店舗流通ネット株式会社のプレスリリース
飲食業界の売上、コロナ発生以前の数値に回復傾向へ
ただし、同時に市場や経済状況も変化していることから、物価高騰などを考慮すると、2018年同月売上比110~120%という数値は、まだ回復しきったとは断言はできない。しかし、今回の調査により、全体の回復推移と現時点でも2018年同月比を上回っている状況から、飲食業界全体の売上はコロナ発生以前の水準に戻りつつあることが分かった。
2020年 コロナ禍による売上急減、最低値23.1%(4月)
2021年 停滞が継続するが、最高107.2%(9月)
2022年 5月以降は安定した成長、最高112.5%(10月)
2023年 高い水準での推移、最高119.5%(4月)
※小数点第二位を四捨五入
ビッグターミナルエリアでは単月売上比で153.2%を記録も、学生街エリアでは伸び悩みを見せる
その結果、「ビッグターミナルエリア」の売上推移の傾向は全体を大きく上回り、2022年11月には単月売上比で153.2%を記録。その後も売上比120~150%を推移しており、売上回復が非常に早いことが分かる。それに対して「住宅街エリア」の特徴は、コロナ期に一時的に売上比が198.8%まで急上昇した。これは、フードデリバリーなどの需要による影響が大きい。しかし、徐々に人々がオフィスへ戻るにつれ、全体の推移と同様の動きに落ち着いてきたことが顕著に表れており、このことから「住宅街エリア」は、フードデリバリーの恩恵を一番受けたエリアであることが伺える。全体の推移と一番似通った動きを見せるのが「オフィス街エリア」で、緊急事態宣言などで出社が控えられた時期は減少し、人流の回復と共に売上も回復を見せている。最も回復が遅いのは学生街エリアで、最高値でも売上比89.9%と伸び悩みを見せている。物価高騰などの世の中の動きを考慮すると、コロナ発生以前の売上に戻るにはもう少し時間がかかりそうなことが分かった。
口コミ件数が多い飲食店は売上回復が顕著
東京都内にある当社支援店、「居酒屋」「焼き肉」「ラーメン」業態を対象に、「ひと月あたり口コミが10件以上ある店舗」と「ひと月あたり口コミが10件未満の店舗」とに分類し、坪単価売上を比較調査したところ、「ひと月あたり口コミが10件以上ある店舗」の方が売上の回復が早い傾向にあることが分かった。
口コミ件数、月4件以上がボーダーライン
1:一都三県の飲食店123店舗を対象
2:集計期間を「コロナ前(2019年1月~2020年2月)」、「コロナ期間中(2020年3月~2022年3月)」、「コロナ後(2022年4月~2023年4月)」に分割
3:売上の回復傾向「コロナ以前にまで売上が回復した店舗」、「コロナ後にも売上が回復していない店舗」、「売上回復を断定できない店舗」、「観測不可…閉業など」に分割
そのため、これら口コミなどの書き込みは、お店にとって財産となると言える。口コミは、SNS上での店舗の認知から、利用という次の段階に進むための有効な施策であると考えられるため、テーブルに口コミを促すようなQRコードの設置や声掛けなどの工夫は、営業努力としては有効であり、必要だと言える。
飲食業界の動向を学べるウェビナー
■セミナー情報
日程:2023年6月13日(火)
時間:14:00~15:00
開催場所:オンライン配信(Zoom)
URL: https://snsschool.net/2023/05/01/202306131400/
■調査結果引用時のお願い
1:情報の出典元として、「店舗流通ネット株式会社調べ」と明記してください。
※図-8に関して引用する場合は、出典元の他「株式会社mov提供」と追加で明記してください。
2:出典元として下記へのリンク付与をお願いいたします。
https://newscast.jp/news/2053268
3:調査結果データの加工・改変は禁じます。
■店舗流通ネット株式会社 会社概要
所在地 :〒105-0022 東京都港区海岸1-2-3 汐留芝離宮ビルディング20階
代表者 :代表取締役社長 戸所 岳大
電話番号:03-5777-6510(代表)
URL :https://trn-g.com/
事業内容:店舗リース事業、人材事業、プロモーション事業、工事事業
オウンドメディア「店通-TENTSU-」:https://www.tenpo.biz/tentsu/