横浜の町工場スリーハイ、非財務・財務情報を開示したアニュアルレポートを発行

「中小企業版アニュアルレポート」の先駆者として3冊目を発行。コーボレートガバナンスの観点から、大企業だけでなく財務・非財務情報の公開に取り組む中小企業がさらに増えてほしい。

株式会社スリーハイのプレスリリース

産業用ヒーターを製造・販売する株式会社スリーハイ(本社:横浜市都筑区、代表取締役:男澤 誠 以下、スリーハイ)は、持続可能な社会の実現に向けた当社の取り組み及び財務情報を開示した「THREE HIGH ANNUAL REPORT OMOU 2023(以下、「OMOU 2023」)」を発行いたしましたので、お知らせいたします。「OMOU 2023」は、サステナビリティレポートとして発刊した「Sustainability Report 2021」から数え、3冊目となるレポートです。

OMOU 2023 ダウンロードページはこちらから

URL:https://www.threehigh.co.jp/company/report.php

アニュアルレポート発行の背景

アニュアルレポートとは、財務情報および非財務情報(企業理念や人材、CSR、SDGsなどの取り組み)を取りまとめた報告書のことです。

アニュアルレポートは財務情報や社会的責任など様々な情報を盛り込んだ複合的な報告書であるため作成に時間や手間がかかること等の理由から、非上場企業ではアニュアルレポートを発表する企業は少ない現実があります。

しかし、中小企業にとってアニュアルレポートをつくる必要性は年々高まっています。具体的には、スリーハイのような中小製造業がこれからも生存するためには、ステークホルダーのみなさまにサステナビリティについての取り組みについて、説明が必要となる機会が増えてきました。さらに、金融機関が融資判断をする際に、財務情報だけでなく非財務情報も加味した事業性評価が重視されつつあります。

これからも、スリーハイはステークホルダーの皆さまと共に歩み、本業を通じた社会・環境の課題解決に資する取り組みを一層推進して参ります。

「OMOU 2023」の概要

<報告期間>

原則として、2023年1月~2023年12月

<内容>

・代表あいさつ

・会社紹介

・社名の由来

・スリーハイの「ステークホルダー経営」

 -お客様を、どこまでも想う

 -地域を、どこまでも想う

 -働く仲間を、どこまでも想う

 -未来を、地球を、どこまでも想う

・SDGs達成貢献に向けた取り組み

・価値創造プロセス 

・会社情報

・財務情報(貸借対照表) 

・表彰、認証・認定

・第三者コメント

OMOU 2023 ダウンロードページはこちらから

URL:https://www.threehigh.co.jp/company/report.php

「OMOU2023」の主なトピックス

●「顧客」から「パートナー企業」へ

昨年の「OMOU 2022」では、スリーハイのステークホルダーを「顧客」「従業員」「地域」「未来・地球」の4カテゴリーに分けて説明をしました。

今年の「OMOU 2023」では、このうち「顧客」について、スリーハイの顧客だけでなく、仕入先も含めた「パートナー企業」と記載を変更しました。

●仕入れ先との関係性強化に向けた取り組みを開始

スリーハイにとって、仕入れ先は、お客さまに最高の提案・製品を届けるための大切なパートナーです。2023年からは、従来から実施していた主要な仕入れ先へのアンケート(10社)に加え、アンケートに基づき8社に訪問を実施いたしました。

訪問の目的は、QDC(品質・コスト・納期)の管理強化だけでなく、現場での対話を通じて互いの理解を深めるコミュニケーション強化も目的としております。

パートナー企業へ実際に訪問したことで、スリーハイがパートナー企業から学ぶ部分も多く、温かい関係を作っていく第一歩につながりました。

●組織づくりの取り組み〜健康経営優良法人取得、電気工事士資格取得支援を導入

スリーハイにとって、働く仲間は最も大切なステークホルダーです。

2023年は組織づくりとして次のような取り組みを新たに実施しました。

昨年作成した「OMOU2022」の社内共有会については、2023年8月に7回開催し、代表の男澤から自ら社員に向けて直接内容を説明しました。「OMOU」を通じて、社員も会社への理解を深めていくことを目的としています。

・「健康経営優良法人」の取得(健康診断・メタボ検診受診率100%)

・「横浜健康経営認証2023(クラスAA)」認定の取得

・「かながわ健康企業宣言」認定の取得

・健康管理委員会の設置

・メンタルヘルス責任者を配置

・電気工事士資格取得支援を導入

●東京中小企業投資育成株式会社から出資をうけ、資本金3000万円に

東京中小企業投資育成株式会社から新たに1000万円の出資を受け、資本金が3000万円となりました。中小企業の弱点である財務基盤を強化し、成長への投資を加速させることが狙いです。

プレスリリースはこちら

横浜市の産業用ヒーターメーカー、中小企業の成長支援機関から1,000万円を調達し増資。横浜から世界の「熱の困った」を解決する企業へ。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000100107.html

●日本のものづくりを世界へ〜海外展示会「METALEX 2023」出展

スリーハイは、東南アジアを中心とした海外展開を強化しております。2023年11月にはタイ・バンコクで開催されたASEAN最大規模の工作機械および金属加工技術展示会「METAREX 2023」に出展しました。電気代の高騰で電気使用料やコストの削減に関心が高い来場者が多く、国内でも人気の射出成型機用断熱ジャケットは安全性と電力削減効果の高さで注目を集めました。

2024年以降は東南アジアをはじめ、世界中の「温めたい」に迅速に・丁寧に応えられる、グローバルニッチ企業を目指していきます。

METAREX 2023 出展の様子1
METAREX 2023 出展の様子2

●地球環境の未来を守るために〜製品開発・提案を通じた取り組み

スリーハイの製品開発・提案を通じた気候変動への取り組みとして、高性能保温カバーの積極的な提案を行っています。

スリーハイの保温カバーを利用することで、断熱性や遮熱性が上がり、結果としてエネルギー消費量削減や廃棄物削減につなげることができます。スリーハイが実施した、保温カバーの断熱効果に関する実験では、保温カバーをつけたことで電力使用量60%ダウンに貢献することが分かりました。

●SDGs達成貢献に向けた取り組みに対して進捗モニタリングを実施

スリーハイのSDGs達成貢献に向けた取り組みについて、「OMOU2023」では進捗モニタリングを追加しました。活動(アクティビティ)それぞれについてKPIとなる指標、2030年の目標、2022年・2023年の数値について記載しました。

経営企画室 室長 徳江 彩貴のコメント

株式会社スリーハイ 経営企画室 室長 徳江 彩貴

昨年作成した「OMOU 2022」は、スリーハイがパートナー企業を始め、従業員・地域・世界といったステークホルダーのみなさまに対して提供している価値を可視化することに挑戦した初めての冊子となりましたが、「OMOU 2023」ではさらに改善を加えました。

まず、昨年第三者意見で「サプライチェーンの重要なプレーヤーである取引先(仕入先)に対する取り組みも明示していく必要がある」とのご意見をいただいたことから、「OMOU 2023」作成に先立ち、社員が仕入先を訪問する取り組みを始めました。これにより、これまで電話でしかお話したことがなかった仕入先の皆様とも、温かい関係性を築いていく第一歩になったと考えます。

さらに、「OMOU 2023」作成にあたっては、社長と経営企画室だけでなく、スリーハイの社員が深く作成に携わりました。特にパートナー企業の皆様に向けた取り組みをまとめたページでは、パートナー企業と最も接する営業に携わる社員が担当したことにより、パートナー企業の皆様の声をより取り入れることができました。

今回作成した「OMOU 2023」は、スリーハイのマニュアルレポートとして、お伝えすべき内容を網羅しているとはまだいえません。今後もステークホルダーの皆様に積極的に情報公開を行い、頂いたご意見を踏まえながら、「中小企業版マニュアルレポート」の先駆者として、マニュアルレポート発行に取り組んでいきます。

有識者の声 相模女子大学大学院 社会起業研究科 教授 依田真美氏

相模女子大学大学院 社会起業研究科 教授 依田真美氏

会社法では、中小企業であっても、貸借対照表の要旨(全部で15項目程度)の開示が最低限の情報開示として義務化されています。しかし、実態としては、中小企業の多くは外部に財務内容を開示していません。

前年度に引き続き、スリーハイが貸借対照表の全項目の公開を継続していることは、それ自体が、従業員や取引先、金融機関はもとより、地域や社会全体に対して、自らの責任を果たそうという覚悟の表れだと考えることができます。

今期の財務活動で、注目すべき点は二つです。一つ目は、原材料費の高騰など厳しい経営環境にあったと推定されますが、事業の伸長により今期も増収となり、繰越利益剰余金の増加が継続したことです。二つ目は、これまでの業績や今後の収益見通しが評価され、資本金3000万円への増資が実現したことです。前年度に続き増資が実現したことで、海外展開も含め、当面の事業成長のための財務的な準備が整ったと言えるでしょう。

代表取締役 男澤 誠からのメッセージ

株式会社スリーハイ 代表取締役 男澤 誠

昨年発行したスリーハイのアニュアルレポート「OMOU 2022」は、私たちが思った以上に「読みやすい」「分かりやすい」といった感想を頂きました。

中でも、最も熱心に読んでくださったのは、スリーハイが地域活動でつながった学生たちでした。企業活動を通じて社会にどのように貢献していくか、若い世代ほど真剣に考えています。そして企業の社会貢献の側面は、これまでの会社案内や製品紹介パンフレットでは伝わりにくく、まさにアニュアルレポートでこそ伝わるものであることを、私たち自身が学びました。

コーポレートガバナンスの観点から、大企業だけでなく、中小企業も経営の透明性を高めていくことが求められる中、当社ができることは「中小企業版アニュアルレポート」の先駆者として、この「OMOU」を作り続けていくことではないかと考えています。「OMOU」を読んでいただいたことをきっかけに、財務・非財務情報の公開に取り組む中小企業がさらに増えることを願っています。

株式会社スリーハイについて

株式会社スリーハイは、「ものを想う。ひとを想う。」を企業理念に、産業用ヒーター及び温度コントローラ等の製造、販売をしています。結露・凍結防止、加熱、保温などお客様のご要望にあわせたオーダーメイドの製品をご提案し、国内・海外の企業様の「困った!」を熱のチカラで解決してきました。ヒーターのエキスパートが日本全国の現場に駆け付け、お客様に寄り添うサービスをご提供いたします。

会社名   :株式会社スリーハイ

代表者 :男澤 誠

所在地 :(本社)神奈川県横浜市都筑区東山田4-42-16

    :(札幌営業所)北海道札幌市中央区北4条西4-1-7

設立  :1990年5月24日

事業内容:産業用ヒーター及び温度コントローラ等の製造及び販売

公式サイト:https://www.threehigh.co.jp/

公式Facebook:https://www.facebook.com/threehigh/

公式Instagram:https://www.instagram.com/threehigh.official/

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