東京書籍株式会社のプレスリリース
- 「煮る」「炒める」「あえる」など、調理法別だから分かりやすい!
【カポナータ】
なすとズッキーニをオリーブオイルで揚げるのがポイント。
揚げて水分を蒸発させておくと、煮込んだときにグッとおいしくなります。
【豚肉ときゅうりの酢炒】
豚肉はかたまりのものを買い求め、少し厚めに切ると食べ応えが出ます。
きゅうりは塩もみすると水分が抜けて、食感がよくなります。
- ドレッシングやマヨネーズ、ビネガークリームの作り方も。
【玉ねぎドレッシングとトマト】
- 「酢」はえらい!
酢はえらい!
しょうゆと並んで酢は台所に必ずあるものです。
ただ酸っぱいばかりでなく、料理の味わいに奥深さを与えたり、食品を長く保存できたり、食材をやわらかくしたり、アクを抜いたり、食欲を増進させたりと万能です。日本の私たちにとってはなんと言っても米酢が一番なじみがありますが、世界ではワインやシャンパン、メープルシロップ、りんごなど、いろいろなものが酢の原料となっています。それぞれ原料によって味わいも酸度も異なります。この本では私たちの一番身近な米酢を中心にお料理を提案しました。
どこのお宅でも欠かせないサラダ用のドレッシングにも必ず酢が使われますが、合わせる油のタイプで割合が変わってきます。和風ドレッシングでは、太白ごま油2:米酢1の割合がほどよく、洋風ならば、オリーブオイル3:ワインビネガー1の割合が基本です。米酢はまろやかなので多めに使い、ワインビネガーは酸味が強いので少なめです。この割合を覚えておけば、ここに塩やしょうゆなどで好みの塩味をつけ、玉ねぎやにんにく、香辛料を好みで自由に加えていくだけで我が家のドレッシングのでき上がり。元になる油、酢、調味料があればできあいのドレッシングやたれは必要ありません。
また、ほんの少しの酢を加えることでグッと味が引き立つのが、本書で紹介する煮ものです。酢のもつ発酵のうまみが食材やほかの調味料の力を引き出し、奥深さと味わい深さを増します。ほんの少しあるかないかで別ものになる、これが酢の底力です。強い酸味があるわけではないけれど深いおいしさが醸し出されます。たとえばいわしであれば身離れも大変よくなり、生臭さのない味わい深い煮ものができます。酢を加えて肉を煮たりマリネすれば、やわらかく風味豊かに仕上がります。カポナータもそのよい例です。酸っぱく仕立てるのではなく、いろいろな夏野菜のうまみを一つにまとめておいしさを引き出す役目を担っているのが少量の酢です。
酢を毎日少しずつ取り入れることで料理がおいしくなり健康にも役立ちます。台所仕事をしていると、酢は本当にえらい、縁の下の力持ちだと実感します。
有元葉子
- 著者プロフィール
有元 葉子(アリモト ヨウコ)
素材の持ち味を生かし、余分なものを入れない引き算の料理が人気。
自分が本当によいと思える食材を使い、心と体が納得するシンプルなおいしさを追求。東京・田園調布で料理教室「cooking class」を主宰し、自由な発想でレッスンを行う。料理教室と同じ建物にある「shop281」では、自身が使う基本調味料や油、キッチン道具などが揃う。
www.arimotoyoko.com
<概要>
『なくてはならない調味料「酢」のレシピ』
■定価:1,760円(税込)
■発行・発売:東京書籍株式会社
https://www.tokyo-shoseki.co.jp/books/81603/