株式会社やまやコミュニケーションズのプレスリリース
焼杉に覆われた外観と外部に向かって開く銅版仕上げのエントランス
九州由来の植生を配置したスーパー楕円の中庭
【やまや総本店について】
九州をテーマにした割烹料理を提供する「膳」と福岡・博多の味「辛子明太子」を堪能するランチ・お土産を提供する「白金小径」の2つのエリアからなる「やまや総本店」は、九州の食材や食文化に誠実に向き合い、最大のおもてなしで“食”を楽しんでいただく、“やまやの姿勢”を体現する旗艦店。お客さまとのコミュニケーションを最優先にデザインされた「おもてなしの空間」です。
建築家・yHa architectsにより創られた空間は、やまやの伝統と未来を表現しています。黒塀に覆われた外観と内に広がる空間の対比が、来訪者に驚きと包まれるような安堵を与えます。中心には中庭が広がり、それを取り囲む建物にこの土地にあった旧家の欄間などを再利用することで場所の記憶を継承しています。
資源を大切に活用するという考え方は、私たちの食に向き合う姿勢とも共鳴します。
膳 内観
白金小径 内観
【建築概要】
やまや総本店 膳/白金小径
所在地:福岡県福岡市中央区白金1丁目5号5番
https://yamaya-sohonten.jp/
<仕様>
敷地面積 :699.22m2
建築面積 :310.83m2
延床面積 :297.52m2
構造 :木造一部鉄骨造 地上1階
外部仕上/屋根:アスファルトシングル
外壁 :焼杉板、銅板
床 :三和土、カラクリート
内部仕上/天井:木毛セメント板+塗装・構造梁現し+AEP塗装
内壁 :漆喰・土壁
床 :テラゾー・カラクリート
<デザイナー>
株式会社 yHa architects 平瀬有人+平瀬祐子 池尻真人
【デザインのポイントについて】
1 旧家の建物や樹木位置を踏襲した〈空間的記憶〉や生け捕りした欄間や建具を再構築する〈物質的記憶〉の継承
2 九州産の木材や石材・漆喰の使用によるMade in KYUSHUのコンセプトに呼応するデザイン
3 スーパー楕円のかたちの中庭・周囲の回廊のどの地点においても角を感じないやわらかい曲率の空間
【評価コメント】
モダンと伝統が調和した福岡市の「やまや総本店 膳/白金小径」。この革新的プロジェクトでは、旧家に残された空間の記憶、物質を継承し、地域遺産に結び付けることで伝統を讃えている。「Made in KYUSHU」のコンセプトを体現し、九州の豊かな食文化を紹介する。建物には焼杉や赤土の壁などの九州産素材が用いられ、特徴とする楕円形の中庭には九州の植物が生い茂る。地域の文脈を尊重し、継承されてきた機能と現代建築を融合させて新たな価値を創造することで、「進化する伝統」と「Made in KYUSHU」を体現するプロジェクトである。黒い矩形のボックスで閉じられた空間の中にスーパー楕円の中庭を配置し、都会の混沌の中に静寂のオアシスをもたらすというユニークなデザインアプローチを取り入れている。
■グッドデザイン賞とは
1957年創設のグッドデザイン商品選定制度を継承する、日本を代表するデザインの評価とプロモーションの活動です。国内外の多くの企業や団体が参加する世界的なデザイン賞として、暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的に、毎年実施されています。受賞のシンボルである「Gマーク」は優れたデザインの象徴として広く親しまれています。
公式サイト: http://www.g-mark.org/
■会社概要
社名 :株式会社やまやコミュニケーションズ
代表取締役社長:山本 正秀
本社所在地 :〒811-2418 福岡県糟屋郡篠栗町彩り台1番1号
事業内容 :辛子明太子製造販売・水産物及び一般食品加工製造販売・外食事業
HP :https://www.yamaya.com/corporate/