CVCファンド「KIRIN HEALTH INNOVATION FUND」が発酵技術を用いた甘味タンパク質を開発・製造するJoywell社に出資

キリンホールディングス株式会社のプレスリリース

 キリンホールディングス株式会社(社長 磯崎功典)は、2022年5月12日(木)に、独立系ベンチャーキャピタル大手のグローバル・ブレイン株式会社(社長 百合本安彦)と共同で設立したコーポレートベンチャーキャピタルファンド「KIRIN HEALTH INNOVATION FUND(キリン ヘルス イノベーション ファンド)」を通じて、微生物発酵を活用し植物由来の甘味タンパク質を開発するJoywell Food, Inc.(本社:アメリカ合衆国/以下、Joywell社)に出資しました。今回の出資を通じて、当社と同じく「健康」や「環境」という社会課題に向き合うJoywell社と甘味タンパク質を活用した将来的な協業の可能性を探索していきます。

 キリングループは、長期経営構想「キリングループ・ビジョン2027(以下、KV2027)」を策定し、「食から医にわたる領域で価値を創造し、世界のCSV※1先進企業となる」ことを目指しています。このKV2027の長期非財務目標として、社会と価値を共有し持続的に成長するための指針である「CSVパーパス」を策定し、「健康」「環境」などの重点課題を掲げています。これらの社会課題を解決するとともに、KV2027実現に向けて、既存事業の「食領域」(酒類・飲料事業)と「医領域」(医薬事業)に加え、キリングループが長年培ってきた高度な「発酵・バイオ」の技術をベースにして、人々の健康に貢献していく「ヘルスサイエンス領域」(ヘルスサイエンス事業)の立ち上げ・育成を進めています。
※1 Creating Shared Valueの略。お客様や社会と共有できる価値の創造

■Joywell社について
 甘味タンパク質は、特定のフルーツやベリーに由来する素材です。砂糖のような甘さを持ち、砂糖の2,000倍以上甘いにもかかわらず、低カロリーで血糖値への影響も限定的と言われています。Joywell社はこの甘味タンパク質を微生物発酵により製造し、この素材を活用した食品の開発をしています。
■Joywell社が取り組む社会課題
 近年、砂糖消費量の増加に伴う世界的な肥満率の増加や、サトウキビ生産地での環境問題などが社会課題として顕在化しています。これに伴い、世界の代替砂糖市場は成長を続けており、2020年の165億ドルから2025年には206億ドル※2まで拡大すると予想されています。

従来の人工甘味料は低カロリーで太りにくいメリットがある一方で、独特の口当たりや、依存性、継続的な過剰摂取により体調不良をもたらすなどの課題がありました。Joywell社は、砂糖がもたらす健康と環境の問題を解決するとともに、高まり続ける代替砂糖の需要に応えるために、植物由来の甘味タンパク質の開発に取り組んでいます。
※2 出典:H&Iグローバルリサーチ 「砂糖代替品の世界市場予測(~2025)」

■CVCファンド「KIRIN HEALTH INNOVATION FUND」について

 当社は本CVCファンドを通じて、ヘルスサイエンス関連の先端技術や顧客体験の向上を実現するソリューションなどを対象とした、革新的な技術やビジネスモデルを有する国内外のスタートアップ企業へ投資を行っています。短期的なシナジー創出にこだわらず、中長期的な視点で価値創出が見込めるスタートアップを対象に、スタートアップ企業が持つ新たな発想や技術とキリングループのヘルスサイエンス領域の強みや資源をかけ合わせることで、お客様の生活を豊かにする魅力的な価値を創出していきます。

 キリングループは、自然と人を見つめるものづくりで、「食と健康」の新たなよろこびを広げ、こころ豊かな社会の実現に貢献します。

■企業概要
(1)CVCファンド「KIRIN HEALTH INNOVATION FUND」概要

(2)グローバル・ブレイン株式会社の概要

(3)Joywell Foodsの概要

 

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