ホタルが訪れた年にしか、飲めないお酒 失われつつある日本の原風景を語り継ぐ、”共生型日本酒” ホタルが水利きしたお酒『KATARU HOTARU(語蛍)』

6月21日(金)よりオフィシャルサイトにて販売開始 https://kataruhotaru.com/

元坂酒造株式会社のプレスリリース

元坂酒造株式会社(所在地:三重県多気郡、代表者:代表取締役 元坂新)は、失われつつある日本の原風景を伝え残すことをテーマに、蛍が出現した年にだけ製造する日本酒「語蛍」を6月21日(金)よりオフィシャルサイトにて販売を開始します。

ホタルが目利きした、その年の水で。

ホタルの生息には、綺麗な水が欠かせません。そしてそれは、酒づくりも同じ。

『語蛍』は、ホタルが訪れたその年の水からつくられた日本酒です。

ラベルに押された日付は、元坂酒造の取水地である宮川(大台町柳原)でその年はじめてホタルが観察された日。

酒づくりにつかわれる仕込み水の品質が、高く保たれていることを証明します。

ホタルが来なければ、この日本酒はつくれません。

『語蛍』の製造条件は、ホタルが訪れること。元坂酒造の取水地・宮川にホタルが来た年にだけ製造されるお酒です。

仕込み水の水質にこだわったお酒だからこそ、ホタルが来なければこの日本酒はつくれません。

2024年分に至っては、2023年6月7日にホタルの出現が確認できたため、製造・販売を決定しております。

お酒を飲んでいることを忘れる、水本来の上品なあまみ。

ほのかに漂う、あまい香り。

上品なあまみは口いっぱいに広がり、

そして、すっといなくなる。

雑味もベタつきもない。

まるでお酒を飲んでいることを忘れさせる後味。

ホタルが求めたあまい水は、きっとこんな味がするのだろう。

商品開発は、過去ミシュランガイドでもビブグルマンを獲得しているモダンベトナミーズĂn Cơm

ソムリエの梅村建之氏が監修。水本来が持つあまみをテーマに、現代的な味わいを目指しました。

梅村 建之 / Ăn Cơm 店長

万平ホテルでキャリアをスタート。銀座のクラシックフレンチKAIRADAにてマネージャー件ソムリエとして勤務。 Ăn Cơmの店長として立ち上げに携わり、ベトナム料理と日本酒のペアリングを手がける。クラフトSAKEからどっしり日本酒の燗まで幅広い日本酒の愉しみ方を提案。その新しいスタイルが評価され、2022年、23年にはビブグルマン獲得。

コメント:

香りは、バラのような甘やかなお花やほのかに香るバナナのニュアンス。

味わいは、上品な甘味で構成されており、柔らかくキメの細かいテクスチャーは清流宮川を表現しています。

アタックからフィニッシュまで通して、一貫性のある綺麗な透明感と随所に感じられる瑞々しさがあり、お水のようにスルスルと飲み進められるお酒です。6-7度に冷やして、薄口の小ぶりなグラスで飲んでいただけるとより一層お酒の特長を感じやすいかと思います。日本酒を飲み慣れてない方でも飲みやすい一本です。

「語蛍」

・内容量:720ml

・価格:¥4,800(税込)

・原材料名:米(国産)・米麹(国産米)

・アルコール度:15度

・販売方法:元坂酒造公式サイトにて

・販売サイト:https://gensaka.official.ec/

・公式SNS:https://www.instagram.com/kataruhotaru/

・販売開始日:2024年6月21日(金)~

取水地である宮川は、ゲンジボタルが生息するのに十分な水質を満たしています。

中部大学 応用生物学部環境生物科学科 発光生物学研究室

教授 大場裕一

1970年札幌生まれ。山形育ち。北海道大学理学部化学科卒業。基礎生物学研究所、名古屋大学大学院生命農学研究科を経て、現在中部大学応用生物学部環境生物科学科教授。中部大学蝶類研究資料館副館長。中部大学民俗資料博物館副館長、中部大学創造的リベラルアーツセンター兼任。自らの学問を「発光生物学」と称し、ホタルから、発光キノコ、深海魚まで、あらゆる発光する生物を研究している。主な著書に『ホタルの光は、なぞだらけ』

(青少年読書感想文全国コンクール課題図書、くもん出版)、『恐竜はホタルを見たか』(岩波科学ライブラリー)、『光る生き物の科学』(日本評論社)、『世界の発光生物』(名古屋大学出版会)など。

コメント:

国土交通省による「全国一級河川水質調査」のデータからもわかりますが、過去11回にわたり「水質1位」を獲得している宮川は、極めて水質の高い河川です。ゲンジボタルは河川の水質の問題に加え、光の明るさや河川の護岸がコンクリート舗装されているかなど、様々な要因で出現するか否かが決まると言われていますが、特に水質においては、生活排水や工業廃水などによる汚染が極めて少ないことがホタルの生息に影響する要因の一つです。

数多くのホタルが生息する宮川は、そういった意味でも、ホタルにとって理想的な環境だと言えます。

宮川の水質※1:

1. 高い酸素融解度

高い酸素融解度を誇る宮川の水は自浄作用が高く、国の水質汚濁の代表指標であるBOD(生物化学的酸素要求量)においても最高評価を受ける、澄んだ水です。

2. 不純物の少ない透明度の高い水。

水中の不純物の量を測るSS値(浮遊物質量)においてもその数値は極めて少なく、下水・工場排水などに由来する有機物が少ない、透明度の高い水です。

※1国土交通省 中部地方整備局 中部地方一級河川の水質 より 

『語蛍』は、宮川の水を「仕込み水」として酒造りに使用しています。

「語蛍」開発背景

近年、メガソーラーの設置などで、日本の里山の風景が一変しています。里山の景観だけでなく、過度な森林の伐採は雨水を浄化するフィルターとしての機能を損ない、水質悪化が懸念されている地域もあります。

そして、それは里山の生態系にも影響を及ぼします。里山の夏の風物詩であるホタルも、「水」に依存する生物のひとつです。清流を好むホタルの全国の生息域は、50年で10分の1ほどまでに減少しており、日本人の記憶にある里山の風景は確実に失われつつあります。

同様に「水」が製造において不可欠な“日本酒”もその影響を大きく受ける産業です。酒蔵数は、1999年~2019年の20年間で2007社から1235社に激減しています。※1

元坂酒造では、江戸時代末期である1805年(文化2年)から現在まで酒造りをおこなってまいりました。その酒造りを続け、品質の高い日本酒をつくることができたのは、取水地である宮川の存在です。宮川は国交相の一級河川水質調査では過去何度も日本一と評価される「清流日本一」として名高い日本屈指の清流です。

日本酒づくりにも、ホタルの生息にも欠かせない“水”の重要性を伝え、先祖から受け継いだ土地の味と、日本の風景を後世へと残していくという想いから「語蛍」と名付け、開発に至りました。

※2国税庁「清酒製造業の概況 令和2年調査分」より

環境負荷をかけない、酒造りを。

今年発売される2500本分の「語蛍」のボトルはすべてリターナブル瓶を使用。

製造時のCO2排出量を1本あたり120g減少させるとともに、飲み終わったあとの廃棄物を減らし、

環境負荷を最小限にしながら製造されています。

この土地の味と風景を、後世へと語り継ぐために。

語蛍の売上は、一部を宮川の保全活動へと当てられます。

『語蛍』1本あたり150円が三重県大台町に寄付され、宮川の水質保全に係る取組みを支援します。

・寄付額:1本あたり150円

・寄付先:三重県大台町

・用途:大台町役場の環境保護事業へと寄付され、宮川の環境保全を目的とした活動へと支援されます。

元坂酒造 専務取締役 元坂新平コメント

元坂 新平 

1987年生まれ。創業から6代続く家業の元坂酒造(株)にて専務取締役を務める。先代から続く銘柄「酒屋八兵衛」を守り育てるとともに、自身による新銘柄「KINO」を立ち上げ、国内外の新しい市場を開拓している。

私たち元坂酒造の酒造りは、機械設備により醸造環境のコントロールをするような近代の日本酒にみられる工業的酒造りではありません。宮川とその宮川が侵食した事で形成された土地を活かし、その年の天候や雨量を自然からの授かりものとして受け入れる、極めて自然な酒造りです。だからこそ、酒造りを生業として続けていくためにも、宮川の水を守りこの里山の風景を守ることが不可欠なのです。

昨年訪れたホタルを記録した、「語蛍」ブランドムービー

酒造りのオフシーズン。人気のない山奥で、なにかを探しながら歩く男。彼は、”水”こそがこの酒の生命線だと語る。仕込み水の品質にこだわった酒だからこそ、男は毎日川に出向き、あるものを待ち続ける…。

昨年宮川にホタルが観測され、その年の水を使った清流酒「語蛍」が生まれるまでの軌跡を記録したムービー。

ブランドムービーURL: https://www.youtube.com/watch?v=0XWb8dvG0HI

元坂酒造について

1805年創業。

”グラス一杯の煌めきよりも、一晩の安らぎを”をコンセプトに、日常酒として飲み飽きない日本酒を目指している。夏は自社の田圃で原料米の稲作を行うなど、酒蔵として地域の農業を支えるために三重県産の原料にこだわり、機械設備に依存しない伝統的な酒造りを大切にしている。

代表銘柄は「酒屋八兵衛」「KINO」など。

元坂酒造株式会社

所在地:三重県多気郡大台町柳原346-2

創業:1805年

事業内容:清酒・リキュールの製造販売

代表者:元坂 新(代表取締役)

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