若宮酒造株式会社のプレスリリース
若宮酒造株式会社(本社:京都府綾部市、代表取締役:木内康雄)は、日本酒の新たな市場開拓のために「若者が飲みたい日本酒」を産学連携プロジェクトで開発。学生の企画により『若者が感じる「日本酒の苦手」を克服する』をコンセプトにした日本酒セット「沾水(CHOSUI)」を醸造。クラウドファンディングCAMPFIREで先行販売を開始しました。https://camp-fire.jp/projects/view/659073
【プロジェクト内容】
日本国内の日本酒消費量は減少傾向が続いており(データは後述)、かつ「若者の酒離れ」も進んでいます。
若宮酒造では、この状況を打開すべく「若者が共感する日本酒の開発」を目的として、近隣の高校・大学と連携した産学連携プロジェクトを結成しました。これが「若者が考える、若者のための新しい日本酒づくりプロジェクト」です。
京都府綾部市の綾部高校農業科3年生が栽培・収穫した酒米「五百万石」を使い、京都工芸繊維大学デザイン専攻の学生が商品企画とラベルデザインを担当、福知山公立大学地域経営学部の学生が酒づくりのサポートを担当して、「若者による若者のための日本酒づくり」を行いました。
現在クラウドファンディングCAMPFIREにて、学生が企画した商品の先行販売を開始しています。
https://camp-fire.jp/projects/view/659073
【商品コンセプト】
前回の「若者とつくる若者のための日本酒プロジェクト 第1弾」では、若者に流行っている「Chill」をコンセプトにした「癒しの日本酒」を醸造して販売しました。
今回の第2弾は、『若者が感じる「日本酒の苦手」を克服する』がコンセプトとなっています。
今回のプロジェクトをスタートするにあたり、学生自身が若者に「日本酒のイメージ調査」を実施しました。
そこから見えてきたのは、「アルコール度数が高いことへの不安」と「刺激のある辛味」が、若者の「日本酒の苦手意識」につながっていること、そして多くの人が日本酒を「誰かの勧め」で飲みはじめていることでした。
そこで、『若者が感じる「日本酒の苦手」を克服する』というコンセプトで、友達や家族などの親しい人たちと始めるための日本酒セットを開発しました。
【学生が実施した日本酒に対するアンケート】
今回の商品企画にあたり学生が、学生・先輩などの20歳~35歳の若者に対して実施したアンケート結果が下記のようになります。
※2022年実施、有効回数175名。
Q: 日本酒は好きですか?
⇒50.9%が日本酒を好きではない
若者の半数以上が、日本酒は好きではないそうです。
Q:日本酒が苦手な理由を教えてください
⇒ほぼ「味と高いアルコール度数」が苦手である
Q: 日本酒の改善して欲しい部分を教えてください
⇒58.7%が「味」、38.7%が「アルコール度数」と回答
この「味とアルコール度数」が、若者における「日本酒の苦手ポイント」となっていることが分かります。
では、どのような味が苦手なのでしょうか。
Q: 日本酒のどのような味が苦手ですか?
⇒2大要素が「アルコール感と刺激のある辛味」
「アルコール感と刺激のある辛味」が、若者の日本酒に対する苦手要因のようです。
では、若者は日本酒にどのようなイメージを持っているのでしょうか。
Q: 日本酒のイメージとして当てはまるものを教えてください
⇒「伝統的」「香りが良い」という印象とともに、「大人向け」「選ぶのが難しい」という印象も強い
日本酒は「大人向け」で「選ぶのが難しい」という声が聞こえてきます。
では、日本酒を飲む人たちは、どのようなきっかけで「日本酒」を飲みはじめたのでしょうか。
Q: 初めて日本酒を飲んだきっかけを教えてください
⇒元々日本酒に興味があった以外では、63.0%が「誰かの勧め」がきっかけとなる
日本酒は、「誰かの勧め」で飲みはじめるケースが多いようです。
【アンケートから導き出した仮説】
上記アンケート結果から学生が導き出した仮説が、「信頼する人から勧められて、安心して美味しい日本酒を飲めば、日本酒を好きになる確率は上がるのではないか」というものでした。そのため、若者が感じる「日本酒の苦手」となる「アルコール感と刺激のある辛味」を改善した日本酒をつくり、信頼する人の勧めで飲むためのセット商品としました。
【新商品「沾水(CHOSUI)」とは】
今回の「沾水(CHOSUI)」は、アルコール度数の異なる3本セットとなっています。
・澄みわたるはじまり:16%(原酒)
・清らかなゆらめき:15%(通常度数)
・満ちるつながり:14%(度数低め)
本商品は、初めての日本酒として最適な「シンプルで爽やかな風味」に仕上がっています。
クラシカルな重厚感のある辛口の日本酒とは異なり、さっぱりとしてほんのりとした香りが鼻を抜けるような「春の清流のような清らかでスッキリとした日本酒」です。
ラベルデザインは、原酒から様々な日本酒が作られるイメージから、川の源流が清流となり、やがて広大な川へと広がり海へ流れつくことをイメージして、「源流の風景(原酒)」「清流の風景(通常度数の清酒)」「広大な河口近くの風景(度数低めの清酒)」として描かれています。
【3本セットである理由】
3本セットである理由は、「アルコール度数が高い」「大人向けの酒である」「選ぶのが難しい」という印象を持たれている日本酒を、若者にも安心して飲んでもらえるよう懸念点を払拭したためです。
1.「アルコール度数が高い」という懸念
「アルコール度数が高い」という懸念に対しては、アルコール度数の高い原酒をソーダ割りやロックで楽しむことを提案し、度数の低い日本酒もセットにしています。自分好みの日本酒の度数や飲み方を見つけてもらうことで不安を解消しました。
2.「大人向けの酒である」という懸念
若者は「日本酒は大人向けの日本酒である」という印象から、「飲まず嫌い」になっていると考えました。
そこで、若者が一般的にイメージする辛口の酔いやすい日本酒とは異なり、「軽めのスッキリとした爽やかな風味」を特徴とすることで、若者や日本酒を初めて飲む人にも飲みやすい風味としました。またアルコール度数を低くすると風味も変化するため、原酒と通常度数と低めの度数の3本セットとし、様々な風味を味わっていただけるようにしています。
3.「選ぶのが難しい」という懸念
日本酒を初めて飲むきっかけとして、親しい人からの勧めが多いことから、今回の日本酒セットは「親しい人に勧めてもらって飲む」という楽しみ方を想定しています。そのため、爽やかな飲みやすい味わいにしました。日本酒未経験者に対して、美味しい日本酒を知る家族や仲間に勧めてもらうことで、安心して様々な飲み方で日本酒の美味しさを感じてもらいたいと考えています。
原酒がアルコール度数の異なる日本酒になると、どのように風味が異なるのかを感じてもらうことにより、日本酒本来の魅力と風味を味わっていただけるのではないかと考えています。また、日本酒は多様な飲み方ができるお酒です。ソーダやジュースなどで割ったり氷を入れたロックで冷やして飲むなど、いろいろな飲み方を楽しんでいただければと考えています。
まずは少量を親しい人とシェアしていただくことから始めるというイメージと、購入しやすい価格帯を意識し、300mlの小瓶のセットでの販売となっています。
商品名:沾水(CHOSUI)
サイズ:300ml の3本セット
原料:米(五百万石)、麹
アルコール度数:16%、15%、14%の3本
CAMPFIRE販売価格:3,500円 (オリジナルコースター・消費税・送料込)
クラウドファンディングCAMPFIREでの先行販売を開始しました。
https://camp-fire.jp/projects/view/659073
【プロジェクトの背景】
今回のプロジェクトは、「若者の酒離れ」を食い止めるために、「当事者である大学生が飲みたい日本酒をつくる」という発想からはじまっています。
日本酒市場は輸出が好調と言われていますが、日本酒の消費量は依然厳しい状況が続いています。
国税庁の「清酒の課税数量の推移」を見ると、ピーク時の昭和48年度(177万KL)に対して平成29年度はピーク時の1/3以下(53KL)にまで減少しています。
※出典:国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/sake/shiori-gaikyo/shiori/2019/pdf/200.pdf)
さらに「若者の酒離れ」も進んでいます。
厚生労働省「国民健康栄養調査」によると飲酒習慣率は、1997年と2017年の20年間で、男性は全ての年代で、女性は20~30歳代で低下しています。特に20~30歳代の若者においては、男性が激減(20代16.2%、30代24.9%)。20歳代の女性は、わずか3%となっています。
このまま何もせずに世の中の流れに任せるのではなく、「自分たちの力で新たな市場を開拓しなければ自分たちの酒蔵の未来はない」と行動することが大切であると考え、若者と一緒に新しい日本酒を造るための産学連携プロジェクトを立ち上げました。
【商品情報】
商品名:沾水(CHOSUI)
サイズ:300ml の3本セット
原料:米(五百万石)、麹
アルコール度数:16%、15%、14%の3本
CAMPFIRE販売価格:3,500円 (消費税・送料込)
【会社概要】
会社名:若宮酒造株式会社
所在地:京都府綾部市味方町薬師前四
代表者:木内康雄
設立:大正九年
事業内容:日本酒製造販売
URL:https://wakamiyasyuzou.moo.jp/