「放置竹林」問題に貢献する、純国産の安心・安全なメンマを発売

一般社団法人グリーンコープ共同体のプレスリリース

西日本を中心に16の生協で構成されている一般社団法人グリーンコープ共同体(本部:福岡市博多区、代表理事:片岡宏明、以下グリーンコープ)所属のグリーンコープ生活協同組合連合会は、全国で増え続けている「放置竹林」問題の解決に貢献するため、放置竹林で採れた国産の竹だけでつくった、純国産のメンマを今月から発売しました。

  • 増え続ける「放置竹林」問題とは

日本では昔から竹製品がひろく愛用されてきました。かごやざる、ほうきなどの日用品、水鉄砲や竹とんぼなどの玩具、茶道や華道の道具、農業や漁業、建築資材などです。ところが、今では竹製品の多くがプラスチック製品に置き換わっています。その結果、全国で竹林が放置されています。

​竹は成長が早いのが特徴です。タケノコとして地上に出たのち、わずか10日後には1m近く成長。一番成長が早い夏には、1日で1m以上成長する場合もあります。成長した竹が周囲の樹木を圧迫し、日光を遮ってしまうのです。他の植物の成長を妨げるだけでなく、枯らしてしまうほどです。

また、竹は他の木々のように地中深くまで根を下ろさないので、地盤の保全効果も期待できません。そのため、山が竹だけに覆われると、豪雨などで地すべりの原因となりかねないのです。

加えて、放置竹林が野生鳥獣の住処になり、多くの畑に被害をもたらしています。農林水産省の調べによりますと、2021年度の野生鳥獣による全国の農作物被害は約155億円、被害量は約46万2000トンにも達します。もちろんすべてが竹林によるものではありませんが、農産物の生産者にとっても、放置竹林の解決は喫緊の課題となっています。

放置竹林を伐採するにしても、農地の過疎化や高齢化が進む現状では、生産者や地元に任せるだけでは解決困難なのは明らかです。

  • 純国産メンマへの挑戦

この「放置竹林」問題を解決できないか。グリーンコープとして、純国産メンマの製造・販売に取り組んだのは、この問題の先駆者であり、糸島コミュニティー事業研究会を主宰する日高栄治氏との出会いがきっかけでした。福岡・糸島を拠点に「放置竹林」問題に長年取り組んできた日高氏とタッグを組んで、グリーンコープでも純国産メンマの製造・販売に挑戦することにしたのです。

これまでメンマは、中国を中心とした地域で採れる品種「麻竹」でなければ作ることはできないと考えられていました。一方、国産の竹のほとんどが「孟宗竹」です。「麻竹」と同じ製法でメンマを作っても、味わいや歯応えが「慣れ親しんだ」メンマと異なってしまいます。

「孟宗竹」で多くの人たちに受け入れてもらえる味わいのメンマ、そして安心・安全なメンマをつくるにはどうしたら良いか。グリーンコープでは試作を重ねました。そして2年以上の歳月をかけて、ようやく自信を持ってお届けできる品質の純国産メンマを完成させることができたのです。

  • 商品概要

商品名:国産メンマ(油炒め)
内容量:100グラム
価格:九州・中国:525円(税込)、関西:541円(税込)

  • 一般社団法人グリーンコープ共同体

福岡市博多区博多駅前一丁目5番1号
代表理事 片岡 宏明
https://www.greencoop.or.jp/
2018年、グリーンコープ生活協同組合連合会や、社会福祉法人グリーンコープ、労働協同組合など、九州・中国・関西、そして福島の16の生協、各種団体とともに「一般社団法人グリーンコープ共同体」を設立。ひとつのグリーンコープのように持てるものを共有・連帯しながら、それぞれの地域に根ざした生活協同組合として活動してきました。「安心・安全な食べものを子どもたちに食べさせたい」という母親の思いを大切にしながら、それぞれの地域を豊かにしていくことを目指しています。

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