The Humane League Japanのプレスリリース
(2022年9月8日) 外食産業最大手の一つで、数多くのレストランブランドの海外展開も手がける株式会社トリドールホールディングスは、自社のグローバル動物福祉ポリシーを改訂し、日本を含む世界中のレストランでケージフリー卵と卵製品の調達を進めることを約束しました。これは日系外食企業としては最大級のケージフリーのコミットメントとなります。アニマルウェルフェアの観点からケージフリー卵の普及促進を目指すザ・ヒューメイン・リーグ・ジャパンは、トリドールホールディングスと卵を産む鶏の福祉を改善する重要性について話し合う機会を半年にわたって持ち、今回の調達ポリシー作成の一助となれたことを大変うれしく思います。
トリドールホールディングスは、既にイギリス(丸亀製麺、SHORYU)、アメリカ(丸亀製麺)で、ケージフリー卵を100%使用していますが、先週、自社のホームページに、2030年までに日本を除くすべてのグローバルオペレーションでケージフリーを実現すると発表しました。日本では今年末までに丸亀製麺10店舗がケージフリー卵に切り替え、2023年度末までに全店舗の3%でケージフリー卵を導入し、その後も毎年増やしていく予定です。
この新しいポリシーは、丸亀製麺、Wok to Walk、SHORYU、ポケワークス、コナズ珈琲、ボートヌードル、モンスターカレー、タムジャイ・サムゴール・ミキアン、タムジャイ・フンナン・ミキアンなど27カ国1700以上のレストランで適用され、世界のサプライチェーンの中で育てられている数えきれないほど多くの採卵鶏の福祉を改善します。トリドールのレストランでは、1日に1000個以上の卵を使用しているとされ、これは2022年末までに120万個、2023年末までに1168万個のケージフリー卵を調達することに相当します。
トリドールの影響力の大きさから、ケージフリー卵の調達に関する今回の宣言は、世界規模での畜産業のあり方を劇的に変化させることが予想されます。現在、世界中で2,300社以上のケージフリーに関する公約が確認されており、そのうち982社は2021年以前に達成期限が到来しています。そしてその2021年以前に期限を迎えた企業のケージフリーの公約のうち、88%が達成されています(レストラン394社を含む)。ザ・ヒューメイン・リーグ・ジャパンは株式会社トリドールホールディングスのこのたびの大きな決断を称え、これからも、採卵鶏の福祉を改善するために、食品企業と話し合いをしていきます。
なぜケージフリーなのか?
食の安全 - ケージ飼いは動物にとって非常に残酷なだけでなく、人間にとっても深刻な健康リスクをもたらします。欧州食品安全機関によると、ケージ飼育の農場はサルモネラ菌に汚染される可能性が25倍も高いそうです。時代遅れのケージ飼育は、消費者にとって食品の安全性に大きな懸念を抱かせるものです。
閉じ込め - 採卵鶏はほぼ一生、金網のケージに集中的に閉じ込められています。 ケージは非常に過密で、鶏は自然な行動をとることができません。このような過酷な環境に耐えられず、ケージの中で死んでしまう鶏もいます。
怪我 - 足や爪の損傷は、他のシステムに比べてケージ内での頻度が高く、毎日鋭い配線を踏むことによって、病変、亀裂、爪のねじれや破損が生じます。また、ケージに体の一部が巻き込まれ、骨折、変形、重度の羽毛欠損を起こすことも少なくありません。
精神的苦痛 - 他の動物と同様、ニワトリは自然な行動をするよう強く動機づけられています。ケージ飼いの中には、形だけのエンリッチメントを与えているところもありますが、それは鶏にとってほとんど意味をなさないほど貧弱である。自然な行動をとることができない、鶏の欲求不満は計り知れない。
ケージフリーの卵を求める消費者が増え続ける中、トリドールのようなグローバル企業は世界中でケージ卵を不使用を宣言してきました。その他にも、KFC、バーガーキング、タコベル、クリスピークリーム、ユニリーバ、ネスレ、アルディ、インターコンチネンタルホテル、ソデクソ、クラフトハインツ、コンパスグループ、シェイクシャック、フェーマスブランド、コスタコーヒー、バリラなどの世界的大企業によって130以上のバタリーケージの使用を廃止する取り組みがされています。
【ザ・ヒューメイン・リーグ・ジャパン】
ザ・ヒューメイン・リーグ・ジャパンは2017年4月1日発足以来、雌鶏をケージ飼育から解放する運動でリーダー的役割を担っています。ザ・ヒューメイン・リーグ・ジャパンのソーシャルメディアをフォローし、引き続きご支援をお願いいたします。また下記のウェブサイトでも活動の内容をご確認いただけます。
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