一般社団法人日本A2ミルク協会のプレスリリース
日本の少子高齢化社会が加速する中、人生100年時代に向けた健康寿命への興味関心の高まりとともに、食を含めた生活習慣の見直しや、安心安全な食品を通じた健康づくりによる効果が期待されています。また同時に、人と環境にやさしいサスティナブルな食品を趣向する消費者の増加傾向もみられます。
これらの状況を踏まえ、日本A2ミルク協会では、持続可能な日本酪農乳業界のさらなる発展を目指し、より健康向上を求める食品業界関係者や消費者への価値提供の場として、この度のアグリフードEXPO東京2023への出展に至りました。
■“おなかに優しい牛乳”として注目が高まる「A2ミルク」
A2ミルクがおなかに優しい牛乳(*1)と呼ばれる理由は、人の母乳がA2ミルクと同じ型であること、そして乳糖不耐症状が緩和されることからとも言えます。
A2ミルクとは
牛乳を飲むとおなかがゴロゴロする要因とされているのが、タンパク質「ベータカゼイン」。このタンパク質を持つ牛の遺伝子は、A1型とA2型の2つのタイプがあり、A1型の遺伝子が消化不良を起こすとされています。A2ミルクは、この乳中の「ベータカゼイン」がA2型のみであることが特徴です。
A1型とA2型の違いは、中に含まれる209個のアミノ酸連鎖の67番目のポジションがA2の場合「プロリン」、A1の場合は「ヒスチジン」となり、この違いが消化過程において違いを生みます。昨今の研究成果により、この違いが様々な箇所に作用し、体質によっては継続的な摂取による自己免疫疾患などを引き起こす原因物質となることが示唆されており、さらには乳糖不耐症状が緩和されることが明らかになりました。(*2)
このような理由から、小さなお子様がいらっしゃるご家庭や、健康志向への関心が高い消費者に向けて、新しい健康習慣のために注目されているのがこのA2ミルクです。
今回の出展について、日本A2ミルク協会の代表理事を務める藤井雄一郎は、次のように述べています。「日本における酪農生産を取り巻く多くのもの、主として飼料、肥料、燃料、各種資材、建築費等のコストが世界的な物価高によって跳ね上がりました。それを受けて、この8月は牛乳の販売価格のさらなる上昇に見舞われており、消費減が懸念されています。このような状況下、業界全体としても価格転換をしていくために役立てられる新たな牛乳の登場が待ち望まれていました。消費者の健康志向が高まる昨今、A2ミルクによって牛乳に対する新たな付加価値を生み出していくことが重要であると考えています。一方で、日本でのA2ミルクの認知度はまだ低く、この名称自体をまだご存知ない方も多くいらっしゃることも事実です。この度の出展を通じて、さらにより多くの方にA2ミルクを知っていただく機会となることを願っております」。
大変お忙しいとは存じますが、この件につきましてご取材いただき、報道のお力でより多くの業界関係者や一般消費者の皆様へお届けするきっかけとしていただけましたら幸いです。
*1 Nutrients. 2020 Dec 17;12(12):3855. doi: 10.3390/nu12123855
https://www.mdpi.com/2072-6643/12/12/3855
*2 Brooke-Taylor S, Dwyer K, Woodford K, Kost N (2017). Systematic Review of the Gastrointestinal Effects of A1 Compared with A2 β-Casein. Advances in Nutrition. 8(5):739-748.
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2161831322008067?via%3Dihub
【開催概要】
■アグリフードEXPO東京2023
日 時: 8月 23 日(水)10:00~17:00、8月 24 日(木)10:00~16:00
会 場: 東京ビッグサイト 東4ホール(東京都江東区有明)
ウェブサイト: https://agrifood-expo.jp/
■日本A2ミルク協会出展について
会場ではA2ミルクに関する展示を行い、A2ミルクに関する最新情報をご提供致します。またA2ミルクに関する情報をまとめたパンフレットの配布や試飲コーナーもご用意しており実際にご賞味いただくことも出来ます。皆様のご来場、お待ち申し上げております。
出展ブースエリア:E-32
■日本A2ミルク協会について
日本A2ミルク協会(https://www.japan-a2milk-association.or.jp/)は、2020年の設立以来、日本酪農乳業界のさらなる発展のもと、より健康を求める消費者への価値提供と選択肢を増やし、日本社会、酪農乳業界に貢献していくことを使命としています。生産者(酪農家)、乳業メーカー等の関係者、消費者、研究機関、大学等の関係者を含めた総合的な専門家による情報交換を通じて、専門的な知見をもとに、セミナー・講演やウェブサイト、メディア等によるA2ミルクの正しい情報の普及活動に取り組んでいます。この8月には、A2ミルクの普及に必要不可欠な事業として、牛乳の検査体制とA2牛乳の認証を確立していくための「A2牛個体登録システム」をリリースし、より一層高い水準での品質管理体制を実現しました。
日本国内のA2ミルク商品の販売先は、こちらよりご覧いただけます。