キリンと明治大学 宮下芳明研究室が共同開発した電気味覚での塩味増強効果と、おいしさを我慢しない減塩手法の提案がInnovative Technologies2022を受賞

キリンホールディングス株式会社のプレスリリース

 キリンホールディングス株式会社(社長 磯崎功典、以下キリン)と明治大学(学長 大六野耕作)総合数理学部先端メディアサイエンス学科の宮下芳明研究室は、11月16日(水)~18日(金)にかけて幕張メッセで開催された“INTER BEE IGNITION × DCEXPO”において、Innovative Technologies2022を受賞しました。Innovative Technologiesの受賞はキリンとしては初の快挙となります。

■受賞タイトル
エレキソルト:電気味覚での塩味増強効果を活用した、おいしさを我慢しない減塩手法の提案

■受賞理由
キリンと明治大学 宮下芳明研究室は、“塩分のとり過ぎ”という社会課題の解決に向けて、2019年から人体に影響しないごく微弱な電流を用いて疑似的に食品の味の感じ方を変化させる「電気味覚」の技術開発に取り組み、減塩食品の塩味を約1.5倍※1に増強させる独自の電流波形※2を開発しました。またキリンは、この技術を搭載したスプーン、お椀型の「エレキソルト」デバイス※3を開発しました。今回の受賞は、おいしさを我慢しない新たな減塩手法について、独創性、先進性、市場創出の可能性の観点から、高く評価されたものです。

※1 一般食品を模したサンプルと、食塩を30%低減させたサンプルでの塩味強度に関する評価の変化値。エレキソルトの技術(電流0.1~0.5 mA)を搭載した箸を用いた試験において、現在または過去に減塩をしている/していた経験のある40~65歳男女31名に対し、試験用食品を食した際に感じた塩味強度をアンケートしたところ、31名中29名が「塩味が増した」と回答。
※2 研究成果に関するプレスリリース(2022年4月11日(月))
https://www.kirinholdings.com/jp/newsroom/release/2022/0411_01.html
※3  「エレキソルト」デバイスに関するプレスリリース(2022年9月7日(水))
https://www.kirinholdings.com/jp/newsroom/release/2022/0907_01.html
■Innovative Technologiesとは
「Innovative Technologies」は、イノベーションによってコンテンツ産業の発展に大きな貢献が期待される先端技術やコンテンツを、「独創性」、「先進性」、「市場創出の可能性」の観点から選出・表彰し、国内外に発信するプロジェクトです。2012年に経済産業省事業としてスタートし、2018年より一般財団法人デジタルコンテンツ協会の自主事業として継続しています。2021年までに160件の、企業や大学の先端的なコンテンツ技術を表彰してきました。

 キリングループは、長期経営構想「キリングループ・ビジョン2027(KV2027)」の達成に向けて、「価値創造を加速するICT」の実現を掲げ、その中核としてDXによる新たな価値創造に挑戦しています。また、「食から医にわたる領域で価値を創造し、世界のCSV※4先進企業となる」ことを目指しています。その実現に向けて、ICTを活用したグループ全体のDXを加速させ、新たな価値を生み出すとともに、長年培ってきた高度な「発酵・バイオ」の技術をベースにして、人々の健康に貢献していく「ヘルスサイエンス領域」(ヘルスサイエンス事業)の立ち上げ、育成を進めています。
 「エレキソルト」デバイスは、早期の社会実装を目指し、2023年中の発売を目指してキリンで開発を進めています。
 キリンは、生活習慣病の発症や重症化の予防に貢献できるよう、「健康」に関する社会課題の解決を目指した新たなサービスの開発を推進していきます。
※4 Creating Shared Valueの略。お客様や社会と共有できる価値の創造

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