一般社団法人ジャパンガストロノミー研究所のプレスリリース
一般社団法人ジャパンガストロノミー研究所(本社:東京都港区元麻布三丁目10番9号)は、食におけるリベラルアーツを探求する研究発信拠点として「Liberal Eats Lab|リベラルイーツラボ」(東京都中央区京橋一丁目12番9号)を開設いたしました。SDGs達成へ向けた社会的気運の高まり、サステナビリティへの配慮の浸透、そして全世界がコロナ禍を経験した今、改めて食に対する向き合い方を問い直す動きが世界各地で起こっています。さらに世界が新たな紛争に直面し、食糧安全保障も表立って叫ばれるようになった今、ガストロノミー(食学)の重要性は日に日に増しているといえます。これまで「Liberal Eats Lab|リベラルイーツラボ」は、2022年1月から招待者限定セッションやプロトタイプワークを重ねてきましたが、昨今の社会機運の高まりを契機に、社会へ向けて活動を公開する運びとなりました。日本を起点に食の根源的な価値の再定義・体系化を試み、また学びの成果を新時代の食思想・食行動・食指針として国内外に発信をしていく活動を拡大させて参ります。
Liberal Eats Lab 1階共用部分 Kitchen セミナー形式イメージ
「Liberal Eats Lab|リベラルイーツラボ」が拠点を構えるのは、東京建物株式会社所有の、食に関するイノベーションを創出・発信する施設であるSUIBA(https://sui-ba.com/)。主に2階部分を執務室、ラボラトリーとして使用し、1階部分をSUIBAを運営する一般社団法人Tokyo Food Instituteと共用する形で運用して参ります。
Liberal Eats Lab 2階|蔵書と配信機材等
2階部分は、食と芸術関連の蔵書の一部を保管。希少な種子や食材、各種実験機材、教育プログラムを配信するための機器等を配備した発信型ラボラトリーとして機能しています。ラボのプログラムディレクターとして、ガストロノミーとファインアートに精通するクリエイティブディレクターの木村元紀氏を迎え、「Liberal Eats Lab|リベラルイーツラボ」独自のトークセッションや教育プログラムを展開していきます。
- 「Liberal Eats|リベラルイーツ」とは?
文理芸、学問領域の壁を越えて多角的、全人的な観点から世界を理解するための教養を「リベラルアーツ」と呼びます。一般社団法人ジャパンガストロノミー研究所は、リベラルアーツの中でも特に、自由で本質的な教養に基づいた食に向き合う態度のことを「Liberal Eats|リベラルイーツ」と定義しました。産官学、様々な利害関係を融和させながら、人と環境にとってより良い結果を導くための本質的な学問態度、食生活態度として研究を深め、様々なステークホルダーと共に発信をして参りたいと考えています。
- 京橋・八重洲・日本橋エリアについて
「Liberal Eats Lab(リベラルイーツラボ)」が拠点を置く京橋・八重洲・日本橋エリアは、広く町人による食文化が花咲いた江戸時代から日本橋には魚河岸、八重洲京橋一帯には青物市場が開かれた街区でした。江戸中の台所を支え食卓を彩る食文化の心臓部としての役割を果たしてきたこの地には、現在も日本を代表する食品関連会社が本社を構え、和食・洋食をはじめ、世界各国の料理が楽しめる名店が軒を連ねています。東京駅バスターミナルも刷新され、周辺も大規模な再開発もめざましい注目のエリア。日本随一の交通の要であり、まさに日本の食文化を研究発信するのにこの上ない地といえます。昭和通りに面したこの建屋は、スキーマ建築計画の長坂常氏が設計。3面ガラス張りの1階部分は通りからの視認性も高く、東京駅から徒歩8分の立地に象徴的なプレゼンスを放ちます。
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プログラムディレクター木村元紀氏によるコメント
プログラムディレクターに食とアートに精通した木村元紀氏
「この京橋という地名は、東海道の東の起点である日本橋から「京へ上る最初の橋」であったことから、その名が付けられ定着したという説があります。私自身が2021年7月から京都市の都市ブランディングアドバイザーを拝命しているので、頻繁にここ京橋、東京駅から京都へ向かい、また東海道の西の起点である三条大橋にタッチして、再び都内へ帰投するという生活をしています。東京と京都、日本の食文化における双璧が互いに響き合い、改めて照らし合うことで、日本食が持つ根源的な価値の再定義・体系化に寄与すると期待しています。食の未来に資する創造知の集積地として、京橋・八重洲・日本橋エリアをブランディングしていくことにも貢献したいと考えています。
- Liberal Eats Lab|リベラルイーツラボ Grand Open関連イベント
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3月2日(木)Liberal Eats Talk 「”50 NEXT” から見る世界のガストロノミー新潮流」勉強会
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3月10日(金)Liberal Eats Talk「大阪関西ガストロノミーの展望」@リーガロイヤルホテル(大阪) THE RAY
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3月13日(月) 東京代官山ロータリークラブ共催 藤田周×木村元紀 卓話「ガストロノミーの現代史 – ローカル?グローバル?セントラル?」
1. 3月2日(木)Liberal Eats Talk 「”50 NEXT” から見る世界のガストロノミー新潮流」勉強会
World 50 Best Restaurants主催。ガストロノミーにおけるU35のプレイヤー顕彰制度「50 NEXT」受賞者の活動を研究することで、個別具体の事例から帰納的に分析する公開勉強会。生物・文化の多様性、持続可能性など、現代的・創造的な視点で重要となる価値軸を抽出しながら、自身も受賞者候補とも言える若きプレイヤーとともに行動の指針を見出していくトークセッション。
【登壇者】
岩本涼|株式会社TeaRoom代表取締役/裏千家茶道家
藤田周|文化人類学×現代料理研究家 / 東京大学総合文化研究科 博士課程
木村元紀|Liberal Eats Lab|リベラルイーツラボ プログラムディレクター
日時:3月2日(木)15:00-16:30 Online/Onsiteハイブリッド 開催
場所:Liberal Eats Lab|リベラルイーツラボ 〒104-0031 東京都中央区京橋一丁目12番7号
お申込:https://liberaleats.peatix.com
2. 3月10日(金)Liberal Eats Talk 「大阪関西ガストロノミーの展望」@リーガロイヤルホテル(大阪) THE RAY
ローカルガストロノミーにまつわる問いを中心にしたトークセッション。
・「大阪・関西国際万博を鑑みて、改めて「大阪関西ガストロノミー」の確立は可能か?」
・「どうしたら大阪関西の風土・文脈・文化を料理として体現できるのか?」
・「大阪関西の農商工連携、どうしたら食を基軸にしたエコシステムを強化・構築できるのか?」
・「大阪関西ガストロノミーの本懐『食べ手が主導するガストロノミー』とは?」
大阪関西ガストロノミーの確立のために、必要な要素を洗い出し、
リーガロイヤルホテル(大阪)のレストランTHE RAYを舞台に、大阪関西ガストロノミーの指針と次なるアクションを見出していく。
【登壇者】
倉員直樹|リーガロイヤルホテル(大阪) レストランTHE RAY シェフ
鈴木裕子|Office musubi代表取締役 / 2025年日本国際博覧会大阪パビリオン推進委員会 アドバイザー
船井香緒里|フードエディター
木村元紀|Liberal Eats Lab|リベラルイーツラボ プログラムディレクター
日時:3月10日(金)18:30〜
場所:リーガロイヤルホテル(大阪) レストラン THE RAY
お申込:https://www.rihga.co.jp/osaka/restaurant/fair_list/gastronomy-2023
3. 3月13日(月) 東京代官山ロータリークラブ共催 藤田周×木村元紀 卓話「ガストロノミーの現代史 – ローカル?グローバル?セントラル?」
クリエイションを愛し、人を愛する東京代官山ロータリークラブとの共催セッション。
注目の若手ガストロノミー研究者の独自の視点と次なるアクションに迫る。
・ガストロノミーの現代史
・国家的プロジェクトとなった「ペルー料理」
・美味しさを追求しないレストラン? 拮抗する嗜好性と表現主義 ・ガストロノミーにおける「ローカル」と「グローバル」のねじれた関係 – ペルー”CENTRAL”の場合
【登壇者】
藤田周|文化人類学×現代料理研究家 / 東京大学総合文化研究科 博士課程
木村元紀|Liberal Eats Lab|リベラルイーツラボ プログラムディレクター
日時:3月13日(月)18:30〜
場所:Liberal Eats Lab|リベラルイーツラボ 〒104-0031 東京都中央区京橋一丁目12番7号
お申込:http://rctd.club/
- 今後のプログラム発表について
Liberal Eats Lab|リベラルイーツラボでは、2022年1月から招待者限定セッションやプロトタイプワークを重ねてきました。
※参考:2022年11月30日開催 Liberal Eats Talk #0「富山県氷見B.B.Farmの放牧豚」実施風景
今後も引き続き、下記プログラムの発表を予定しています。
□ 拡散型発信プログラム|Liberal Eats Talk / Workshop 随時開催
□ 深化型教育プログラム|Liberal Eats Academyを開講(4月予定)
詳細は追ってお知らせいたします。