
 発泡酒は、『アサヒスタイルフリー<生>』に注力し、健康意識の高まりなどを背景に、糖質ゼロでありながら“ビールらしい”中味が高く評価され、販売数量は前年比107.0%と15カ月連続で前年を超え好調に推移しました。
 新ジャンルは、『クリアアサヒ』『アサヒ ザ・リッチ』に注力しました。商品・広告・販促を連動させて訴求し、新規飲用者の獲得と飲用喚起を図りました。
 RTDは、メリハリのある効率的な投資を行い、「贅沢搾り」「ザ・レモンクラフト」といった独自価値をもった主力ブランドに注力し、お客さまからご支持をいただきました。
 洋酒は、国産ウイスキー「ブラックニッカ」で、人気アニメ「ルパン三世」との共同企画がSNSで話題になりました。ワインは、「サンタ・ヘレナ・アルパカ」に注力し、“うちの夕食がディナーになる、アルパカ”をキーメッセージとして店頭やSNSで情報発信を強化することで、家庭内でカジュアルにワインを楽しむ飲用シーンを訴求しました。焼酎「かのか」では、巣ごもり需要をとらえた家庭内での飲み方提案や“糖質・プリン体ゼロ”を訴求したパッケージで販売し、高まる健康意識の需要の獲得に取り組みました。
 アルコールテイスト清涼飲料は、「ドライゼロ」「ヘルシースタイル」に加え、新たに“微アルコール” という新カテゴリー創出を図りました。アルコール分0.5%の“微アルコール”カテゴリー、ビールテイスト飲料「ビアリー」やハイボール「ハイボリー」を新たに発売することで、お客さまの選択肢の拡大に取り組みました。健康意識の高まりや、自宅で過ごす時間の増加により、日中など日常の様々なシーンでの飲用が進み、アルコールテイスト飲料は前年比125.7%と10カ月連続で前年比二桁増と大きく伸長しました。

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