関東大震災から100年。防災の日に向けて防災対策の実態を調査。「介護にまつわる意識調査」結果報告

キユーピー株式会社のプレスリリース

キユーピー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役 社長執行役員:髙宮 満、以下キユーピー)は、関東大震災から100年目となる防災の日を前に、防災対策の実態について調査した「介護にまつわる意識調査」の結果を公表します。
本調査は、在宅における介護の実態を調査・分析し、介護の不安解消や課題解決に向けた提案につなげることを目的に2017年にスタートし、今回で8回目となります。

<サマリー>

・「配慮食」の人は約9割が防災対策を実施。「普通食」に比べ防災意識が高い傾向

・一般的なレトルト食品や缶詰の備蓄が進む一方、災害時の確保が難しい「介護食」の備蓄の浸透には課題あり

本調査から、やわらか食やとろみを付けた飲み物など「何かしら配慮した食事(以下配慮食)」を普段から購入や調理している人ほど防災意識が高いことが分かりました。備蓄や防災グッズを準備している人のうち、約90%がレトルトや缶詰などの「一般食品」を備蓄しており、「市販用介護食」を準備しているのは、「配慮食」を必要とする人でも約25%と顕著に低い結果となりました。

災害時、やわらかくする必要がある「配慮食」は、作るのはもちろん、救援物資として入手するのも難しいことから、事前の備えが重要です。それまで「普通食」だった人でも、災害による悲しみやストレスから食事が取れない日々が続き、その結果、やわらかい食事しか食べられなくなってしまうこともあります。

自然災害が多発する近年、キユーピーでは市販用介護食「やさしい献立」シリーズの備蓄提案を続けており、災害発生時には行政からの要請を受けて災害食としても積極的に提供しています。また昨年以降、同シリーズの約7割の賞味期間を19カ月から25カ月に延長し、よりストックしやすくしました※1。これらの活動が評価され、一般社団法人防災安全協会が主催する「SDGs・災害食大賞©2023」の「ローリングストック部門」で、「やさしい献立」が最高位の“最優秀賞”を受賞しました※2。キユーピーは、今後も「やさしい献立」の備蓄提案を通して、“配慮が必要な食事の備え”のさらなる浸透を目指します。

※1 キユーピーアヲハタニュース 2022年 No.85 参照。https://www.kewpie.com/newsrelease/2022/2674/

2022年9月から31品、2023年9月から5品の計36品の賞味期間を延長(2023年8月現在の「やさしい献立」シリーズの全ラインアップは54品)

※2 キユーピーアヲハタニュース 2023年 No.37 参照。https://www.kewpie.com/newsrelease/2023/2955/

  • 調査方法の概要

調査手法 :アンケート調査(WEB回答)

調査期間 :2023年6月19日(月)~2023年7月19日(水)

調査対象 :キユーピー「やさしい献立」キャンペーンに応募した10代から70代以上までの全国の男女計1,059人

  • 調査結果の概要

「配慮食」の人は約9割が防災対策を実施。「普通食」に比べ防災意識が高い傾向

「防災対策で取り組んでいることはあるか」を尋ねたところ、約85%の人が何かしらの防災対策に取り組んでいると回答しました。普段購入・調理する食事が「普通食」の人と、やわらか食やとろみを付けた飲み物など「配慮食」の人で比較すると、防災対策に取り組んでいるのは「普通食」で80.5%、「配慮食」で90.6%となりました(グラフ1-1)。「普通食」よりも「配慮食」の人の方が、防災意識が高い傾向にあることがうかがえます。

「普通食」:やわらかさ等には特に配慮せず通常の食事の人(N=528)、「配慮食」:やわらかさに配慮した食事やとろみを付けた食事・飲み物の人(N=531) ※アンケートの回答者ではなく「キャンペーン商品を主に食べる人」で分類「普通食」:やわらかさ等には特に配慮せず通常の食事の人(N=528)、「配慮食」:やわらかさに配慮した食事やとろみを付けた食事・飲み物の人(N=531) ※アンケートの回答者ではなく「キャンペーン商品を主に食べる人」で分類

さらに「防災対策で取り組んでいること」を尋ねたところ(複数選択可)、食事形態(普通食または配慮食)に関わらず「食料の備蓄」をしている人が最も多く、次いで「防災グッズの準備」、「地域のハザードマップの確認」、「避難場所・ルートの確認」となりました(グラフ1-2)。多くの人が、防災対策として食料やグッズなど災害時に役立つ「モノ」を準備していることが分かりました。

「普通食」:やわらかさ等には特に配慮せず通常の食事の人(N=528)、「配慮食」:やわらかさに配慮した食事やとろみを付けた食事・飲み物の人(N=531) ※アンケートの回答者ではなく「キャンペーン商品を主に食べる人」で分類「普通食」:やわらかさ等には特に配慮せず通常の食事の人(N=528)、「配慮食」:やわらかさに配慮した食事やとろみを付けた食事・飲み物の人(N=531) ※アンケートの回答者ではなく「キャンペーン商品を主に食べる人」で分類

一般的なレトルト食品や缶詰の備蓄が進む一方、災害時の確保が難しい「介護食」の備蓄浸透には課題あり

「食料の備蓄」や「防災グッズの準備」をしていると回答した人に「どのような食料品を準備しているか」を尋ねたところ(複数選択可)、食事形態に関わらず、約7割の人が「一般的なレトルト・インスタント食品」や「一般的な缶詰類」を準備していることが分かりました(グラフ2-1)。一方、「やわらか食」や「とろみ調整剤」などの「市販用介護食」の準備については、「普通食」に比べ「配慮食」の人で高い傾向にはあるものの、いずれも15%未満となりました。

「普通食」:やわらかさ等には特に配慮せず通常の食事の人(N=305)、「配慮食」:やわらかさに配慮した食事やとろみを付けた食事・飲み物の人(N=396) ※アンケートの回答者ではなく「キャンペーン商品を主に食べる人」で分類「普通食」:やわらかさ等には特に配慮せず通常の食事の人(N=305)、「配慮食」:やわらかさに配慮した食事やとろみを付けた食事・飲み物の人(N=396) ※アンケートの回答者ではなく「キャンペーン商品を主に食べる人」で分類

各選択項目を「一般食品※3」、「災害用の非常食」、「市販用介護食※4」の3つに分類して比較すると、約90%の人が「一般食品」を準備しているのに対し、「市販用介護食」を防災用に準備しているのは「配慮食」の人でも25.3%と、顕著に低い結果となりました(グラフ2-2)。「配慮食」の人で「一般食品」が多いのは、備えている食料品に家族の分を含むためと考えられますが、配慮食を食べている家族(または本人)のための「市販用介護食」の準備が少ない点は、課題と考えられます。

※3 「一般食品」に分類したもの:レトルト・インスタント食品、缶詰類、お菓子類、バランス栄養食

※4 「市販用介護食」に分類したもの:水分補給、やわらか食、流動食、とろみ調整、栄養補給食

「普通食」:やわらかさ等には特に配慮せず通常の食事の人(N=305)、「配慮食」:やわらかさに配慮した食事やとろみを付けた食事・飲み物の人(N=396) ※アンケートの回答者ではなく「キャンペーン商品を主に食べる人」で分類「普通食」:やわらかさ等には特に配慮せず通常の食事の人(N=305)、「配慮食」:やわらかさに配慮した食事やとろみを付けた食事・飲み物の人(N=396) ※アンケートの回答者ではなく「キャンペーン商品を主に食べる人」で分類

フリーコメントには、「幸いまだ大きな災害に遭っていない」という声が多く、被災された方から話を聞いて参考にするなど、自身で情報を集めて準備をしている人もいました。災害時の入手が難しい配慮食ほど事前の備えが重要です。キユーピーでは、「やさしい献立」公式サイトやリーフレットで、「ローリングストック」に関する情報発信を行っています。

■「やさしい献立」公式サイト内のローリングストック紹介ページ

https://www.kewpie.co.jp/udfood/stock/

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