我々は家族性アルツハイマー病モデルマウスを用いてアロニア果汁摂取における効果について検討を行い、NSFジャーナル誌に掲載されましたので、その研究内容をご紹介します。
有限会社中垣技術士事務所のプレスリリース
(論文タイトル)アロニア果汁は5XFADマウスの作業記憶を改善し、δ-セクレターゼ活性を抑制する.
アルツハイマー病モデルマウス(5XFAD)にアロニア果汁を投与し、Y迷路試験によって、コントロールマウス(WT)とアロニア果汁摂取したアルツハイマー病モデルマウス(5XFAD-AJ)の認知機能を比較しました。Y迷路試験は迷路内に入ったマウスが進路探索する際に直前に入ったアームとは違うアームに入ろうとする習性を利用した試験です。
結果は図1に示す通りコントロールマウス(WT)に比較し、アルツハイマーモデルマウス(5XFAD)は空間認識パフォーマンスが低下しますが、アロニア果汁を摂取したアルツハイマーモデルマウス(5XFAD-AJ)はコントロールマウス(WT)に見られる空間認識パフォーマンスを維持しています。
大脳のアミロイドβの沈着を調べると、アロニア果汁を摂取したアルツハイマーモデルマウス(5XFAD-AJ)の脳内では、アルツハイマーモデルマウス(5XFAD)に比べアミロイドβの沈着は減少していました。
哺乳類の脳ではδ-セクレターゼというアミロイド前駆体タンパク質(AAP)を分解する酵素がアミロイドβ産生に重要な役割をしています。マウスの脳内におけるδ-セレクターゼの活性に対するアロニア果汁摂取の影響を調べると、図2に見るようにアルツハイマーモデルマウス(5XFAD)の脳内ではδ-セクレターゼの活性は強く活性化されましたが、アロニア果汁を摂取したアルツハイマーモデルマウス(5XFAD-AJ)のδ-セクレターゼの活性はコントロールマウス(WT)と同じレベルでした。アロニア果汁の摂取はδ-セクレターゼを阻害することがわかりました。
アロニア果汁にδ-セクレターゼを阻害する物質の存在を液体クロマトグラフィー質量分析/質量分析 (LC-MS/MS)分析により探索したところ3つのケルセチン誘導体を同定しました。
結論としてアロニア果汁の摂取によって、アルツハイマー病を予防の可能性が示唆されました。
アルツハイマー病は認知症の最も一般的な原因です。最近、脳内からアミロイドβを除去する治療薬が認可されましたが、医薬による治療費が高額で患者の負担と国家の医療予算に対する負担も過大になります。我々は食品によって予防できるならこれらの負担が少なく、且つ副作用の心配がないと考え、この研究に希望を持っています。
写真は、この研究に使用したアロニア果汁です。
お医者様または医療関係の研究者の方で、この研究に関心を持たれましたら、アロニア果汁のサンプルをお送りしますので、ご一報いただきたくお願いします。
有限会社中垣技術士事務所 担当者 中垣剛典
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