骨粗鬆症専門誌『Osteoporosis International』で発表 プルーンの摂取が高齢期の骨量減少緩和に役立つ可能性

カリフォルニアプルーン協会のプレスリリース

骨粗鬆症専門誌『Osteoporosis International』に新たに掲載された研究にて、「女性は年齢を重ねるにつれて、骨の密度や強度が低下していくが、閉経後の女性がプルーンを1年間毎日食べ続けた場合、プルーンを食べなかった女性と比較して、骨密度と骨強度が維持された[※1]」という研究結果が発表されました。

この研究は、プルーンを毎日食べることで高齢期の骨量減少を緩和するのに役立つことを実証するものです。

「プルーンには、ミネラル、ビタミンK、フェノール化合物、食物繊維、抗炎症作用があり、これは食品の中でもなかなかないものです。私たちがプルーンを研究しているのは、プルーンの栄養素の組み合わせが、骨に良い効果をもたらすと考えられているからです。薬物療法やホルモン療法は、女性が年齢を重ねても骨密度と骨強度を維持するのに役立ちますが、多くの場合これらは生涯にわたる管理が必要で、何かしらのリスクが伴います。」と、研究責任者であるペンシルバニア州立大学キネシオロジー学部のメアリー・ジェーン・デ・ソウザ博士は述べています。

これらの調査結果は、55歳から75歳までの非喫煙者で高度肥満ではない閉経後女性183人を対象とした、大規模な単施設並行群12ヵ月ランダム化対照試験である、通称・プルーン研究の一部です[※2]。

[※1]Koltun KJ, Strock NCA, Weaver C., Hang L, Williams NI, Rogers CJ, Damani J, Ferruzzi MG, Nakatsu CH & De Souza MJ. Prunes preserve cortical density and estimated strength of the tibia in a 12-month randomized controlled trial in postmenopausal women: The Prune Study. Osteoporos Int (2024).

[※2]De Souza MJ, Strock NCA, Rogers CJ, Williams NI, Ferruzzi MG, Nakatsu CH, Simpson AMR, Weaver C. Rationale and study design of Randomized Controlled Trial of Dietary Supplementation with prune (dried plums) on bone density, geometry, and estimated bone strength in postmenopausal women: The Prune study. Contemp Clin Trials Commun. 2022 May 28;28:100941. doi: 10.1016/j.conctc.2022.100941. PMID: 35669487; PMCID: PMC9163423.

■プルーンを日常に取り入れる簡単な方法

プルーン研究の責任者によると、プルーン研究の被験者は、12ヵ月にわたり1日50グラムのプルーンを食べる必要があったのにも関わらず、毎日プルーンを食べることを楽しみ、日々忘れず食べる傾向がありました。栄養学研究では、食生活を変えることや、美味しくないことが壁となり、必ずしもこのような傾向になるとは限りません。

「甘くて満足感があるので、プルーンを食べるのは簡単です。プルーンは多くの人にはあまり知られていませんが、1日に健康的な習慣を加えたいのであれば、プルーン1食分は100キロカロリー以下のため、朝食に取り入れたり、おやつとしてタンパク質源と組み合わせたりするのに簡単です。」と、管理栄養士のレスリー・ボンチ(MPH、RD、CSSD、LDN)は述べています。

ボンチが語る、プルーンを日常食に取り入れるためのヒントは以下の4つです。

・    朝食は、多くの人にとって健康的な日常生活を確立するための理想的な時間です。低脂肪のヨーグルトや全粒粉のトーストやオートミールの上に、丸ごとまたはスライスしたプルーンをのせてみましょう。

・  数時間にわたってエネルギーを補給するバランスの取れたおやつとして、ナッツやチーズなどのたんぱく質源やヘルシーな脂肪源とプルーンを組み合わせましょう。

・  午後に甘いものが食べたくなったら、ビスケットのような炭水化物の多いお菓子の代わりにプルーンをおやつにしましょう。研究によると、プルーンを他の食べ物の代わりに食べた人は、より多くの栄養素を摂取できただけでなく、満足感や満腹感が長く続き、次の食事の量も減ったとのことです[※3] 。

・  プルーンは夕食のレシピにも甘い風味と贅沢な食感を加えてくれます。プルーンをスライスしたり、さいの目切りにして(ナイフを濡らすと粘りが出やすくなります)、キャラメリゼしたタマネギと混ぜ合わせれば、ローストチキンやインゲン豆、冬のカボチャのトッピングとして、深い風味と甘みと香ばしさが楽しめます。

 

[※3]Harrold JA, Sadler M, Hughes GM, Boyland EJ, Williams NJ, McGill R, et al. Experimental studies and randomised controlled trial investigating the impact of traditional dried fruits consumed as snacks on food intake, experience of appetite and bodyweight. Nutrition Bulletin. 2021 Oct;46, 451– 467

 

【補足資料:研究方法についての詳細】

・被験者について

このプルーン研究の最新報告は、閉経後の女性183人が1年間の調査を終え、①プルーンなし、②1日50グラムのプルーン食、③1日100グラムのプルーン食の3つの試験グループに分けられました。すべての参加者(プルーンなし群も含む)は、1日のプルーン摂取量以外では特定の食事療法は行わず、食事とサプリメントを通じて、1日に必要なカルシウム1,200mgとビタミンD800IUを摂取しました。

・骨の評価方法について

骨の健康と骨の変化を評価するため、参加者には6ヵ月ごとに末梢定量コンピューター断層撮影(pQCT)スキャンが行われました。この検査は、骨密度を測定するよく知られたDEXAスキャンとは異なり、異なるタイプの骨(例えば、海綿骨と皮質骨)を区別することができ、特定の骨の健康測定値(骨量、骨構造、推定骨強度等)を3次元的に評価することができます。

その結果、プルーンを含まない食事と比較して、参加者が1年間にわたって毎日少なくとも50グラムのプルーンを食べた場合、海綿骨と皮質骨の両方が存在するすねの骨(脛骨)の推定骨強度が有意に維持されました。

「このような研究を通じて、骨の種類や体内に位置する場所によって、長期的な骨の健康の鍵となる“骨の健全性”を維持する能力に影響を及ぼす可能性があることが明らかになってきています。

股関節と脊椎は、骨粗鬆症/骨量減少症を診断する典型的な部位ですが、この研究で行われた3次元pQCTスキャンを使ったアプローチは、骨疾患の診断を先取りし、骨の構造、密度、推定強度に対する特定の変化をより正確に特定し、管理するのに役立ちます。」とデ・ソウザ博士は述べています。

 ■骨以外のプルーンの健康効果について

プルーンの栄養成分と健康効果に関する研究は70件以上発表されており、骨の健康だけでなく、消化、腸の健康、心臓血管の健康、体重管理、満腹感などに関する有望な結果が得られます。

プルーンの栄養研究の詳細については、下記をご覧ください。

www.californiaprunes.net

                                     
カリフォルニアプルーン協会について

カリフォルニアプルーン協会は、1952年にカリフォルニア州食糧農業長官の権限のもと、プルーン生産者と取扱業者を代表する機関として設立された。カリフォルニア州は世界最大のプルーン生産地で、サクラメントからサンホアキンバレーに及ぶ14郡に果樹園が広がっている。CPBはカリフォルニアの優れた食品安全基準とサステナビリティ基準に支えられた、何世代にもわたるクラフトマンシップで人々の健康を促進し、プレミアムプルーンカテゴリーをリードし続けている。

California Prunes. Prunes. For life.

 

■カリフォルニアプルーン協会ジャパン公式サイト:https://www.prune.jp

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